タイトル 人類は衰退しました
レーベル ガガガ文庫
第1巻発売日 2007年05月24日
既刊最新刊発売日 2012年07月18日
最新刊発売予定日
著者 田中ロミオ
挿絵 山﨑透
既刊 7巻以下続巻
本編 人類は衰退しました1~7
漫画化
アニメ化2012年
その他

おきに度 10
燃★・萌☆ ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
笑★・シリアス☆ ★★★★★★☆☆☆☆
ストーリ★・キャラ☆ ★★★★★☆☆☆☆☆
エロ(★が多いほど↑) ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
世界 同世界近未来
恋愛
ストーリ
推移 安定
テキスト 10
キャラクター 10
挿絵
雰囲気
独自語 普通



文章全般
この物語は……。少し未来の、地球のお話。
そこでは、もう人類は衰退していて、新しい人類『妖精さん』にバトンタッチしてるの。
平均身長10センチで3頭身。凄く頭が良くて一夜にして文明を築いちゃうけど、飽きっぽい。
楽しい所に集まってきて、お菓子が大好きな妖精さん。
そんな妖精さんと、旧人類で妖精さんと人の間を取り持つ『調停官』をしている『わたし』との物語。
……あたしが、諠に教えてもらった、最初のライトノベル。きっと、諠は覚えてないと思うけれど。

まるでおとぎ話のような、そんな世界なんだけど、どこか違うの。
『わたし』が凄く怠け者だったり、冗談がちょっと黒かったり、
少し難しい単語が出てきたりするからかな?
そういう表裏をどっちも含んでいるところが、この物語をより面白くしているんだと思う。
テーマは決して軽くないはずなのに、この物語はとっても優しい。
こんな未来なら、衰退するのも悪くないかなって思っちゃう。

ストーリは一話完結。
一巻に大体二話収録されていて、どこから読んでも楽しめると思うけど、
時系列が順番だから、やっぱり順番に読んだ方が良いかな。
一貫したお話は無いから、短編集みたいな感じかも。
……でも設定は順番だから、短編集とはちょっと違うのかな?
あと、この物語、題材も変わってるんだけど、文章の書き方も変わってるの。
何て言うのかな。クセがある? ……うーん、上手い言い方が思いつかないかも。
クセって言っても、読みにくい訳じゃないよ。むしろ読みやすいかな。スラスラ読めちゃう。
著者の田中ロミオさんって、パソコンゲームのシナリオライターだよね。諠、知ってる?
……って、知ってるからこの本を教えてくれたんだよね。
読んだことがないのに薦めてくれたってことは、諠が好きなシナリオライタ―なのかな?

あたしはこの物語、好きだよ。諠もきっと好きになると思う。
戦いとか、そういうのは全然無いから、そういうのが好きな人には退屈かも知れないけれど。
諠は違うもんね。
まだ読んでなかったら、読んで欲しいな。きっと、面白いって思うから。

山﨑透さんって人が描いてる。パソコンゲームでは描いてないから、諠も知らないのかな。
髪の毛の描き方がとっても特徴的かな。どうやったらこの髪型になるんだろう……。
表紙だけじゃなくて挿絵も丁寧だし、童話みたいな絵だから物語にも合ってるかな。
『妖精さん』を見た時、アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリの『星の王子さま』を思い出しちゃった。
…………似てるよね?
『わたし』は高身長らしいんだけど、絵からはそういう印象は受けないかな。
言われてみれば、そうなのかも知れないけど。
……比べてみて思ったんだけど、
『妖精さん』が10センチなんだから、大きいにしても大きすぎるかも。

キャラクター
一言で言うと「面白い」かな?
『妖精さん』は天真爛漫だし、『わたし』は腹黒いし、『おじいさん』も常識人みたいで実は変だし。
文章と同じようにクセがあるキャラクターばかりかな。でも、やっぱり嫌な印象は受けないよ。
『わたし』が『妖精さん』と関わっているうちに、いつも調子に乗って、痛い目に合うの。
ヒロインにしては珍しいよね。
……そもそもヒロイン、なのかな? 主人公だからヒロインとは呼ばないのかも。
もう片方の主人公、『妖精さん』はとっても可愛い。
『妖精さん』になら人類の座を譲っても良いかな?
……って、あたしも諠も人類じゃないよね。勝手に譲ったら言葉に怒られちゃう。
……言葉って人類だよね?

雑記
読んでいて思ったんだけど、この物語、固有名詞が少ないんじゃないかな。
名前とか、全然出てこないし。苗字が分かってる人も居るから、無い訳じゃないと思うんだけど。
……なんでだろう? 固有名詞はあまり載せない方が、童話みたいになるのかな?

田中ロミオさんは、表現の仕方が本当に面白いと思う。
今まで、こんな感じの文章を書く人、見たことないもん。
ギャグも、他の人とはベクトルが違う感じ。
どうやったら思いつくんだろうね。才能、なのかな。

そういえばこの物語、恋愛要素が無いの。珍しいよね?
人類、衰退しちゃってるのに良いのかな……?

諠。この物語を教えてくれて、ありがとう。
……でも、今度からは読んでから教えてくれると、嬉しいかな。