平成23年10月31日
 日記を書きたいのですが、どうすれば日記って書けるのでしょうか。これは文章が思いつかないという訳ではなく、そもそもどういった環境で書けばいいのか、ということに繋がります。故に試しにこうして書いて見ています。
 気の利いたページなど作れませんので、こういった至極シンプルなものしか出来ないのですが、まあ他サイトに飛ぶよりは(現在のblogのように)良いかな、と。
 故にこれからはこうして更新して行こうかな、と思います。やったねたえちゃん!
 
お知らせが数点
 ・稀神大社公式Twitter(ID:maregami)を復活させました。トップページのすみっこにあります。お前反省するのも急だけど開き直るのも早いよな、とよく言われます。ついでに牧野那波bot(nanami_m_bot)も作ったのでどうぞ。
 ・サイト内表記を神武暦から元号に変更します。単純に分かんないって言われました。ぐすん。
 ・『縁起』を書き直しました。ちょっとそれっぽくなったかも。『不改常典』は今度書き直す予定です。……不改なのに。まあ内容変わらないと思うんで良いのですけど。
 ・Twitterでの意見を受けて色々変更中です。
  い)初期レビューと現在のレビューの差について……レビューサイト開始時は、終わった作品をレビューするという形ではなく、過去にやった作品をなんとなく書いていたので現在に比べて内容が薄っぺらいです。また、そもそも対談式と言うのに慣れていなかった点、現在とキャラ設定が異なる場合がある点などが問題点として挙げられ、書き直しを検討しています。……明確に覚えていない作品については再プレー後、ということになるので気の長い話ではありますが。工事中と書いてあるものは書きなおす予定ですので、気長にお待ちください。
  ろ)
アフィリエイトについて……外観との不調和と、儲ける為にやっているわけではないという理由で現在は設置していません(設置していた時期もありました)。おそらく今後も設置することは無いと思います。もしお買い上げ後プレーしていただけた場合は、感想などを送っていただけるとまれびとが喜びます。
  は)
神武暦について……先程ふれた通りです。尚、この暦は未だに国で公式に使用されています。
  に)
絵柄の統一……お願いした絵師さんが違うというのもありますが、多分無理です。それぞれ合いそうな絵師さんに頼んだので。。。全部描いてやんよ! という人がいればご一報ください。
  ほ)
レビューへの辿り着きにくさの改善……左側のメニューを変更する際に改善する予定です。どうするかは未定ですが。
  へ)
更新したよ系……トップページにある更新情報でお願いします。
  と)
ページの名前(○○.html)……面倒くさがってテキトーにしていたつけが来ましたか。今度直します。
 今のところは、そのようなものでしょうか。他になにかあれば言ってください。個人的に気になるのはこの意見をくださったアラインさんがTwitterで『家が放火されたらしいがアキバに行く』と言って以降音信不通だという事です

ゲーム色々やりました
ホシツグヨ(Grooming、2007)

 あんまり評判良くないのですが、ボクこの作品好きです。
 何が良かったって、久しぶりにまともに神話を書いている作品に出逢えたってところとキャラが可愛かったところ。
 そこのところ(前者)ばかりにこだわっていて、他の大事な所を色々すっとばしてしまっている感が否めませんけど。
 全部揃ってはいるのですが、それぞれが拙速すぎて物凄く「物足りない」。
 最初から尺が決まっていて、それに合わせて無理矢理突っ込んでいるかのような薄っぺらさもありました。
 尺に合うように色々削っている感じと言いますか。それを「実は云々」で補っているのが薄っぺらさを加速させましたね。
 各ヒロインのシナリオも、那美シナリオを頂点に置く割には散らばっていました。故に関連性が薄過ぎて纏まりが無い。
 最後、ちょっと無理矢理SFチックにして纏めているので(神話題材でまともに纏められているだけ評価ものですけど)、それまでの作品の雰囲気が損なわれている点。
 なにより心理描写が簡単であり過ぎる点。「見えないもの」を重要視する、雰囲気や感覚を大事にしている/するべき作品なのに感情や思惑が単純過ぎて盛り上がりに欠けます。良い素材は用意されているのに調理し忘れた感
 伏線回収だとかプロットを重視し過ぎたのかも知れませんね。展開の流れが自然じゃない。繋がりが感じられない。「まだ物足りないし掘り下げた方が面白いんだけど、次はこういう展開なので切ります」みたいな。映画の撮影スケジュールみたいですね。
 しかし何度もいいますが、こういった題材できちんと筋が通った終わらせ方が出来ているというだけで称賛に値します。壮大な割りに小さく終わっているのがなんともって感じですし、逆に伏線的に理解はできるけど作品の状況や主人公周辺の規模的に壮大にし過ぎだろう、というのはあります。那美って名前からそこまで想像しろっていうのは、わたしみたいな業界人にはともかく普通の人には多分無理。
 主人公以外の視点を入れてみたり、物語を「色々な話を総合して考える」のではなく「全シナリオを1点にしぼって考える」方が纏まりがあったように思います。ルートによって全く違う話になるのはどうかと。
恋愛ゲームとしては、やはり恋愛描写が希薄すぎるというのは思いましたかね。そりゃまあ神代から伝わる思い人の世の神の語りみたいなものでしたら、想いのソースにはなるんですが、描写無いし。イベント一つ一つの描写が淡泊過ぎるんですよね。面白いんですけど恋愛関係無いものが多すぎるっていうか。
 キャラクターはテンプレ的過ぎる気はしましたが、逆にそれだからこそ外さないし可愛い。ただ、可愛いだけでそれ以上の感情は芽生えないというか。他の作品と比較して個性が無いって言うか。キャラ付けもう少し頑張ってほしかったかなあとは思います。いや、可愛いんですけどね、明日羽と那美。ただ、可愛いと思っている理由は、単にそういう属性が好きなだけだと思うので。黒髪ロングでおしとやかなキャラを可愛いと思っているのか、明日羽を可愛いと思っているのかわかりません
 どうでも良いですがジト目がデフォって良いなあって思いました。
 因みにボイスは切ってやりました。要りません。ついでに07年に発売したクオリティではないです。04年並み。システム周りは物凄く快適でしたけどね。
 これ以上の詳細はレビューに書きます。と言ってももういう事無いのですが。

取り敢えずは、今日はここまで。レスはWeb拍手にでもお願いします。
平成23年10月23日
星メモレビュー更新ついでにこちらも更新したいと思います。

 書こう書こうと思いつつ、ネタが無くて書けませんでした。
 星メモについてはまあ、レビューを読んでいただくとして、最近やってたゲームの近況報告でもしましょうか。

 痕(Leaf、1996)
 09年版はやってないというかもうやらなくていいかなっていうか。 鬼の一族についてのお話。
 連続猟奇殺人事件の犯人は自分? みたいな問いから出立するわけですが、だんだんと分かり始める真相、見えてくる全貌にドキドキワクワクが止まりません。

 ルート固定で「千鶴→梓→楓→初音」という四姉妹の上から順番に進んで行きます。それぞれのエンディングでそれぞれ一応の解決をし、ルート固定ですがTrueエンドみたいなものは存在しません。ただ、攻略順で全貌が明らかになります。故に千鶴シナリオだと全体が見えないまま解決しちゃうわけですね。初音派なんでどうでもいいですけど。でも楓も捨てがたい。

 昔話にまつわる鬼の伝承。その真相。そして今起こっている猟奇殺人との関係は? 終盤がやや駆け足である上に初音エンドが「俺たちの戦いはこれからだ!」的エンドなのでやや纏まりに欠けるところはありますが、「読みもの」というよりも「ゲーム」として十二分に楽しめました。

 うちのサイトを閲覧している人には、凌辱が多々あるのでそこらへんは注意ですかね。サブヒロインだけだったらまだ良いのですが(よくないか?)、メインのヒロインもサブに比べれば軽度ではありますが回避不可であるのでやはり注意。メインヒロインのそういう描写はBADエンドだけにすればよかったのに、とは思う。まあ多人数ひゃっほうとかではありませんけど。96年版はCVはありませんが、NVLは声無い方が好きなのでむしろこちらの方が良い感じ。

 しっかり者で甘えたがりの初音ちゃんが超可愛いのですが、無口無表情だけど主人公が超好きな楓も中々良い感じ。おっとりお姉さんキャラ(腹黒そうだけど)な千鶴も好みです。後は知らない

 ホワイトブレス(F&C FC02、2004)
 橋本タカシ買いしたこの作品。評判良かったイメージがあったのですがそうでもなかったようで。故にそこまで期待せずにプレーし始めたのですが、なにこれ超面白い。こういう、自分に合ったゲームを見つけられると幸せな気分になれますよね。

 話としては何の事はないです。誰かが入院しているところから始まり、舞台はその一年前。その入院に至るまでに何があったのか、という回顧録みたいな話です。
 序盤は毎日毎日「朝・昼・夕」のヒロイン行動表に合わせてどこに行くかを埋めていくという奇跡的なまでの単純作業。全部埋めなきゃいけないならまだしも、攻略したいヒロインのいる時間帯だけ選べば良いので、一番最初に「誰の話を見ますか?」って聞いてくれれば作業しなくて済んだっていう誰得システム。話自体も何の事はない日常会話のみなので、多分ここで挫折する人が多いと思われ。

 個別に入ってからは、「主人公とヒロインとの、些細な事だけれど大切な話」という雰囲気。別に世界を救う、とかそんなんではなく、誰もが抱えているような不安や悩みを、真剣に悩んで行くようなシナリオ。どこまでも等身大。 だから普通よりも共感が持てるし、身近な話のように思えて入りこめるのかもしれません。

 良くも悪くもある点としては、その大切な部分にしかスポットを当てていない点。だから全体構造が見えにくいというか、説明不足に感じる所が多々あります。序盤のよくわかんないシステムも、例えば朝にしか攻略対象ヒロインがいなかったら朝だけ描写されて昼夕はスキップされるので、ホントに特定ヒロインとの交流しか無い。話は飛びますが日本史ってあるじゃないですか。あれって日本に関する事柄を全部ひっくるめたのが日本史ですよね。それで言うとこれは日本文化史とか日本政治史と言った風。「ある特定の部分だけ切り離して繋げた」と言いますか。だから一連の流れになっているようで凄く理解しやすく読みやすいのですが、他が見えてこないというマイナス面もあります。全シナリオをやれば、ホワイトブレスが見えてくるんじゃないでしょうか。

 キャラクターとしては美乃とののかが二強でした。シナリオ的には美乃が一番でしたかね。凪沙(主人公の従姉)だけ、元彼とか色々あるのでその辺気にする人は注意かも。その他ゲームについてはまた今度。

 それはそうとこんなサイトがある訳です。 http://virgindb.g.ribbon.to/index.php
 ここまでくるとある種の尊敬を覚えるのですが、そこまで重要ですかね。
 わたしはやるゲームの特徴的に、重要ではありますけど。 というのは別に「全員処女じゃなかったら認めませんし!」ではなく「このシナリオで処女じゃなかったらおかしい」という作品ばかりやってるからです。勘違いしないでよねっ!
 処女じゃなきゃダメなんです派は、別に否定はしませんが、これ処女だったらおかしいだろJKみたいなキャラまで処女なのは、ちょっと。違和感が無ければ良いのですよ。違和感が無ければ。と思いますけどね。さっきの『ホワイトブレス』でもちょっと触れましたけど、ああいうのはどうなんでしょうね。あれだと好みが分かれそう。「なんで凪沙お姉ちゃんが……うわ…………うぁあぁぁぁぁぁ」 か 「まあ年上だしいいんじゃねーの。シナリオに合っていればそれでー」 かで分かれそう。ニコ生で聞いたら別に気にしない派が多かったので気にしない人の方が多いんですかね。 http://kahouha2jigen.blog.fc2.com/blog-entry-125.html
一年後には「ぶひぃぃぃぃぃぃ!!」とか言ってると思うので安心してください。

 そういえばわたしが愛してやまない初恋予報。ですが

 FDきたああああああああああああああああああああああああ!!!!
 春雛ですか? 春雛シナリオ完備なんですか? しかし個人的には心愛を! 心愛シナリオをお願いしましゅうううううううううううううううううううううう!! エロゲ業界まだまだ捨てたもんじゃありませんでした。 ついでにこんなものも。 わあい。
平成23年10月04日
なんか個人的に考えてみたいor聞いてみたい事柄
1.エロゲは全キャラ攻略する必要があるのか(Trueなどの無いタイプのエロゲ)?
2.実妹主義者(No義妹的な人)は何を求めて実妹ゲーをするのか
3・攻略ヒロインは何人くらいがベストなのか


あからさまに取って付けたヒロインのルートとかやらなくてもいいよね興味無いし!
的な人いると思うんですよ。いますよ絶対いますよむしろいろよ。
例えば、5人攻略対象ヒロインがいるけれど3人しかやる気がしないとか。
でもレビュー書くし全員やらなきゃなあ、とか。

正直やる必要無いと思うんですよ。そりゃ全員攻略しないとTrue見られないとかなら話は別ですけど。
「あーなんかこの作品だいたいわかったわー」と思ったらレビュー書いても良いと思うんですよ。
ただ、きちんと攻略すればするだけ言っている事の内容に関する正確性が上がって、レビューとして評価されやすくなるとは思いますけど。
逆にやらずにテキトーなこと書いちゃうと批判されるとも思いますけど。
全員攻略する義務はないですよね。美味しそうな所だけ食べちゃっても良いんですよ。うん。


2と3は掲示板にでもお答えいただきたい感じ。


さて本題です。来年の1月25日で稀神大社は3周年を迎えます。
今回もエロゲの抽選プレゼントをしようと思っています。5〜10本程度。
全部まとめて1名なのかA賞B賞などに分けるのかはこれから考えますが、まあわたしが好きなゲームを用意しようかと。
前回は『CanvasDVD』『NakedBlue』『水月』『さくらむすび』『ワンコとリリー』『Garden』でしたね。
誰でも応募可能です。メールでなくてもわたしに連絡できるのならそれを使っていただいて構いません。
バナーなどを後で作りますが、一応今から前日まで応募可能です。
もし当たった場合、発送に名前と住所が必要になるので予めご了承ください。
メールの場合は『marebito@hotmail.co.jp』まで。
平成23年09月12日
・痕(1996)
・神語(2000)
・はるかぜどりに、とまりぎを。(2007)
・なでしこドリップ(2011)


千鶴シナリオのみ終了。
展開などは大変面白いのですが、イマのわたしには少々重い。

神語
序盤。イマの所嫌いではないのですが、これから凌辱がバンバン出てくることは承知しているのでやや身構えています。

はるかぜどりに、とまりぎを。
サトリ病や世界設定などが大変綺麗な世界観を作り上げていると思います。
シナリオ設定、というか読ませ方も変わっていますが、過去を変えれば未来も変わるというねこねこソフトの亜流な構成で、とても上手いと思います。
恋愛面における人間関係が不安で仕方が無いですが。
エンディングを二つ見ましたが、ここまでは結構な高評価です。
最初から恋愛面で気の置けない相手がいる作品と言うのは良いですね。
個人的にはそのヒロインルートだけだともっと良いのですが。
最初から好感度マックスで夫婦みたいな関係のヒロイン以外のシナリオに行くのって、しんどいのですよ。
メリットデメリットありますね。

なでしこドリップ
なにこの超絶癒し系な作品は。
荒んだ心に染みいるような作品ですよ。ああ癒される。
基本的に最初からヒロインの好感度が高い作品が好きなのですが(ノーリーズンではなく積み重ねが無ければダメですけど)、良いですねこの作品。
店経営に関しては色々突っ込みどころはありますが、笑顔で赦せてしまいます。
可愛いは正義、雰囲気は要。
可愛いヒロインととっても良い雰囲気の中でイチャラブできればそれで良い、みたいな人には向いていると思います。
平成23年08月26日A
 レビューってなんでしょう。それを考えた時、わたしは『紹介』であるように思えます。でも、それだけだと『紹介』になってしまうので、『批評』も半分くらいまぜでおきたいと思います。「この作品は、こんな感じですよ」と批評し、紹介する。それがレビューっていうものじゃないかなあ、とわたしは思うのです。つまりは作品のネタバレ(重要な、それを知ったら詰まらなくなりそうなこと)をして、この展開はこう思ったとか、このセリフはこういう意味で、とか。この時の○○の心情は、とか、そういうのは感想のお仕事ではないのかな、と思うのです。批評のお仕事でもあるのかもしれません。少なくとも、レビューのお仕事ではないように思えます。
 イマ、批評のお仕事を矛盾して書きましたが、レビューに於ける批評のお仕事は、100%じゃないんです。50%で良い。その50%は何かっていうと、ネタバレをしない事だと思います。だから、ネタバレをしない程度に批評をして、他者に紹介する事が、レビューなのかな、と思います。
 するとレビューが誰にでも書けるように思えるから不思議ですね? でもそれは間違いです。正確に言うと間違いじゃないのですけど……、それはイマ説明しましょう。
 ネタバレ無しレビュー。わたしの言うただのレビューは、誰にでも書けます。極論を言えば、プレーしていなくても書けます。でも、だからこそ上手く書くことはとっても難しいのがネタバレ無しだと思うのです。ネタバレをしないで相手に作品を面白そうだと思わせる。自分が感動した事の片鱗を、相手に伝える。好きな作品なら、その作品を相手にやってみたいと思わせる。それって、とっても難しいことじゃないでしょうか。
「この人はこの場面をこういう風に受け取っていたんだな」とかは、確かにネタバレが無いと出来ません。でも、それは感想に必要な事でレビューに必要な事ではないように思えます。自分の思いを自分のコトバで他者に伝えること。それがレビューに必要であると同時に、それ以外は要らないのではないでしょうか。もちろん、作品の情報は必要ですけどね。ネタバレ有りの物も凄く需要があるのはわかります。もしかしたら無しより有りの方が需要があるのかもしれません。でも、両方一緒くたにレビューと称している現状だと、誤ってプレー前にネタバレを見てしまってやる気が無くなる、ということもあります。だから、きちんとした線引きが必要なのではないでしょうか。
 ではわたしはどうしているのかと言えば、できるだけ分かりやすく、できるだけ面白く、ネタバレ無しで書いています。何故かと言えば、わたしが作品から感じたことを、レビューを読む人にも「作品をプレーして」味わって欲しいからです。本当に大切なことは作品を通して得て欲しいし、そこまでわたしが話してしまうのは、詰まらないじゃないですか。レビューの読み手と作品を繋ぐこと。それが作品をプレーした者にできる、おせっかいなのかな、と。だからあくまでレビューは補助なんです。作品の本当に大切なこと、それを知りたいのなら是非プレーしてください。わたしは意地悪なので、本当に大切なことは、他人になんて教えないで独占してしまいます。それは、わたしだけのものですから。

 とまあ。レビューを読むのが「未プレーであること」を前提に話しましたが、読む側が既にプレー済みのことだって沢山あります。それは、人の感想を読んで、共感するなりなんなりすべきじゃないのかなあ、と。それはレビューの領分ではないのじゃないか、とわたしは思うのです。
平成23年08月26日@
千紗シナリオ以降放置していたのですが今日一気にやりました。
なのでちょこっと感想を。

端的に言えば、良かったです。小学生の感想みたいですけどね。
理系の人は何か怒りそうなシナリオだなあと思いつつ、SFが苦手なわたしには親切設計でしたね。
そりゃまあわけわかんない語は沢山出てくるし、倫理なんてジャーマンスープレックス、みたいなものも沢山ありましたけど、それでも優しさは垣間見られましたよ。
カメラワークが上手いというか、優しいんでしょうか。
散々組織の黒い部分を指摘して、それでいて直接その黒い事を行っているシーンを描写しなかったのですから。
それが良いかどうかは別問題として、『うたわれるもの(Leaf、2002)』のアニメ版の3510の解剖シーンが未だにトラウマになっているわたしとしては、一線を超え無かった感じです。
しかし、組織が取り敢えず醜くて黒くて汚いことは充分分かったのだけど、それしかわからなくて全体像が見えてこなかったのはやや問題かも。
あっさり解決だし。

シナリオ構成がそのまんま『AIR(Key、2000)』だったのは若干気になりますが、未プレーの人にはAIRを想像してくれって言えば良いのでとても楽ですね。
3ヒロインのシナリオ→過去編→Trueみたいな感じです。<br>
千紗シナリオがそのままTrueに繋がるので、3ヒロインのところは最後に千紗を持ってきた方が良いでしょう。
なんか凛シナリオだけすごく手抜きに思えたのはボクだけでしょうか。。。
千紗シナリオに関してはそりゃまあTrueに繋がっていくので重要です。重要ですが、もしかしてシナリオの重要単語が一番出てこなかったのじゃないかしら。あ、過去編以降で出てくるから良いのか。
千紗の隠れオタ設定はどう考えても要らなかった。ホントに要らなかった。何故ヒロインにオタ属性を付けたがるのか。別にオタクはオタクが好きなわけじゃないですよ。可愛い女の子が好きなんです!(迫真
後は伏線かと思ったら天然だったということが何度か。紛らわしいですはい。
七々璃シナリオは一番書きこんでありましたね。というか気合が入ってた。ライターの属性がわかります。
一番綺麗に纏まっていたのも七々璃じゃないかしら。もうメインで良いんじゃないですかね。
凛はよくわからないというか展開がえらく速かった上にHシーンが作品として浮き過ぎていてなんかもう。

Hシーンで思い出しましたが、この作品の登場キャラたちはえらくエロネタが好きですよね。無駄に。
正直作品としては全年齢でも出せる形だと思うのにその無駄なエロネタがなんかアンバランスです。中学生ですか。

このシナリオで一番引っかかったのは、スケールがでかいのに話が小さい、というところです。
人類を巻き込んだシナリオなのに主人公周辺人物のみでオール解決だなんて。ホントに大組織だったんですよね……?
壮大な感じがするけれど、蓋を開けてみるとそうでもなかったかな、という印象。

キャラに関しては絵がとてもテキトーですよね顔以外。
顔が可愛ければ良いじゃないというスタンスだと思います。水着とか塗り方のテキトーさ加減が半端無い。
背景を売りにするのは良いのですけれど、やはり本質はキャラクターですので、こっちもしっかりしてほしかったですかね。

ここまで書いて魅力を書いていませんでしたね。
シナリオとしての魅力は、構成の仕方と収束の仕方。
話としては「僕たちは所詮、人間なんだ」ということ。それは良い意味でも悪い意味でも。
科学がいくら発達しても、幸せは人間が自分で掴み取るものだよね、という感じでしょうか。
失敗や成功を重ねながら生きていくことは、そりゃあ機械の精密さには勝てないけれど、でも生きるってそういうことですよね。
そんな、感じ。音楽とシステムで誤魔化されちゃっている部分は多々ありますが、それでも綺麗に表現されていたと思いますね。
あれだけ醜いものを羅列されたら嫌でも綺麗に見えるかもしれませんが。
むしろなんでこんなに綺麗にまとまってるの、という不自然さがあるような気がしなくもないです。


殴り書き終わり。
平成23年08月24日A
水月 那波シナリオ考察2

山の民、ナナミについて。

ナナミとはなんなのか、ということについては作中で語られています。

「あなたは…」
「よく、覚えていてくださいましたね」
「あの日、僕にひざまくらをしてくれたのは…?」
「ナナミですわ。そちらにいるのもナナミですし…」
「どういう…こと?」
「牧野那波とは、存在しないもの。あの日のあなたの願い、そして、牧野健司の願いが、こちら側に呼び込んでしまったもの」
「…」
「求められることで、人は存在することができますの。牧野那波という少女は…人の母の代わり、として存在している。元より巫女で、明確な自我がない。生まれつき目が見えないことも…拍車をかけましたわね。世界のとらえ方が違う。他人の意思に感応しやすいんですの」
「あなたとは…どういう…」
「同一の存在、別の可能性ですわ。人の願いが、ナナミをこの世界に存在させている。たとえば幼い日の透矢さん…あなたが、ずっと側にいてほしいと願ってくれたから、ナナミはここに存在しています。ですから、わたくしも那波」
「…なんだって?」
けっきょく、すべてはあの日から始まっていたってことか。
「ですが、ナナミと那波は同一の存在。ひとつの空間にふたつの魂が同居するのは質量的に無理がありますの。ですから、ときどき不安定になりましたでしょう?特に山ノ民の血が強くなる発情期近くや彼女の意思が希薄な時…」
「発情期って…そうか、押し倒した時の…旦那さまって…」
「わたくしが表に現れた、ということですわね」
いたずらっぽく笑う…孕ませて――は冗談じゃ済まない。
「那波は…」
「ただでさえ、自我の薄い彼女を、おふたりの強烈な意思が引っ張り合った。そして、彼女の人格の一端を作っていた父親という存在が、事実上、消えてしまいましたわ…牧野那波を作るものが、今までの何分の一にもなってしまいましたの」
「なんとか、ならないの? 昔みたいに涙石にお願いするとかで」
「あなたの想い次第では…ですが、とてもとても難しいことです。あなたの知る牧野那波に戻すということは…あと、たった一日の命のために…戻ってきてくれとお願いしているようなもの。この状況で彼女に生きる意志が…」
「それでも…彼女が生きている、貴重な一日だ」
僕は、呆然としている那波の体を抱きしめた。


ナナミは一度に一人までしか存在できないけれど、望まれればあらわれる存在。
例えば透矢の幼少期に現れた母の代わりとしてのナナミ。
健司の母としてのナナミ。
透矢の母としてのナナミ。
健司の娘としての那波。
牧野那波は、父と透矢、二人の願いで構成されていました。
故に存在が不安定。だから、片方の想いだけで構成する必要がある。
那波の構成から健司という存在がいなくなった後、那波は消えそうになる。
しかし透矢が那波を願ったから戻ってきた。けれども、ナナミ(透矢の母代わりとなった)と同時には存在できない。
故にナナミを否定する。それは可能性の否定であり、それを否定すればまた夢から覚める。
次は夢かどうかはわからないけれど。
エンディングの那波はそういう那波だ。那波ではあるけれどナナミではない。
「那波がずっと元気でいられる可能性」
それがあの元気な那波ちゃんになったのではないだろうか。

山ノ民について
那波と雪は山ノ民だが、それには「眼が赤い」「発情期がある」という共通点がある。
他、「望まれているから存在する」という点が挙げられる。逆に言えば、望んだ人間が望まなくなれば存在しなくなる。
それがどこに現れているのかと言えば、彼女たちの一人称にみられる。
山ノ民である二人だけ、自分の名前が一人称なのだ(那波はナナミである場合があるので「わたくし」とも言う)。
忘れられないように、自分の名前を紡ぐ。名前は自分をつなぎ止めるものだから。

「本来は存在しないものだぞ? 存在が無い物を存在として引き止めたのは、私の力だ。私の娘であることだけが、これの存在価値だった。牧野那波という名前を与えられた以上、これは牧野那波なんだよ」

といった風に。

「…ありがとうございます。ですけど、それだけ不安定ということでもあると思いますわ。不意に、那波のことを忘れてしまったりはしないでくださいね」

エンディングの那波(那波ちゃん)は一人称が「私」になっている。これは、存在が明確になったからではないだろうか。
ともすれば、この那波は山ノ民ではないのかもしれない。
平成23年08月24日@
水月 那波シナリオ考察 その1
“ざざーん、ざざーん”
遠く波の音を聞きながら、僕は弓を引き絞った。
ぎしぎしとしなる弓。
つがえた矢の、鋭い切っ先の向こうには少女が一人。
誰だろう?
ぼんやりとした視界にさえぎられ、顔までは確認することができなかった。
だけど僕は、その、正体もわからない少女――なぜか、少女だということは理解できた――に、矢を放とうとしている。
今はそうしなければならない。
理由は、わからないけど。
夢。
そう、これは夢なのかもしれない。
その証拠に、僕の意思とは裏腹に弓は容赦なく引かれていくじゃないか。
弓矢の威力というのは、それに触れたことのない人間の想像を、はるかに絶するものだ。
この手を離せば、彼女は死ぬだろう。
――だから、僕はその手を離した。
“びゅっ”
放たれた矢は、まっすぐ、正面にたたずむ少女めがけて飛んでいく。
それはコマ送りのフィルムでも見ているようで。
“ざざーん、ざざーん”
脳の奥――失った、記憶のかけらだろうか?――から、また波音が聞こえたような気がした。
「さようなら」
ほほえんで、
あの日見た、少女の幻像は、波間に消えた。


というわけで今回は水月の那波シナリオに関する考察です。
未プレーの方は、読んでもわからないでしょうがネタバレ前回なのでバックブラウザ推奨。

さて、では那波シナリオがどのような話なのかを申し上げます。
那波・雪シナリオは「山の民シナリオ」として、夢と現実が重要になってくるわけですが、
雪シナリオが『雪さんがいる方が現実』といった二人だけの世界系シナリオになっている反面、
那波シナリオだけはとても現実的です。これは『那波の死因を確認する話。そして、夢の中でそれを書き換える話』です。

話を確認しましょう。終盤で透矢は「那波が一年前に既に死んでいた夢」にたどり着きます。

一冊、抜き出して見る。
ピーターパン――
「花梨」
「あ、ぅ…」
気まずそうに、花梨が目を逸らす。
「どうして、僕が点字本コーナーに来たからって、記憶が戻った事になるの?」
「…」
「教えて、花梨。少し…見当はついてる」
「貸し出しカード…」
「ん? ああ、これの?」
名前は、一つしかなかった。
牧野那波。
昨年の、夏の日付。
「髪の長い、色白の…とても、綺麗な子だよね。目が見えないんだ…でも、不思議とそれを感じさせない」
「やっぱり…隠せないかぁ。好きだったもんね…」
「好きだった、か」
「ごめん…。うん…亡くなったんだ、去年の夏の…今頃だね。急に体調を崩して」
夢と現実が、つながった。


しかし透矢は何度思い出そうとしても那波の死因が思い出せない。ただ「死んだ」という事実がそこにあるだけ。
これに疑問を抱いた透矢は(そもそもその夢に入る前は那波は生きていたのだから)元の夢、那波が死ぬ前に戻って、その空白の一日を目撃します。様々なキーワードが重なって、そこにたどり着くことができたのです。

今なら、わかる。
マヨイガって、あそこだ。
彼女はあそこに行ったんだ。
死んでしまった今では、遅いのかもしれないけど。
だけど…どうしてだ…?
死んだということだけ漠然と伝わっているけど…この後の夢を…僕は見ていない。
夢の通りにいけば、彼女が死んでしまうその日。
僕は、マヨイガという場所に向かった。
彼女は覚えていないと言ったが…なぜだか、覚えている。
ナナミ――
那波はナナミで、ナナミは那波。
あの日の僕の願いが、本来は存在しない牧野那波という少女を、この世界に呼びだしたのかもしれない。
行こう…
僕は、弓矢を取った。
そうしなければいけないと、僕は知っていた。
果たして、そこへは何も考えずに来ることができた。
そこにあるのが当たり前であるように。
当たり前なんだろう――僕は、覚えているんだから。
岩は、ない。
マヨイガへの道は通じている。
僕は、知っている。
いつかどこかの僕が、覚えている。
うすら寒い洞窟の中を、延々と進む。
道は下へ下へ。
黄泉の国へ向かっているのか…そんなことを考える。
ここで、ナナミに追われる夢を見た。
思えば…どこかの僕が抱いた罪悪感が、そうさせたのかもしれない。
出口が、見えた。
夢で見た風景――
いや、これ自体、夢なのか。
マヨイガと呼ばれる場所、現実ではありえない空間。
その証拠に――
「那波」
彼女が、いた。


そこでは親の健司が那波を「自分の親のナナミ」にしようとしていました。
このままであれば、那波(透矢のいうナナミ)は死んでしまうのです。

「人が人の魂を取り込むために行う儀式は性交ではない。喰らうことだ」
「喰らう…?」
「そうだ。私は那波の中に戻る。それで、本当の母子になれる。そして私が死ぬことで、牧野那波は、誰かの娘ではなくなる。内に私の魂を宿した、母、那波に入れ替わるんだよ」
どうかしてる…
「気が触れていると思っただろう? だがここは非常識を常識に変える場所だ。世界が生まれる場所なんだよ」


このままであれば存在ごと消えてしまうわけです。例え元々病弱で余命わずかだったとしても、存在が消えてしまってはどうしようもありません。だから救うわけです。

「ねえ、透矢さん…戻ったところで、どうせあと一日です。悲しい思いをするくらいなら忘れてしまったほうが…」
「…駄目だよ。さっきまで忘れてたんだ。もう、今さら忘れられない」
つまり、だ。
これは、現在の僕の夢。
今日、花梨と話をするまで忘れていた。
一年前に牧野那波さんを亡くしてしまったという事を。
だから、当時の記憶と、当時見ていた夢の記憶とを、一年経った今になって夢に見た。
忘れようとしていた記憶を、思いだしてしまった。
ただ――
彼女が死んだという情報はあるのに、彼女の死に関する記憶がない。
最後の、一日。
僕の記憶は、その手前で止まっている。
そして僕は、恐らく、この夢の中で、一年前に見た夢とは、違う内容をたどっている。
一年前の僕では、恐らく、マヨイガにはたどり着けなかった。
だから――
だから、ここで那波を救い出すことが、僕の空白の一日につながっていくのかもしれない。


空白の一日の記憶を埋め、書き換える夢。それがこれです。
この夢のために、今までの物語、水月があったわけです。シナリオの収束はここ。
それを忘れないうちに、作品のシナリオ構造について見ていこうと思います。

まずこの作品のスタート地点はどこでしょうか。
おそらくほぼ全員が「記憶喪失の状態で病院で目覚めるところ」と答えるでしょう。
しかしそこは物語の始まりではありません。何故ならそこは既に夢だからです。
ではどこなのか、と言えば、「透矢が那波の死因に疑問を抱くところ」です。
もっといえば、そこの段階までは現実なのです。現実にも山の民は存在して、涙石もあって。
夢は可能性だと本文中で言われていましたが、夢はあくまで現実に沿っているものなのです。
故に「那波の死因を突き止め、それを夢の中で書き換える話」が水月なのです。
現実では那波は死んでしまいます。透矢もそれを受け入れているわけですが、一年後に死因に疑問を抱きます。そこが物語の始まりです。

疑問に思ったからと言って、現実だったら夢で書き換えるなんてできないでしょ、と思った方がいたら、涙石という存在を忘れています。涙石とは

「…どうして、僕に夢見とかいう力が?」
「ナナミと、あの石のせいですわ」
「…石?」
「天より授かった――人の想いを形に変える、奇跡の石」
涙石…?
「あれは、世の理に干渉できるもの。触れたことがないとはいえ、なにがしかの影響を受けたのでしょう」
「?」
「ナナミにも、完全にわかったわけではありませんの。ほんの少し、垣間見えただけで…。旦那様のために、できうる限り調べてみせますわ」
「そう…」



「…あれは、世界に干渉する波を発していますの。ですから、触れたり近づいたりすると、このようなことになりますわ」
「荒ぶる神というのは…」
「旦那さま、神などいませんわ。あれは、石なんですの。ほんの少し、世界を動かす力を持った」
「…さっきの津波は、それじゃあ」
「旦那さまを助けてくださるように、お願いはしましたわ」
「ありがとう。でも…」
「いいんですの。今回の戦はナナミが原因ですし…それに、この石のことを知られてしまうわけにはいきません。これは常世への門を開く鍵」
「…何がどうなってるのか、さっぱりだ」
「石が力を持っているんですの。わたくしたちは、祈りや儀式を通じて、その想いを石に伝える。そして、石に含まれたエネルギーの分だけ、世界に干渉することができる…」
「それが、どうしてこんな風に…」
赤くなった部分をさすると、顔をしかめた。
「想いを伝えるには、直接触れ、語りかけるのがいちばん早いと思いましたの。それに…水とも、何か関係が…? わたくしにも、わからないことがありますけれども…長い時をかけ、きっと人が扱えるようなものになるでしょう。それまではこのまま…」


といったもの。世界に干渉できる力を持った石。故に、「那波の死因を夢で書き換え、それを現実にする」という干渉を行うことができたのです。それができたのは前世からの透矢と那波の強い縁が関係していることは言うまでもないでしょう。お互いに強く惹かれあっているけれど叶わない。それを涙石が叶えてくれたわけです。ちょっと、強引ではありますが。

さて、そういったわけで那波を救うために夢に入ったというのはご理解いただけたかと思います。
次に問題にするのはこの夢の性質について、です。
水月における夢の概念を見てみましょう。

「…水月、ですか」
「すいげつ?」
「水面に映った月のことですわ。那波には月も、海も見えませんから、どういったものかは、よくわかりませんけど」
「…ちゃんと名前があったんだ」
「ええ。水月という言葉には、すべてのものごとには形がない、という意味があると言いますわ。透矢さんと同じことを考えた人が、いたんですのね」
「そっか…」
「夢は現、現は夢…」
「現実を月とするなら、夢は水月っていうところかな?」
「…わたくしは、逆だと思いますわ」
「え?」
「現実こそ、不確かな海面そのもの…夢はそこに映った確かな可能性」
月っていう、確かに存在する、だけど手の届かない場所。
不確かな僕たちの世界では、それが幾重にも重なり、揺れ動く、水月になってしまう。
漠然とした形をし、無限に広がりながらも確かに存在している別世界――彼女の言う夢って、そういうものなのか。
「それじゃあ現実と夢の境目って、なんだろう?」
「今この瞬間、見聞きし、感じている夢。それが現実なんだと思いますわ」
「じゃあ、僕らが夢だって言っているものは…」
「夢を見るという、夢ですわ」
そして、夢を見るという夢は、夢を見るという夢という夢になって…
「無限退行…?」
「ええ。やっぱり、すべてつながっているんですわ」
「だけど、それじゃあ、僕はどうしたらいいの? 僕は夢の中で何もできない。すべてがひとつだとしたら、僕は…何もできない人間ってことなのかな…」



「夢というのは、可能性ですわ。本当にありえないことは、夢にだって見ることができませんの」
「可能性…」
「…たとえば、那波の目が見えたとしますわ」
「? あ、うん…」
「そうしたら、今の生活にもほんの少しだけ変化があったと思いませんか?」
「それは、まあ…」
「透矢さんが記憶を失った場合、失わなかった場合。お母さまが亡くなっている場合、亡くなっていない場合――」
「それは…だいぶ変わっていただろうね」
「可能性としてはどちらも存在していましたの。大きな話をすれば、生命の進化の過程で人間が生まれた可能性、生まれなかった可能性」
「うん…」
「並列世界という概念をご存じですか?」
「パラレルワールドかな。さっきの僕で言えば、母さんが生きている世界と、今の僕が見ている世界…つまり、母さんの死んでいる世界が同時に存在するってことだね」
「ふふ、半分だけ正解ですわ」
「もう半分は?」
「たとえば虫たちにとって、人間の作ったものが何か意味を為すでしょうか? 結果として起こる現象ではなく、存在が」
「それは…いや、ノーだ」
電灯に群がる、羽虫を思い出す。
明滅する光を、ただ光としか捉えられない虫たちは、身を焦がし、死に――それでも際限なく群がってくる。
「たとえば、街灯の『光』には虫が群がりますわ」
どんぴしゃり、だ。
「それが街灯であることには意味がない。光を発していれば、あれが街灯でなくても、虫は飛び込んでいくでしょう。そういう区別が虫たちにはない。当たり前ですわ。虫たちは、そんなことを知る由もない」
「うん、わかるよ…続けて」
「では、あれが猿ならどうでしょう?」
「さ、猿?」
「はい。仮にですわ、光があると触ってしまう猿がいるとして…死ぬまで触れ続けたりするでしょうか?」
「僕は動物に詳しいわけじゃないから、なんとも言えないけど…それはないと思うよ。猿は動物の中でも利口なはずだし、学習能力があるんじゃないかな」
「ええ。つまり知能の差によるところがありますわね。理解するためには、それを受け止める器がいる。そして理解できないものは、存在していないのと同じ事になる」
「…でも、その話がどうしたの?」
「物事を何らかの存在として認識するためには、理解するというプロセスが必要だということです。そして、それを行うのは脳の仕事」
「ああ…」
「わたくしたちの前を、妖精が飛んでいるとしますわ」
と、指先で何かをつまむような仕草を取った。
「透矢さんには見えません。ですけど那波にはわかります。羽音が聞こえるからですわ。今も飛んでいますのよ?」
つまんだ指先を離す。
「え?」
でも当然、何かがいる気配なんてない。
「同じ空間を捉えていても、同じものを同じように捉えているとは限りません。世界というのは…捉える人間により、まるで別のものになってしまいますの」
「だったらなんなの? それが夢の話と関係あるの?」
少し、言い方がキツくなってしまった。
いまいち話が理解できないものだから、苛立ってきているのが自分でもわかる。
「並列する世界というのは、正確ではないんですの。過去も未来も現在も、妖精がいる世界もいない世界も、すべてが同時にひとつの世界として存在している」
「それはわかったから…」
「つまり、わたくしが死ぬ可能性も、同時に存在しているんですの」
「それを言ったら、僕が死ぬ可能性もね」
「ええ。ですけど、透矢さんは基本的に健康です。だから、たとえば一分後に設定された未来に死んでいる可能性は極めて低い。ところが那波の場合は、いつ死んでも、それほどおかしくはない…」
「まあ、道理だけど…だから、夢とどう関係してるのかが…」
彼女は僕の反論を遮って続けた…そろそろ、いじけたくなってくる。
「事象の連続性というものがあります。たとえば、現在あなたのお母様は亡くなっている。これから繋がる時間の中に、あなたのお母さまが存在することは?」
「あり得ないよ」
「逆もまた真なり、ですわ。もし現時点であなたのお母さまが生きていれば、あなたの過去において、お母さまが死んでいることはあり得ない」
「当然じゃないか」
「ですから、すべては現在という瞬間から始まっていますの。未来が自分より前のもので、過去が自分より後ろ、ではありません…現在以外の事象はすべて、未だ来ぬ時、という意味では、すべてが未来と捉えるべきでしょうね」
すべてが、未来。
彼女の言っていることは、ギリギリのところで筋が通っているように思う。
「現在より派生して広がる可能性――それもまた、いつかどこかにある現在という瞬間でしかありませんの」
要するに、卵が先か、鶏が先かみたいなものだ。
しかし――
「記憶はどうなるの? 僕たちの生活には確かに時間が存在している」
「時間という概念は人の中にあります。わたくしたちが存在するための大前提に時間という概念があるからです。逆説的ですけれど――わたくしたちの存在は、つまり時間という存在の証明でもあるわけです」
「頭が、こんがらがってきた」
それでも、まだ、彼女の話の矛盾を見つけることくらいはできる。
「でも、人間から時間が生まれたなら、人間自体はどうやって生まれたの? 時間の中で進化の過程があって人間が生まれたんでしょう?」
「わかりませんわ」
「え?」
「わかるわけがありませんの。時間がなければ、わたくしたちは存在し得ない。光があれば影があるように、物事は表裏一体。時間がない状態を想像することができない以上、その問題に結論は出ませんわ」
「答えのわからない問題を出すなんて、卑怯だ…」
「ふふ。そうですわね、失礼しました」
那波はそこでひと呼吸を置いた。
今日は人が少ない…静かだ。
「では、夢のお話ですわ。事象の連続性については、おわかりいただけました?」
「要は、未来も過去も、今現在に対して矛盾することはあり得ない、っていうことでしょう? ある意味あたりまえだ。ただ、それが前後のつながりじゃない。すべて現在だ、と」
「ええ。そして、それは脳が活動しているからですわ。物事を認識し、情報の取捨選択をおこなっている。たとえば、透矢さんには妖精が見えないように、です。そうして、正しく秩序ある世界が生まれるんですの」
「…眠っている間は、脳の活動も沈静化する。その間に、矛盾した可能性を、現在の情報として捉えてしまうことがある。そういうことかな?」
無線機などが、周波の近い電波を拾ってしまうようなものだろうか。
「…正解ですわ。だから、たいていの夢は目が覚めた瞬間に忘れてしまう。本来ならば認識もできない可能性ですからね。映像として捉えることもできないんですの。知らないもの、ありえないものは、目に見ることができませんから」
「…だけど、はっきり記憶に残る夢だってたくさんある。僕と那波の夢がそうだ」
「ごく近い可能性や、本来これから見る可能性を夢に見ることがありますわ。脳が休憩中ですから、中途半端に処理されたりもして、おかしな具合になることが多いですけど。まれにある予知夢などは、そういった現象の表れですわね」
「だから、たいていの夢はメチャクチャに思えるし、忘れてしまうってことか」
「そういうことです」
「僕たちの見るあの夢は…」
「ここではないどこかですわ。ただ、はっきり覚えている以上は、ごく近い可能性ですわね。事実、わたくしたちの世界にはナナミ様の伝承がある…卵が先か、鶏が先か、ですわ」
要するに、目の前にある世界を信じるしかないってことだ。
「ですから…那波が死ぬ可能性というのはごく近くに存在していますの」
「…可能性は可能性だよ」
「もちろん。回避することも可能ですわ。というよりも、すべては同時に存在していますから、意味がありませんけど…」
「重要なのは、自分とっての現在が、どういう世界かってことでしょう?」
「ええ。記憶がないということは、ひょっとしたら無限の可能性なのかもしれません。いくつも見る夢――自分に手の届く可能性の中から、自分の意志次第で、好きなものを選ぶことが出来る――過去という制限がない状態、ということですからね」
ああ、そうか…そういう見方もある。
「だったら、那波がずっと元気でいられる可能性を選ぶことにしよう」
「…ありがとうございます。ですけど、それだけ不安定ということでもあると思いますわ。不意に、那波のことを忘れてしまったりはしないでくださいね」


少々長くなりましたがそのような感じです。
夢というのは可能性。可能性の数だけ夢は存在する。現実も同じですね。ただこの場合、夢は何度も見ることができますが現実は一度だけしか選べません。故に現実は可能性の数だけ存在する、かどうかがわかりません。
そして、ここで出てきた「記憶がない」ということへの説明。これが大変重要になってきます。
記憶があるということはここで述べられている事象の連続性に縛られてしまいます。過去は過去にしか存在しないことになります。しかし、記憶がないということは過去も未来も全て未来、ということになるのです。
これは鍵となってくることで、なぜ過去を未来にする必要があるのかと言えば、前世、そして過去から那波を救うために必要な情報を得るためです。
夢の中で夢を見ているという状況はどちらも夢なのですから場面がいきなり前世の話に飛んだとしても変なことではありません。夢の夢は現実ではないのですから。事象の連続性という意味では変ですが、それは記憶喪失ということで解となっている、ようです。

ともかくとして
那波と透矢は好きあっていた→那波の死因が不自然であることに気が付き、それを知りたいと思う→涙石の力が「死因を解明したうえでそれを取り除き、二人をつなぎ合わせる」ように作用する→それを夢の中で行うため、病院で記憶喪失状態で起きた、という夢を見る(事象の連続性を断ち切り、那波を救うためのヒントを得るため)
という流れです。
現実では得られなかったヒントを夢で得た透矢はマヨイガの場所を知ることができ、那波を救いに行くことができたのです。

ちなみにこの話は夢と現実といった表裏一体なものなのかと言えばそういうわけでもありません。

「あの時、目が覚めたらあの状態で、すごくリアルだったから、それまでのことがぜんぶ夢みたいに思えたんだ」
「ですけど、けっきょくは、ひざまくらされている世界が夢でしたわね?」
「うん。だけど、目が覚めてからも、すごく不安だったよ。自分の目が覚めているかどうかを確認するなんて事、できないし。目が覚めたと思っているけど、実は図書館で寝て、ひざまくらをされている夢を見て、図書館で目を覚ます――っていう夢なのかもしれない。考え出したらキリがない事なんだけどね」
「…無限退行、ですわね」
「無限退行?」
「人が死ぬ時に、それまでの人生をものすごいスピードでさかのぼるという話がありますの」
「走馬燈のようにってやつだね」
「ええ。時間は絶対的なものではありませんから、物理的に一瞬であっても、意識という空間の中では、処理さえ追いつけば、人生のすべてを再生することも可能ですわ」
「なんか、難しいんだけど」
「早送りの映画でも、それで音や絵を追える力さえあれば、普通に見た場合と、同じような感想を抱くことはできますわ」
「なるほど、それならちょっとわかる」
「それで…もしも、その意識が、最後の最後――つまり、死の間際にある現在の自分に追いついたら、どうなりますか?」
「それは…えっと、どうなるの?」
「死の恐怖に直面した時、意識の中で、人生をもう一度やり直す――という人生をまたやり直す。つまり、再び記憶を一からたどり直すというものがあるはずですわ。同じ人生をたどってきて、同じ死の恐怖に直面した以上、脳は同じ判断を下すはずですもの」
「でも、それって物理的に死ぬまでしか続かないよね」
「理屈では。たとえば、コンマ何秒の世界で、そういったやり直しが、何万回もできるとしたら、どうでしょう?」
「そうなると、半永久的にくりかえせるんじゃ…」
「ええ。さかのぼっていくと、どこまでもさかのぼっていけますわ。けっきょく、始まりがどこかを証明する手段は、ありませんの」
「それで無限の退行か…じゃあ、考えるだけ無駄なんだね」
「というよりも、それが正解なんだと思いますわ。無限に退行することができる、ということが」
「じゃあ、僕らのこれも、くり返されてる誰かの夢の一部? そう考えると怖いんだけど」
「誰かのではなく、わたくしたち自身の、ですわ」
「んー、そっか」
安心したような、していないような。
とりあえず、牧野さんはいつもの調子に戻ったようで、ようやく僕の手を離れた。
「…もう大丈夫だよ。夢じゃない、と思うから」
「ふふ…頼りないんですのね」


もしも答えにたどり着けなかったとき、夢は繰り返されるわけです。
那波の死因に違和感を覚えたあの時、答えを見つけられたからマヨイガに行けた。見つけられなかったら、また最初に戻る。
しかしその最初は、最初の最初とは違うもので。
一番最初は現実だったかもしれないけれど、無限に繰り返すことができる場合、これが何回目なのかわかる人はどこにもいません。
そうなると夢も現実もなにもなくなりますね。記憶喪失になる前となったあと、どちらも夢であるように思えます。
まあ、死因に疑問を抱いた段階で夢の場合は記憶が一気に戻るので区別はつきそうですが。
わかりにくいので纏めますと、死因に疑問を抱くというシーンには現実と夢の2パターンが存在します。
夢が現実に追いついたということです。
故に、
死因に疑問を抱く(現実)→記憶喪失の夢→死因に疑問を抱く(夢)→
となり、その先は
答えが分かりマヨイガへ行く

答えが分からず記憶喪失の夢をもう一度みる(便宜的に言えば夢の更に夢)
となり、これを繰り返すことで無限退行となるわけです。
これが水月を水月足らしめている、どれが現実でどれが夢、という原因かもしれません。

ともかくとして、マヨイガで那波を救った透矢ですが、那波は余命わずかです。
しかし救ったということでそのナナミの存在が消えることはなく、ほかの可能性にシフトすることができるようになります。
救えなかったら存在ごと消えてしまうのでシフトしようがありませんからね。
それが涙石の叶えた結果です。

「いつか…いつかの未来で会えるなら」
「ええ」
「その時は…いつも笑っていて? 幸せでいてほしいんだ。願いが未来につながっていくなら…それが僕のお願い」
「っぁ…はい、透矢さんも」
「っっ…那波…」
「透矢さん…」
さようなら――


どの段階でこの夢が終わるのか。
それは可能性の否定。ナナミの否定。ナナミを射抜けば、夢から覚める。
ナナミを否定すれば、また違う未来がある。
牧野那波とナナミは同時には存在できない。ナナミがいるということは牧野那波は消えかかっているということ。
牧野那波を肯定するにはナナミを否定しなければならない。
またいつかの未来。そのいつかというのは、今度は牧野那波という存在が安定した世界で。

「また、会えるのかな?」
「いつも、私たちは出会っていますわ。いままでもこれからも、想いは必ず、いつかどこかにつながっていくんですもの」
何度も見た夢。
ナナミさんを射抜いてしまう夢。
また、ひとつの夢が終わる。
夢は、いつか見た過去に変わって、過去はいつか見た夢に変わる。
そうしてすべてがつながっていく。
髪の長い、はかなげな少女のほほえみと共に。
「だから大丈夫です。ナナミの想い、信じて下さいな」
波間にゆれる月みたいに不確かな、その世界の中で出会った僕たち。
次の未来に、どんな夢をつないでいけるだろう。
「うん…あのさ、次はもっとたくさん話ができるといいね」
僕のこと、友達のこと、勉強のこと、部活のこと。
僕はまた、こんな悲しい夢を見てしまうかもしれない、キミのいない夢だって見てしまうかもしれないけど、
いつか出会うキミに笑ってほしいから、これからも一生懸命つないでいくよ。
浮かんでは消える、僕の夢。
はるかな未来の思い出を――
だから、その時まで、おやすみ。
「また…会おう」
ぎしぎしとしなる弓。
「ええ、また…すぐですわ…」
僕は、手を離した。
“びゅっ”
放たれた矢は、まっすぐ、彼女をめがけて飛んでいく。
“ざざーん、ざざーん”
波音がした。
不確かな、この世界のゆらめく音が。
次の世界へ、僕をいざなう音が。
「さようなら」
 ほほえんで、
 あの日見た、少女の幻像は、波間に消えた。


ナナミという存在については次に語るとして、ひとまずはここで終えたいと思います。
平成23年07月13日
連日の猛暑に負けそうです。まれびとです。
 この前から言っている『エロゲキャラメイドNo.1決定戦』ですが票が集まりそうにありませんので中止が濃厚です。きっと。とてつもなく残念ですがまあそんなものですよね。
 協力いただいた方々には大変申し訳なく思います。

 『CafeSourire』を終わらせました。杏子シナリオだけ残っていたのですよ。
 感想を簡単に言うと「家族家族うるさいんですよ」って感じ。二言目には家族ですよ。家族って言うコミューンに拘り過ぎていて正直ウザったいです。家族がテーマの作品かもしれませんけど、テーマって作中に連呼するものなんですか? それでいて解決が無理矢理というか「え、それでいいんですか」という感じだし。Sourire=笑顔 だけれど、その笑顔にも沢山の種類がありますよね。わたしにはそれが愛想笑いに見えました
 作品としてもどこか薄っぺらさを感じる。それはきっと『積み重ね』が無いからです。伏線、というわけじゃないですけど、こういう作品は過去から現在に至る積み重ねがシナリオに影響してくると思うのですよ。実際にしていますし。しかし読者がわからない。「実は〜」という展開が多すぎるんですよ。読者的には「え、そうだったんですか。知らなかったんですけど」という展開。ポンポン新事実が発覚してシナリオの重厚さがまるでありません。もう少し、一つの物事を大事にした方が良いと思います。最初に伏線と言うか過去が語られていた杏子シナリオはそこのところだけ上手くいっていましたからね。
 主人公に関して。鈍感なのは別に良いのですが限度って言うものがあります。その上、鈍感で尚且つヒロインに冷たいっていうのは許容しがたいです。
 家族とSourireがテーマなのに、人間関係がギスギスし過ぎているのも作品の雰囲気に支障が出ています。仲悪過ぎるでしょあなた方。比較的閉ざされた人間関係の中で語られている物語であるのに、その登場人物たちが先ずきちんとした人間関係を築けていない。そりゃまあ家族になる話なんですからそれでいいのかもしれませんけど、こう、安心できる場所が無いんですよね。非ヒロインのサブキャラクターがあまりにもしっかりしていなかったのが原因でしょうか。最初からすれている主人公なのに周囲に心のよりどころが無かったら雰囲気も何もあったものじゃない。
 シナリオが簡単でヒロインとの積み重ね時間が少なかった割に愛が重過ぎるのも「えー」と思った理由の一つです。「一生」とか「結婚」とか「あなただけ」とかポンポン出てきますが、その台詞が出るだけの愛の深さの根拠がシナリオに無い。積み重ねって、大事だと思います。
 きちんとわたしの中で纏める事が出来たら、また言葉さんたちに話していただくことにします。

 次にプレーするのは『AQUA』の予定です。
平成23年07月10日
 『エロゲキャラメイドNo.1決定戦
 こんなことしてます。良かったら投票してくださるとうれしいです。

 気が付けば二カ月ぶりのレビュー更新ですね。まれびとです。
 今回のレビューは『天使の日曜日』。FDです。レビューなんて書かなくても『ef』が好きな人はみんな買いますし嫌いな人は誰も買いませんよね。ホントに誰得でしょうね。うふふ。
 『CafeSourire』は残すところ杏子のみ。Sourireは愛想笑いのことですかみたいな雰囲気の作品ですがどう落とし前付けるんだマジで。トノイケ帰ってきてー早急にーっ!

 いつの間にかリンク切れになっていた掲示板ですが復活させました。
  掲示板へのリンク
 お気軽に書き込んでくださいな。

 Twitter上でfeeさんが中心となって『水月』について話していらっしゃいました。
 ttp://togetter.com/li/159929
 なんでわたしの名前が無いかと言うと鍵アカなので纏めに入れられないのですよね。ちょこちょこつぶやいてはいました。まあわたしとか居ない方がすっきり纏まって良いと思います

 レビューの「なれぇしょん」をアイコンにしました。リリーホワイトです。拝一樹さんに描いていただきました。感謝感激雨霰。

 攝末社追加。
 おにうのblog……ニコ生で放送されている方。
平成23年06月25日
 お久しぶりの更新です。まれびとです。
 更新事項は企画をまたやっているくらいです。
 『エロゲキャラメイドNo.1決定戦
 こんなことしてます。良かったら投票してくださるとうれしいです。

 とか言ってとても重要な更新事項がありましたね。イラスト変わりました。夏です!
 描いてくださったのは拝一樹さん。いつもお世話になってます。紗綾さんは快適に夏を過ごせそうですね。
 春イラストとランダム表示にしているので表示されない場合は更新してみてください。

 【本年クリア/レビューした作品】
 airy[F]airy(RococoWorks、2010)……昨年終了、1/16レビュー
 秋空に舞うコンフェティ(etude、2010)……1/10終了、1/29レビュー
 神樹の館(Meteor、2004)……1/29終了、2/25レビュー
 キッキングホース★ラプソディ(ALcotHoneyComb)……3/11終了、5/12レビュー
 カルタグラ〜ツキ狂イノ病〜(InnocentGray、2005)……3/16終了
 PrismRhythm-プリズムリズム-(Lump of Sugar、2009)……3/26終了
 星空のメモリア(Favorite、2009)……4/9終了
 STEINS;GATE(Nitro+、2010)……4/29終了
 天使の日曜日(minori、2010)……5/3終了
 初恋予報。(I.D.、2011)……6/19日終了

 イマこれだけレビューしていないやつが溜まってるんですね。はい。時間があれば更新したいと思います。……無いんだよなあ。
 基本的にプレーした作品についてはニコニコ生放送で雑感は述べているので、気になる方はそちらへ。対談式待ち(正式レビュー待ち)の人はもうすこしお待ちください。

 ここ最近に気になる事が一つ。
 いわゆるエロゲ実況問題についてですかね。「何それ」と思う人もいるかもしれませんが、要するにエロゲをやりながら喋っているのを録ってそれを動画としてアップロードする/エロゲをプレーしている画面を映しながら放送するといったものです。
 わたしはこれが単純に好きではありません。著作権云々とかそういった高尚な理由ではなく、わたしのレビューを読んで実況を見てみたら面白かった、という感想がWeb拍手で以前あって以降好きじゃありません。それはわたしの本意ではないから。どういった形であれ『購入』して欲しい、そしてその作品の面白さを味わって欲しい。そう思います。
 著作権で語るのであれば、違反なものとそうじゃないものがあるでしょう。わたしはどちらにしろ好きではないのですけど。しかしそれの基準は何か、といえばブランドが許可を出したかどうかでしょう。しかし某氏(面倒なので名前は伏せますが)によれば「いちいち是非を問うメールを出されるのはブランド側として大変処理が面倒」とのこと。じゃあガイドラインに書けよと思ったのは言うまでもない。
 文章引用に関してガイドラインで明記しているブランドが少なかったと感じた時から思っているのですが、著作権保持者に(保持しているそれを)守る気があるのかというのが気になるところではありますね。例え自分の物でもきちんと主張しなければ勝手に使われても文句は言えない世の中です。勝手に使う方は勿論悪いですが、例えば鞄を自転車籠に入れっぱなしにして放置していたら盗まれてしまった時。盗んだ人は勿論悪いですが放置した自分に非が無かったのかと言えばありますね。守りたいならその姿勢を出すべきです。
 一見実況側を擁護しているように見えるかもしれませんが気のせいです。「書いてないからいいや」「言われないし黙認なんじゃね」精神でやっておきながらあまつさえ「販促です(キリッ」的な事を述べる人には殺意すら覚えます。そもそも実況しなかったら問題にすらならなかったわけで。BAN(放送停止処分)されても「運営との戦い」とか言って続けるその精神には或る意味尊敬します。しかしあなたが敵に回してるのは運営じゃなくてエロゲ業界ですからね。お間違いのないように。
 著作権でこれを語るとプロフェッショナルさんから反論を喰らうと思うので最初にも言いましたがボクは語りません。「迷惑かかってるんだから止めとけ」「好きな作品なら自分のコトバで語れ」以上です。

 〜Web拍手返信〜
>切り札。読んでみるか、という気になりました。その気になったので、きっと良いレビュー。減点は、
>恋愛決着、着かないって言い切っちゃったとこ。ネタばれじゃん・・・。でも、そこをばらしても問題無
>いくらい他が濃いってことに違いない…。ですよね? by う

 そうですね。現代版戦国御伽草子、その策士っぷりと各校の面白可笑しくも真剣な戦いを描いていることが主軸となる作品ですので、正直なところそこのネタばれは支障にならないかな、と思い書きました。読んで見ていただけると、分かるかもしれません。他が濃いでしょう?

>神樹好きなら「霞外籠逗留記」も好きそうなー。
>神樹の紫織、竜胆ルート書いたライターさんの作品です

 希さんの書いた作品ですよね。名前と人気は存じております。k-pさん辺りから聞いたような。確かにあの世界観はとても好きなので、気になるところではありますね。検討してみます。ありがとうございました。
平成23年04月06日

 更新しました。先ず、攝末社を整理して追加。あと広報支援部を下げて推奨新作一覧を表示させました。買わないかもしれないけれど、注目している作品です。デモムービーは神楽殿にあります。

 へなへなさんというレビュアーさんがいますが(攝末社にリンクがあります)、そのへなへなさんが『抜きゲーランキング』というものを絶賛開催中です。ので、興味のある方は是非どうぞ。レビュアーエロゲランキングでもお世話になったので是非投票したかったところですが、うちと逆ベクトルな感じがするので応援だけさせていただきます。……というかへなへなさんもわたしから投票があるとは思ってないでしょうし、ね。ニコ生やってますが投票していないのに行くのもあれなのでリスナーに回ろうかなって思います。

 春用イラストがもうすぐ届きそうなこの頃。この辺で。
平成23年03月23日

 第1回レビュアーエロゲランキング。無事、というかTwitter上などでかなりの盛り上がりを見せて、滞りなく終了いたしました。様々な形でご協力いただいた方々に再度深く御礼申し上げます。
 結果の方はこちらからどうぞ。投票ページからも飛べます。
 雑感としては、1票しか入っていない作品こそ見る価値があるのかな、という感じがします。1票しか入っていなくてもベスト3作品ですから。ランキングの感想とかは他のサイトさんが書いてくれると信じて。
 放送は色々不備があって大変申し訳ありませんでした。普段の100倍近い来場者だったのであたふたしてしまいました。一般アカウントの方、マシンスペックの低い方は動画が流れないというのは、ニコニコ生放送の都合上どうしようもなかったのですが、しかし残念でした。
 最初に言いましたが、Twitterのエロゲクラスタが大盛り上がりしていたみたいですね。放送が終わった後にちょこっと見ましたが、遡りきれなかったです。裏で盛り上がるのって面白いですよね。くそう、参加したかった。

 ランキングを見て、知らない作品や投票者コメントを聞いて買ってみようor買ったという声が放送中からありまして、活性化に繋がったのかな、という感じです。クリックし過ぎて届くのが恐いという声もありましたが。

 暗い話題になりがちな今ですが、あの時間だけは楽しんでいただけたのなら、幸いです。
 これを踏み台にしてまた何か企画する人が居たら良いな、と思いつつ、このランキングについてはこの辺で〆させていただきます。おつかれさまでした。
平成23年02月25日
 
Twitterってすごいね。まれびとです。
 第1回レビュアーエロゲランキングの事ですけどね。当初はうちの相互リンクさんと批評空間さんの一部連絡がつく方に聞く感じのこじんまりしたものにするつもりでした。

 まさかここまで広まるとは。

 あれですかね、イベントに飢えていたとかそういう感じですかね。取り敢えずレビュアーさんほぼ全員に広まった感じみたいなので、後は投票を待つばかり、という感じですけど、メールが来ていないからオレ投票しない、とかそういう事を言われると非常に弱いのでどしどし投票してください。正直、メールを送ったのは目の届く範囲だったので送っていない人の方が多いです。特に批評空間さんで投稿されているレビュアーさんは連絡の取りようが無い人が多かったので。

 ちなみにひろいんさんが批評空間トップページで紹介してくれた時は目が点になりました。いやあ、本当になるもんですね。心臓止まるかと思いました。
 その後はTwitterでレビュアーさんを中心としてお祭り騒ぎでしたね。主にエロゲレビュアーランキングについて。うん、そんなもの企画したらどうなるかわかったもんじゃないです。見てみたい気はしますけど。
 広報に協力いただいた方々、本当にありがとうございました。でもこの企画まだスタートした段階なので引き続き応援よろしくお願いします。なんかもう終わった感があるのがちょっと不安。

 今の段階でも、わたしなどが話をするのも恐ろしい古参の方々に投票いただいております。物凄くありがたいのですが計画倒れになった時の事を考えると生きているのが辛いです。どうか票が集まりますように。。。
 あとですね。色々な方から言われるのが「票が割れ過ぎてランキングにならないんじゃない?」ということです。最初からそのつもりです。100人投票したら300作品になるんじゃないかと。でもそれはそれで面白いですし、そもそもこういう企画でみなさんが盛り上がってくださっている事が既に嬉しいです。レビュアー同士ってあまり交流ありませんものね。一堂に会している感じがして、こう、なんとも言えない感情が芽生えています。特にレビューサイトの管理人さんは、そこでしか目にする事が無い方が多いですから。わたし一人ではレビュアーエロゲランキングは作れません。みんなでつくりましょう。
 あー、あと非18禁・同人を含む事にしたのは、色々なランキングなどで常々「なんで含まないんだよう」と思っているからという私見からです。……いえ、これ一応わたしのサイトの企画なので、ね? 非18禁作品をうちのサイトが多く扱っているから、というのもありますが。

 えっと、あと何を言えば良いのだろう。身元不明だとレビュー書いているのかどうかが分からないので批評空間さんで書いているならそのように仰って下さらないと無効になっちゃいますよ、というだけですかね。データとしては正確なものにしたいので。
 ではでは、引き続きこの企画を宜しくお願い致しますっ!
 ……うん、それはそれとしてレビュー書かなくちゃね。
平成23年01月29日
『秋空に舞うコンフェティ(etude)』レビューを更新致しました。丁寧な作り込みで印象深いetudeさんですが、今作もそのような感じでしたね。読んで、興味を抱かれましたら、一度手にとって眺めてみてください。
 本日の更新箇所:本殿、神楽殿
本殿は見れば分かる通り、今までトップページに表示していたシノブさんと卯月さんのイラストを使用させていただきました。さあ、あなたはどっちを選ぶ?(笑)
 雰囲気を壊さずに分かりやすくする。ひっじょーに難しいです。ですが極力頑張りたいと思いますので、「ここはあーしたほうが良い」などありましたら、どしどし教えてください。
平成23年01月26日

 抽選を行いました。結果は下の方にあります。当たった方、おめでとうございます。外れた方、稀神大社を見捨てないでください。今後ともよろしくお願いします。
 ニコニコ生放送で抽選を行いましたので、そちらをご覧いただくとどういう状況だったのかが分かると思います。
 結構わたしが知らない方がいるな、という印象を受けました。意外と多くの方に見ていただいているんですね。ありがたいことです。いえ、結構異端だと自分でも認識しているので。
 ではでは。
平成23年01月25日

 稀神大社は本日をもって創祀二年を迎えました。
 ちゃっかり26000人になってしまいました。
 ひとえに皆様の温かいご支援のおかげです。参拝者様、相互リンクサイト様、絵師様、ありがとうございました。
 人間関係等、色々悩むところもあるのですが、参拝者様は、押し並べて均しく、稀神大社の参拝者様です。上も下もありません。
 抽プレくらいしか企画を考えていなくて大変申し訳ありませんが、今後とも稀神大社を宜しくお願い致します。
 使い回しって素晴らしい文化だと思うんだ。MOTTAINAI精神、大事にしよう。
 さてここで皆様に問題です。一昨年『稀神大社』が始まった時、実は『稀神大社』という名前じゃありませんでした。なんでしょう?
 ……流石に知っている人は居ないか。