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タイトル | しろくまベルスターズ♪ |
ブランド | PULLTOP |
発売日 | 2009年12月11日 |
ジャンル | ADV |
対応OS | Windows2000/XP/Vista/7 |
価格 | 9800円 |
中古相場 | ゲーム博物館(仮)へ |
原画 | 藤原々々、鳥取砂丘(SD) |
シナリオ | J・さいろー、丸谷秀人、御剣ヒロ |
音楽 | アムーヴ、おおくまけんいち |
ボイス | 有 |
FD | 無 |
全年齢版 | 無 |
作品あらすじを表示/非表示
星降るクリスマスイブの夜、 人々へ幸せをお届けするのがお仕事のサンタクロース。 そのパートナーとして、専用のマシン『セルヴィ』でサンタの乗るソリを引き、 夜空を飛び回るトナカイと呼ばれる者たちがいた。 とあるイブの夜。 サンタと出会った少年は、サンタと共に星空を駆ける、 トナカイの姿に強い憧れを抱く。 やがて月日は流れ―― かつての少年、中井冬馬は一人前のトナカイへと成長を遂げ、 新米サンタ、星名ななみとペアを組むことになるが、 肝心のパートナーは全天候型の能天気で、どうやら前途多難なご様子。 期待とちょっぴりの不安を胸に、2人が向う先は、 不思議なことが起こると伝えられる、『ツリー』が眠る町――しろくま町。 そこで待つのは、あたたかい出会い。 そこで届けるのは、あたたかい想い。 そこで起こるのは、あたたかい奇跡。 Driving for fairy tale. それは、幸せを巡る物語。 |
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ヒロイン紹介 | |
星野ななみ(羽鳥空) 名門サンタの血筋を受け継ぐ、熱血おっとり娘。 明るく元気で前向きで……残念ながら天然ボケ。 空回っても気にしない不撓不屈の精神を持ち、 逆境に陥るとたちまち目がキラキラしてしまう、究極のポジティブサンタさん。 家は代々由緒正しいサンタの家系で、 特にななみの祖母は日本初の女性サンタとして知られる名サンタだった。 そんな名門の血を受け継ぎ、素晴らしい才能を秘めているとも噂されているが、 本人はまだまだヒヨコの新人さん。 根っからのおめでた思考のため、誰とでも仲良くなれるのが最大の武器。 食べることが大好きで甘いものに目がなく、 特に好物のチョコレートを食べると多幸感の海へとダイブしてしまう。 嫌いなものは体重計。 |
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月守りりか(有栖川みや美) 元は、世界に3つあるサンタ本部のひとつ、ニューヨーク本部の若きエース。 鳴り物入りのエリートサンタだったのに、 とつぜん僻地日本の小さな支部に飛ばされてしまい、 カレンダーに×印を刻みながら本部復帰を夢見ている。 チーム最年少にして、サンタの技術は超一流。プライドの高さも超一流。 自称も他称も天才少女だが、 本当はスーパーエリートであっても天才ではなく、隠れた努力型の頑張り屋さん。 ニューヨークでは『スペシャルシューティングスター』の異名を取る活躍で、 トップサンタとして栄光の日々を送ってきた。 いつも“優秀なサンタでなくてはならない”と自分を追い込んでいるので、 しろくま町支部でののんきな毎日にイライラしたり焦ったりと忙しい。 基本的に勝気でせっかち。おまけにかなりのお節介。 すぐに熱くなるが、表面はクールを装いたがる。 主食はファーストフードのジャンクマスター。 |
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柊ノ木硯(七原ことみ) 凛々しく、清楚で上品な大和撫子。 大手玩具メーカーを経営する柊ノ木家のひとり娘という、筋金入りのお嬢様サンタ。 お嬢様がゆえに多少世間からズレている一面もあるが、 他のメンバーに比べればずっとまともな常識人の生真面目さん。 物静かで温厚でありつつも、感情表現が乏しく口下手なため、 その外見と相まって『冷めた人』と見られてしまいがち。 コミュニケーションを取るのが苦手で、悩みごとをひとりで抱え込んでしまうクセがある。 普段からあまり喋らないため発言力は低く、自然と補佐的なポジションに納まることが多い。 料理が大好きで、皆に美味しいものを食べて貰おうと日々その腕を振るっている。 硯の手料理は栄養価も満点だが、そこは残念ながらお嬢様。 コストを全く気にしないので、家計がピンチのときも予算無視の大豪華料理を作ってしまう。 |
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鰐口きらら(榊るな) サンタたちが生活する“ツリーハウス”の大家さんの代理さん。 情にもろく面倒見が良いという世話焼き気質の持ち主で、 サンタたちにとっては優しくて頼りになるお姉さんのようなもの。 なにかと理由をつけてはツリーハウスに顔を出し、 差し入れを持ってきたり、建物の傷んでいるところを修繕してくれたりする。 生まれも育ちもしろくま町の、正真正銘のしろくまっ子。 隠れた名所から猫の散歩道まで、あらゆる町内事情に通じている。 特技は家事全般、日曜大工。 珠算1級の腕前を持ち、そろばんの扱いは見るものを唸らせる程の鮮やかさ。 自分の苗字にコンプレックスを抱いており、 何かにつけて名前で呼ぶようにアピールすることを忘れない。 ちなみに好物はマーガリン入りのぶどうパン。 |
購入動機 『絵師買い。』 | |||||||
オススメ度 | お気に度 | シナリオ | テキスト | 立ち絵 | 一枚絵 | 音楽 | 雰囲気 |
7/10 | 6/10 | 5/10 | 9/10 | 9/10 | 9/10 | 7/10 | 6/10 |
お気に入りキャラ 柊ノ木硯 |
序 | |
じんぐるべー、じんぐるべー♪ | |
……ねえ、このちゃん。 | |
あ、主さま。なんですか? | |
うん。凄く楽しそうに飾り付けをしているところ悪いんだけど……。 ……クリスマスって何の日か知ってる? |
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なにをいっているのですか、主さま。 サンタさんがプレゼントをくれる日に決まっているじゃないですかー。 |
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違います。 | |
ほぇ!? | |
いや、100%違うって訳じゃないけど……、キリスト教の創始者であるキリストの誕生日、 ということに布教の為にした日だよ。 |
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じゃ、じゃぁサンタさんは!? もちろん来ますよね!? | |
来たことあるの? このちゃん。 | |
……ないですけど。でもそれは相応の飾り付けをしなかったからじゃ……。 | |
………………。 | |
な、なんですかその生温かい目は! | |
いや……。……大丈夫、サンタさんはちゃんといるよ。 | |
で、ですよね! いますよね! | |
心の中に。 | |
物理的にはいないのですか!? | |
うーん。見たこと無いからなあ。創作物にはよく出てくるけど。 ……というかあれって子供にしか来ないんじゃ。 |
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う……。わ、わたしにだったら来てもいいんじゃないでしょうか! だれがどう見ても、子供です! |
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うん。このちゃんって結構たくましいよね。 | |
うぅ…………。……そ、それより主さま。 そのサンタの創作っていえば、この前買ってきたあれはどうなりましたか? |
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あれ? ……ああ、あれね。なんとも言えない出来だったよ。 |
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じゃあ、そのお話をしてください! | |
……それは良いんだけど、飾り付けはもういいの? | |
きゅーけーですっ! | |
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文章全般について | |
はい、持って来たよ。 | |
ありがとうございます! それで、どうでしたか? | |
んー、そうだねえ。 多分このちゃんが想像しているようなゲームじゃないような気がするんだけど。 |
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ほぇ? | |
……いや、やっぱりそんな事も無いのかな。 | |
むー。どんなお話なのですか? | |
ふむ。まずこの作品の主人公はトナカイなんだ。 | |
……え? トナカイ? | |
そ、トナカイ。と言ってもこの作品では人間なんだけどね。 『セルヴィ』っていう空飛ぶソリ、というかバイクみたいなものを操縦するサンタさんのお伴。 |
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……なんだか、ずいぶんと近代的ですね。 | |
まあ、サンタ業界にも近代化の波が押し寄せて来たのかもねえ。 ……で、そのトナカイの主人とも言えるのがサンタさん。 |
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やっぱり、白いお髭のおじいさんですか!? | |
うら若き乙女。 | |
………………。 | |
そんな目をされても……、そういうゲームだし。 | |
そうなんですけど、でもなんだか残念といいますか。 | |
言いたい事は分かるけど……まあ、このちゃんが想像していたようなのも出てくるから安心してよ。 ……で、そのサンタさんたちとそれぞれのトナカイが『しろくま町』でイヴの配達をすることになったの。 ただ、このサンタ3人はそれぞれちょっと問題を抱えていてね。それを解決するのも目的になっているの。 |
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ふーん。……でも、活動するのってイヴだけですよね? | |
本番が、イヴなの。それまでは3人の仲を良くしたり、スキルを上げる為に活動する。 | |
活動? | |
朝と夜は、サンタとしてのスキルを上げる為の練習。 昼はおもちゃ屋さん。 |
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……おもちゃ屋さん? | |
まあ地域交流とか、協調性を上げるとか、色々あるのさ。 | |
……むぅ。結局、どんなお話なのですか? | |
サンタ見習い……に近いサンタさんが、おもちゃ屋さんをやる話だと思ってくれれば良いよ。 そこの描写が一番多いし。 |
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わかりました。それで、主さまはやってみてどうだったのですか? | |
んー。微妙? | |
……聞かれても、わからないです。 | |
別に悪くはなかったんだけど、期待通りでもなかったかなー。 特に、今迄の流れをきちんと引き継げていない辺りが。 |
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いままでの流れ……? これ、なにかの続編なのですか? | |
いや、そうじゃなくて。このメーカーの作品傾向としての、流れ。 具体的に言うと……、『まったりとした、落ち着いた雰囲気』って言うのかな。 今迄の『夏少女』や『ゆのはな』や『遥かに仰ぎ、麗しの』にはそれがあったし、 この作品もそれを出そうとはしていたんだけど……不十分だった。 |
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まったりしてなかったのですか? | |
あんまり、ね。それに雰囲気もそこまでよくなかった。 | |
ふむぅ。……でも、作品としてはその方向に持って行きたがっているんですよね? でもダメってことは……なにか原因があるのでしょうか? |
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うん。ちょっと考えてみたんだけど、 雰囲気がダメな理由が二つ、シナリオとして問題がある部分が一つ見つかった。 |
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……ひまですね。 | |
教えてあげないよ? | |
主さまさっすがー! かっこいー! | |
……すごく芝居がかっているけど、まあいいや。 まず一つ目は、一体感。 |
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いったいかん? | |
そ。この作品のメインとなるのは『ゆのはな』みたいなお店経営の話なんだけど、 『ゆのはな』みたいな雰囲気が出せていない理由が、これなんだよ。一体感。 |
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……なにとの、一体感なのですか? | |
町との。『ゆのはな』では、最初からゆのはな町にある店で主人公が働くから、 町と店が一体でとても馴染んでいたんだ。 でもこれは、主人公たちが新しく店を開く上に町からちょっと離れているから別々の存在っていう感じがする。 |
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……………………。 | |
それは人にも言えて、『ゆのはな』では町の人全員が良い人、 善の塊みたいな感じで町、更には作品全体を一体的に優しくしていたのに対して、 この作品は棘のあるキャラクターが多い。 だからどうしても統一されずにほんわかした中にギスギスした感じが残る。そういう感じ。 |
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頑張ってまとまろうとしているのに、それを人が邪魔しているのですか? | |
まあ、そんな感じかな。必要以上にウザったくしてしまったと言うか。 で、二つ目は主人公の視点。 |
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……してん? | |
そ、視点。 | |
どういう意味ですか? | |
ん。今迄の作品の主人公って、部外者だったんだよ。 例えば、『夏少女』だと舞台は上郷町でヒロインも町の人なんだけど、主人公は都会の人。 『ゆのはな』だと、舞台はゆのはな町でヒロインは町の人だけれど、主人公は別の場所の人。 『遥かに仰ぎ、麗しの』だと、舞台はお嬢様学校でヒロインはお嬢様だけれど、主人公は一般家庭出身。 こんな感じで主人公は部外者だったんだ。だけど、今回は違う。 |
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それだとなにか問題があるんですか? | |
大ありだよ。まず、シナリオの理解度が違う。 | |
? どういうことですか? | |
主人公が違う場所の人だった場合――つまり今までは、プレーヤーと視点が同じだったんだよ。 だから、理解の仕方も同じだしやっていてシナリオを理解しやすかった。でも、今回は違う。 主人公が特殊環境に居る人の一人だったから、最初から色々理解していて勝手に話を進めちゃう。 だから、理解しづらい。語句とかシナリオとか、理解不十分のまま先に行ってしまう感じがした。 |
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……でも、そんな作品、沢山あるんじゃないでしょうか。 | |
ま、ね。でもこの作品は……何て言うのかな。配慮が足りなかったって言うか。 ほら、サンタっていう馴染み深いものを使っているけれど、さっき言ったように全然違うものだったでしょう? なのに普通に進めちゃうから、既成の概念と混同してよく分からなくなっちゃうの。だから分かり辛い。 |
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じゃあ、もっと説明を入れればよかったのでしょうか。 | |
説明口調になってもあれだけど……まあ、語句辞典とかそういうものを付けても良かったかもね。 | |
なるほどー。 それで、シナリオ自体は、どうだったのでしょうか。 |
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ん。さっきも言った通り、分かり辛い。 それに、そうやって分かり辛いサンタ設定を使っているのにメイン描写はお店経営だからね。 本来のメインはサンタの修行のはずなのに、サブに食われちゃっている感じ。 |
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……なんだか、前に紗綾さんにそんなようなことをいわれたことがあるような気がします。 | |
ああ、『歩きたいから歩く。すると歩くのが目的になる』ってやつでしょう? あれは紗綾の好きなコトバだからね。目的と行動は同じじゃなくちゃいけないってこと。 まあ、確かにこの作品に関してもその通りかも。 サンタをアレンジして扱うなら、シナリオもサンタの事をメインにしないと、ね。 |
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そうですねー。 ……なんだか、主さまの話を聞いていると全然ダメなシナリオに聞こえるのですが。 |
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そんな事も無いんだけどね。テキストは良いし。 | |
そうなのですか? | |
うん。ドタバタ感があって、面白いテキストだよ。 でも、それを包み込むような優しさが、今回の作品には欠けていたのかな。 |
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イラストなどについて | |
絵は、いつもと同じ藤原々々。今回もとっても良い絵を描いているね。 | |
主さま、好きですよねー。 | |
まあ、最初にやったのが『夏少女』だしね。他の人より思い入れがあるのかも。 | |
ロリっぽい絵ですもんねー。 | |
うるさいよ! | |
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音楽、歌などについて | |
OP『Winter Bells♪』 ED『Starry Fairy Tale』『Another Christmas』 | |
音楽は、比較的良かったと思うよ。 特に、OP曲の『Winter Bells♪』は好きな曲だし。 |
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……なんだか、ちょっと含みを持ったいい方です。 | |
む、いつになく鋭い。 | |
ふふー。……それで、なにが問題だったのですか? | |
問題って言う程の事じゃないけど……、音楽に偏りがあった感じがしてね。 | |
かたより? | |
楽しげな、パーティ気分の曲が多いのに対して、シリアスな曲がちょっと少なく感じたかな。 だから、そういうシリアスというか神秘的な感じがちょっと足りなかった。クリスマスなのにね。 もう一曲くらい、綺麗な感じの曲を入れるだけで大分違うと思うよ。 |
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キャラクターについて | |
主さまの好きなキャラは、もちろんこの―― | |
硯です。 | |
硯!? ……っていっても、わからないのですけど。でもこれじゃないような気がします。 | |
まあ、金髪で硯は無いだろうね。というわけでそれじゃありません。 | |
どれですか? | |
見て分からない? | |
……もしかして、硯ってことは黒いこのキャラですか? | |
黒人みたいな言い方するね……。まあそれだよ。 ブッチギリで一番お気に入り。 |
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また、紗綾さんタイプですか! | |
どういう分類の仕方してるの!? 全然紗綾っぽくないじゃない! |
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むー。なんでこのキャラが好きなのですか! | |
何でって……、黒髪だし、大和撫子タイプだし。 『夏少女』の京もそうだったけど、々々さんの描くこういうキャラ好きなんだよね。 |
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黒髪……。……大和撫子! ……じゃあ、良いです。 | |
……なんとなく、このちゃんって自分自身に関する評価高いよね。 | |
……そんなことないですよ? それより、他のキャラはどうだったのですか? |
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ん。最初に言ったと思うけれど、棘があるキャラが多い。その上喧しいのが多い。 例えば、その金髪さんとか。後はサブキャラかな。 |
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……でも、今までの……『遥かに仰ぎ、麗しの』とかにも、いませんでした? そういうの。 | |
確かに、居たね。でも、それらの作品にはそのキャラクター性を包み込む優しさがあった。 さっき言ったようにね。 今回は、それが無い。だからオブラートに包まれないまま、とげとげしちゃってる。 |
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ふむぅ。……あんまり、生かしきれていないんですね。 | |
まあ、そういう事だね。 ……さて、このちゃん。飾り付けはもう良いの? |
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ほぇ? | |
……いや、もう夜なんだけど。 | |
……きゃぁああああああぁああ!!!! …………ぷれぜんと、もらえない……? |
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……その飾り付けをする=プレゼントがもらえるっていう独自ルールに基づけば、そうなるけど。 | |
ぅ……うぇえぇえええん!! | |
泣くの!? | |
……だって、サンタさん、こないです。 | |
…………いや、だからその決まり事はこのちゃんが勝手に決めたものなんだけど……。 ……仕方ない。このちゃん、このちゃーん。 |
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…………ぅ? | |
や、さっきは隠してたんだけど、実は僕サンタさんと知り合いでさあ。 ちゃんと今年は来てくれるように言ってあるから大丈夫だよ。 |
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……どこで、知り合ったのですか? | |
え……えっと、出雲? | |
出雲!? サンタさんって、神さまだったのですか!? | |
いやまあ細かいことは良いから。 取り敢えず、サンタさん来てくれるから。安心して。 |
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……あぃ。…………ふふー。 | |
…………さて、これから大変だ……。 | |
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ひとこと。 | |
今回のエロ要員は金髪さんだよ♪ | |