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タイトル | いろとりどりのセカイ |
ブランド | Favorite |
発売日 | 2011年07月29日 |
ジャンル | 優しい魔法がふたりを繋ぐ恋愛ADV |
対応OS | WindowsXP/Vista/7 |
価格 | 8800円 |
中古相場 | ゲーム博物館(仮)へ |
原画 | 司田カズヒロ、なつめえり、GT、CHAN×CO(SD) |
シナリオ | 漆原雪人 |
音楽 | 忍 |
ボイス | 有 |
FD | 有 |
全年齢版 | 無 |
作品あらすじを表示/非表示
――主人公、鹿野上悠馬は魔法使い。
《自らの生きた時間を代償に、他者のいかなる負傷をも治療してしまえる力》を持っている。 舞台は最果ての港町、風津ヶ浜に建つ少し不思議な学生寮、嵐山荘。 その地下室は繋がりを持っていた。 色鮮やかな異セカイとの繋がりを―― 少年はそんな些細な不思議に包まれながらも、当たり前の日々をまるで夢を見るかのように緩やかに、過ごしていた。 ”不思議な力を与えてくれる魔法使いの少女。彼女と共に夢の在り処と失ってしまったものの行方を探り”。 ”ちょっとだけ素直じゃない幼馴染に、出不精な生活を世話されて”。 ”学生寮の二階に住むグウタラなお姉さんと、不思議な世界を旅して回る……”。 そんな変わり栄えのしない時間を過ごしていた、ある日のこと。 満月が丸々とオレンジ色に煌く、夜のこと。 ……空からひとりの少女が降ってきた。 「おねがいします、魔法使いさん。どうか私を助けてください」 ――そうして動き出す、ぼくらの時間。 吹き抜ける海風が頬を撫で……空からまっしろな羽根が降ってくる。 手と手を繋いで見上げた空に、ぼくらはまた恋をすることを、誓った―― |
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ヒロイン紹介 | |
二階堂真紅(澤田なつ) 悠馬に特別な力を授けた “半透明の魔法使い”。 あまり多くの感情を表に出すタイプではなく、幼い外見とは裏腹に飄々としていて穏やかで、どこか達観したような態度でいることが多い とある目的を達成させるため、悠馬にとり憑いている。 その目的とは、”恋”をすることであると、宿主である悠馬には伝えているのだが……。 |
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御波加奈(外屋舞美) 満月の夜、空から降ってきた正体不明の女の子。 その夜、悠馬は彼女を助けるのだが、以来、 身に覚えのない “約束” を理由に、悠馬は彼女に懐かれてしまうようになり…… いつしかひとつ屋根の下で生活を共にするようになる。押しかけメイド。 家事は、一通りこなすも料理の一切が苦手。 一般常識に欠け、世間知らずな部分がある。 |
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如月澪(加乃みるく) 悠馬とは幼馴染でクラスメイト。 幼馴染であるという理由だけで、面倒くさがりな悠馬の世話を焼くことをクラスメイトや担任から任されている状況に、少々不満であるらしい。 最近は、悠馬の周りに自分より可愛い(と思う)女の子が増え始め、 どうしてだか内心穏やかではないらしく……。 料理が得意で、家事全般もお手の物。 |
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敷島鏡(杏子御津) 学生寮 “嵐山荘” の一室に引きこもる、妄想爆裂な電波少女。 性格はのんびり屋。天然であるがゆえ、ちょっぴり辛辣なところも。 俗世から離れ、日がな一日ゲームやアニメで惰性に過ごすあまり、お日様知らずの肌は色白。 昼夜逆転生活のためか、いつでも眠そうにしている。 悠馬と出会った事で、引き篭もり先の自室から出ることが多くなるも、 彼女は不思議な “力” を持っており……。 |
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東峰つかさ(藤森ゆき奈) いつも忙しそうに走り回っている、学生寮の新人さん。 学園の後輩で、学費と生活費を稼ぐため、夜遅くまで近所の銭湯で働いている。 性格は素直で頑張り屋だが、思い込みの激しい、猪突猛進タイプ。 金運関係に縁起が良さそうなものに目がなくて、招き猫とか超好き。 何もないところでよくこける。 だからといって不器用な訳ではなく、家事全般を得意とし、主に雑務などを小器用にこなす。 |
購入動機 『ブランド買い』 | |||||||
オススメ度 | お気に度 | シナリオ | テキスト | 立ち絵 | 一枚絵 | 音楽 | 雰囲気 |
8/10 | 8/10 | 8/10 | 9/10 | 8/10 | 8/10 | 7/10 | 8/10 |
お気に入りキャラ 二階堂真紅、敷島鏡、蓮 |
序 | |
今日はー……んっと。……なにがあったっけ? | |
今日は葵と螢が来たでしょう。ついでに月明も。 | |
あ、そうだった。……って主さま!? | |
やほー。何してるの? | |
えと、日記です。 | |
日記? このちゃん日記なんて付けてたんだ。 | |
はい。 | |
どれくらい続いてるの? | |
20万日くらいです。 | |
歴史書!? | |
なんだか、気がついたらそれくらいになってました。 | |
相変わらずその外見からは想像がつかないスケールだよね……。よくそんなに続くね。僕だったら3日で終わる気がする。 | |
最初はメモって感じだったのですけど、なんとなく日課になりました。書いてると忘れないのでいい感じですっ! | |
なるほどねー。 | |
ちょっと前から「昨日のわたしから今日のわたしへ」って書きだしでつけてます。 | |
うん、その情報は要らなかったカナー。でもそっか、日記かー。 | |
どうかしたのですか? | |
いえね、この前丁度日記が印象的な作品をやったんだよ。主人公にしか見えないヒロインが、膝の上に座って日記を書くのを手伝ってくれるシーンがあってね。 | |
座ればいいのですか? | |
見られたら変態扱いされそうだからやめてください。 | |
……一緒にゲームをやっている時と、変わんない気がしますけど。 | |
う。……それはまあそうなんだけど、ゲームと同じことをしてるっていうのを意識しちゃうとなんかこう、ね。 | |
……いつもゲームから影響を受けて実行するのになにをいっているのですか。 | |
うう。で、でもですね言葉さ―― | |
と、いうわけで主さま。ここに座ってください。そして、感想を教えてください。 | |
――うん、聞く耳持たないですよね。知ってた。 | |
主さま、はやくっ! | |
……はいはい。 | |
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文章全般について | |
ふふー。それで、その作品のタイトルはなんていうのですか? | |
ちょっと、あんまり動かないで。落ちちゃうよ? | |
じゃー、もっとぎゅってしてください。 | |
……今日のこのちゃんは、攻めるねぇ。丁度良いから、タイトル、この紙に書いて良い? | |
あい。だいじょーぶです。 | |
それじゃあ……と。はい、これ。 | |
『いろとりどりのセカイ』、ですか。素敵なタイトルですけど、どんなお話なのですか? | |
んー。……このちゃんはさ、この世にはここ以外のセカイが実はたくさんあるって言われたら、信じる? | |
信じます。 | |
あれ、素直。 | |
だって、ここだってそういう感じなのですよね? | |
そうだね。この作品のセカイは、主人公がいるセカイ以外にもたくさんのセカイがある。だけど、無秩序に繋がっているわけじゃない。とある学生寮の地下室、そこが色んなセカイへの入り口になっているんだ。 主人公は、そんないろとりどりのセカイの中で、あるセカイを探している。 |
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探して……? | |
主人公には、幼い頃の記憶が無いの。だけど夢に過去を見るんだ。それは何処かわからないんだけど、誰かが主人公に助けを求めている。 「おねがいします、魔法使いさん。どうか私を助けてください」 ってね。だからそのセカイを見つけようと、色んなセカイに行って確かめてる。 |
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そういうお話なのですか? | |
んー、まあそれもあるんだけど、この作品には色々あるんだよ。 | |
いろいろ? | |
このちゃんは、神様っていると思う? ――うん、ごめん質問が悪かった。指ささないで。 | |
う? | |
このいろとりどりのセカイにも、全部のセカイを纏めているセカイがあって、そこは図書館みたいになっているらしいんだ。で、人は死んだらそこへ行って、一冊の本になる。そこには神様がいて、その本の管理をしているんだ。 | |
……本になったら、終わりですか? | |
いいや。次の人生まで待機。順番が来たら、神様と一緒にどんな人生にしようか相談するの。幸せな人生を送れるようにね。人は、幸せになる為に生れてくるらしいから。 | |
それは、とってもいい考えだと思いますけど……でも、そうじゃない人もたくさんいますよ? | |
そうだね。色んな要因で相談した事とずれちゃうことがある。そういう時は、神様が図書館に呼び戻すんだけど……そのシステムが、崩れちゃうんだ。幸せなのに、呼び戻されちゃう。神隠しみたいな感じかな。図書館に異常があるようには思うんだけど、場所がわからない。だからそれを突き止めようってね。 | |
約束のセカイと、神さまのセカイを探すお話なのですね? | |
実はもう一個あったりします。 | |
ほぇ、まだあるのですか。 | |
ごめんね、長くて。まあこれはすぐ済むんだけど。主人公には、主人公しか見えない魔法使いがそばにいるの。深く繋がりのある、ね。 | |
……あ。あれですよね。そういう体で生活しているっていう可哀相な―― | |
厨二病とかじゃなくて。幽霊なんだかよくわかんないけど、いるの。その魔法使いのおかげで主人公は魔法が使える。だけど、その対価は記憶。だから使いすぎると廃人になっちゃうんだけど、その魔法使いの本に日記を書けば、書いた内容は忘れないの。 | |
あー、それがさっきいってた日記なのですね。 | |
そういうこと。で、その魔法が使える代わりに魔法使いが主人公にお願いした事が、「恋がしてみたい」ってこと。 | |
すればいいじゃないですか。 | |
うわあ。……まあ、そうなんだけどねっていうかそういう話なんだけどね。魔法使いさんは恋をした事が無い。だけど姿が見えないからどうしようもない。だから、主人公に代わりに恋をしてみて欲しいって感じ。 | |
むぅ。二つのセカイを探しながら恋をするってことでいいですか? | |
良いです。 | |
ちょっとファンタジーな普通の作品じゃないですか! | |
何だと思っていたわけ!? | |
なんかこう、冒険ものかと思っていました。 | |
……まあ間違ってない事も……いや違うか。基本は、学園ものだよ。あんまり学校行かないけど。 | |
ふーん。それで、面白かったのですか? | |
そうだね。僕がこの作品の優れているところは、多様性だと思う。 | |
まあ、そんなタイトルですものね。 | |
……まあそうなんだけど。色んなセカイがあって、色んな人がいて、色んな話がある。各個人それぞれの物語があるってことがよくわかる話だと思うよ。本来バラバラなものを今言った三つの設定で纏め上げていて、一つの物語にしている。 | |
そういうのを楽しむ作品なのですね? | |
そういうわけでは、無いかな。まあそれも確かに楽しめるんだけど、でもTrueシナリオが肝だからね。 | |
ほぇ、Trueシナリオがあるのですか。 | |
うん。今さっき言った魔法使い・真紅の話。テーマの解決編って感じかな。やっぱりそれがこの作品で一番楽しめるところだろうし、かなりのウェイトが占められていると思う。なんだけど、ね……。 | |
どうかしたのですか? | |
どうかしたというか……、そうだなあ。各個別とTrueは、きちんと繋がってはいるんだよ。だけど、ちょっとすっきりしない。 | |
んぅ? | |
大体Trueって各個別の結果を受けて存在するじゃない? 『個別→True』って感じで。順番的にもそんな感じだし。 | |
……そうですね。そんな気がします。 | |
だけどこの作品って『True→個別』なんだよね。やる順番は勿論個別からなんだけど、順番的にはまずTrueがあって、個別がある感じ。 | |
ミステリーとかみたいな感じですか? | |
んー、まあそうかな。さーやがいれば『こゝろ』とか言えば通じそうだけど、それはまあいいや。とにかく、この作品は普通とはベクトルが逆なの。 | |
それはわかりましたけど……なにか問題がありますか? それ。 | |
んー。ビッグバンみたいに四方八方に散って行ったものを纏めているから、どうしてもバラバラな感じなするんだよねえ。散っていく方向とは逆に向かうように話が収束していくなら、良いんだけど。順番としてはTrueへ向かって言っているのに、話は逆方向へ進んでいるからTrueへの伏線や各シナリオからTrueへの布石、みたいなものが無い。 | |
……むぅ。でも、それぞれで結論は出ているのですよね? だったら、問題ない気がしますけど。 | |
確かに結論は出ているし、Trueで全部まとめられてはいる。だけどこう、なんていうんだろうなあ。散り散りになったものを風呂敷でざぱあって包んだような印象を受けたっていうか。各シナリオで登場するキャラクターが使い捨てな場合も多いし、キャラクターに対して話がすっきりしない場合もあるし。簡単に言えばバランスが悪いように感じた。 | |
バランス、ですか。 | |
そう。いろとりどりというのは確かにまちまちである様を指すんだけど、でもそれらが調和して初めて美しいものになると思うんだよね。これだとTrueが強力すぎて、いろとりどりになる前の、白が最も美しいと言っているようにも感じる。 だから、登場人物やセカイといった個のあるものを全部のシナリオで大事にして、いろとりどりな中に調和を生みだして欲しかったかなって思った。色の美しさって、やっぱりそういうものだと思うから。 |
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……よくわかんないです。 | |
ですよねー。まあTrueが最も大事だっていうのは当たり前だし、「いろとりどりのセカイ」っていう語も作中ではきちんと別の意味があるんだけど、多様なものの調和をもう少し見せて欲しかったかなって。本当にバラバラか、それとも一色か、のいずれかって感じなんだもの。 | |
はあ。……ところで、主さまの感想を聞いてると面白そうじゃないですけど、実はダメだったのですか? | |
いやいや、そんなことはないよ。ダメな作品についてそんな熱心に喋らないし。個別個別、それに大きなテーマでは、たくさんの伏線が丁寧に張り巡らされているのがこの作品でもあるんだ。特に個別序盤から終盤への設定の仕方は、見事としか言いようがないくらい綺麗な運び方だった。 | |
あー、そういうのって面白いですよねぇ。 | |
だよねー。そういった伏線や「繋がっていないように見えて実は繋がっている」っていうものがとっても多くて、楽しくなるよ。ただ、その「実は」っていうのが多すぎて表面的にはバラバラに見えるのが難点ではあるけど。 | |
そういうののバランスは、難しそうです。 ……えと、テキストとかは、どうだったのですか? |
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語彙センスに富んでて面白かったよ。やっぱり、コトバの選び方が良いと作品が明るくなるし雰囲気も良くなるしで作品全体の質が向上するよね。 | |
ふむぅ。じゃあ、最初にいってたバランス以外は、とってもよかったのですね? | |
そうだなあ。これだけ異世界を推しているのに普通の学校生活とか、日常生活があったのは、ちょっと退屈だったかな、程度だね。もうちょっと異世界を重視してもよかったようには思う。 | |
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イラストなどについて | |
この作品の良いところは、テーマがシナリオだけじゃないってところとも言える。 | |
……といいますと? | |
やっぱり、いろとりどりって言ったらイラストだよね。特に背景の力の入れ方が、感動した。いろとりどりっていう部分も意識できるような鮮やかな色遣いだったし、同時にセカイって部分も意識できるくらい、キャラクターの絵に背景が負けて無かった。 | |
あー、そういうって、いいですよねえ。でもそれだとキャラクターが負けちゃいませんか? | |
いや、全然。塗り方が根本的に違うし、色遣いが滅茶苦茶鮮やかだから全く負けてないね。むしろキャラと背景って奥行きが目立って良い感じ。 | |
ほぇー。じゃあ、ばっちりなのですね? | |
僕としてはね。ただまあ、前よりも顔がデフォルメ化されている気がするし、目も大きいから、そういうのが苦手だとダメだとは思うけど。 「可愛い」と突き詰めている感じがするから、そういった感じで見て欲しくはあるね。 |
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音楽、歌などについて | |
OP『アレセイア』 ED『君に逢えたから』『サンクチュアリ』 | |
音楽は、どうだったのですか? | |
負けてないよ。曲数も多いし、バリエーションも豊富。 | |
どんな感じの曲があるのですか? | |
どんな感じ、ねえ。作品ジャンルが『優しい魔法がふたりを繋ぐ恋愛ADV』なんだけど、それに見合っているとは思う。どれも優しさを感じるんだよね。特に真紅と二人でいるときの『紅い瞳に映るセカイ』とか、その最たるものかな。人の心を想っているような印象を受ける曲調が多いように感じる。 | |
……曲名をいわれてもわかんないですけど、主さまがちゃんと曲名を覚えているってことは、とってもいい曲なのですね。 ちなみに、どれがいちばん好きなのですか? |
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『今、開かれる、トビラ』って曲かな。ノスタルジックな感じがして好きだよ。格好良いし。あとでやったら、ちょっと意識して聞いてみて欲しいな。 | |
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キャラクターについて | |
キャラクターはー | |
ふー。 | |
ひゃああ!? ……いきなりなにをするのですか! | |
いや、だってまたいつものペースに持って行かれそうだったから。 | |
見てないのにそんなのわかんないです! | |
……あ、そういえばそうか。 | |
もうっ! ……それで、どうでしたか? キャラクターは。 | |
そうだなあ。やっぱりシナリオがそれ相応に良いから、すっごく可愛く思えたよ。それがちょっと仇になっている部分もあると思うんだけど。 | |
……? どういうことですか? | |
僕は、ゲームって二種類あると思うんだよ。シナリオを重視したものと、キャラクターとの交流を重視したものとの二つ。特にTrueがある場合はそれが大事になるんだけど、この作品はその点で一種の妥協をしたように思える。 | |
妥協、ですか。 | |
そう。Trueがある場合は特定の一人以外はある種の捨て駒にならないといけないでしょう? もしくは、みんなで迎えるTrueエンドって感じかな。例えば個別はTrueの為の布石で、それまで見てきたエンディングは全部ウソ、という話があるとする。すると個別のヒロインは悲しいけど、でも作品としては纏まるよね。Trueのヒロイン一人との話って感じで。 | |
……そうですね。でもそれってとっても悲しいと思います。 | |
うん。この作品ってそういう風に冷徹になれなかったように感じるんだ。だからTrueが存在するけど、ある程度は他のヒロインも大事にしている。だけどそれって作品の纏まりとしては、どうなのかなって。それに―― | |
……中途半端に幸せにされると、逆に辛いです。 | |
という意見もありそうだしね。シナリオ性とキャラクター性ってバランスがとても難しいと思うし、この作品の場合はTrueが秀逸だっただけに、他のヒロインの扱いがとても難しいように感じる。 | |
可愛いだけじゃ、ダメなのですね。 | |
そうだね。このブランドの前作『星空のメモリア』にも言えるんだけど、全員が4番バッターなんだよね。全員がメインヒロインとして扱っても良いくらい可愛いしキャラが立ってる。でもTrueが存在する。Trueが存在するなら、やっぱりそれを引き立てるようなキャラクターが欲しいかなって感じるよ。割り切らないで中途半端な状態でいるのが、一番辛いだろうし。 | |
……そうですねー。 | |
……あの、なんで不機嫌そうなんでしょうか。 | |
なんでもないですー。……話を聞くと、やっぱり真紅ってキャラクターがいちばんなのですね。 | |
そりゃまあ、Trueのヒロインだし、彼女の為にある作品って言っても良いからね。 | |
どういうところがいいのですか? | |
そうだなあ。ぶっきらぼうで拗ねちゃうところか、エッチな話が嫌いなところとか、お姉さんであろうとするところとか――なんでメモ取ってるわけ? | |
気にしないで、続けてください。 | |
気になるよ! | |
そーいえば、日記の話はないのですか? | |
ああ、日記ね。毎日毎日真紅と一緒に「今日はどんな事があった」っていうのを回想していくんだけど、あのシーンが僕は一番好きなんだ。無駄な一日なんて無いんだって事が伝わってくるし、想い出に昇華されているのを実感できるしね。それに、主人公以外には見えない真紅だって一緒にいるっていうのが確認できる。 | |
………………。 | |
なんで僕にペンを握らせているんでしょうか言葉さん。 | |
さあ主さま! 今日はどんなことがありましたか? | |
まだ昼だよ! | |
ぷー。じゃあ、夜に一緒に書いてください。 | |
……まあ、いいけど。 | |
ふふー。じゃあ、たくさんの想い出にできるように、いろんなことをしましょうね! | |
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ひとこと。 | |
蓮とか凄く良いよね! | |