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タイトル | 大図書館の羊飼い Dreaming Sheep | |
ブランド | August | |
発売日 | 2014年03月28日 | |
ジャンル | 寄り道だらけの学園恋愛ADV | |
対応OS | WindowsXP/Vista/7/8 | |
価格 | 初回限定プレミアムパック 8,800円 | |
初回限定スタンダードパック 6,800円 | ||
中古相場 | ||
原画 | べっかんこう | |
シナリオ | 榊原拓 、内田ヒロユキ、安西秀明 | |
音楽 | Active Planets | |
ボイス | 有 | |
FD | ||
全年齢版 | 無 | |
作品あらすじを表示/非表示
「図書部は永久に不滅ですっ!!」
高らかに謳い上げる佳奈すけはスルーして、今日も図書部は平常運転。 他愛もない冗談を飛ばしつつ、無茶な依頼に立ち向かう。 春から代わり映えしない俺たちだが、一つだけ明らかに変わったことがあった。 それは── 俺の隣に、いつも “彼女” がいるってことだ。 周囲は、“バカップル” だの “消え去れ” だの “野生の王国” だの言うが、まったく意味が分からない。 俺は、どっちかといえばドライなほうだし、そこらの奴らみたいに人前でイチャついたりしない。 模範的カップルとして表彰されてもいいくらいだ。 「俺たち、清く正しく付き合ってるだけだよな?」 隣の彼女に問いかける。 「ぼふぉふぉふぉふぉ」 「……」 いつの間にか隣に座っていたデブ猫を、速やかに黙らせた。 今日も図書部は平常運転。 春から代わり映えしない俺たちだが、もう一つ変わったことがあった。 それは── あの頃より、今のほうが何倍も楽しいってことだ。 |
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ヒロイン紹介 | ||
白崎つぐみ(三代眞子) 図書部の中心的存在として、学園をより楽しくするための活動に勤しんでいる。 人を引っ張っていくタイプではないが、その一生懸命さで周囲を手伝う気にさせてしまうあたり、深く静かなリーダーシップを持っている。 性格は穏やかで、見ているほうが自分の汚れに身もだえするほどに素直。 少し頑固なところが玉に瑕だが、口を尖らせたりと分かりやすいリアクションを取るため、メンバーからはよくいじられている。 |
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桜庭玉藻(橘桜) 図書部の実質的な進行役で、メンバーが豪快に脱線させた話を本題に戻すのが彼女の仕事。 無駄を好まないこともあるが、白崎さんをサポートしたいという思いが彼女を動かしている。 性格は真面目で自分に厳しい努力家。 それでいて、恋愛話や冗談にも対応できることから、男女問わず人気がある。 |
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御園千莉(丸井ことの) 一見するとクールでドライな後輩だが、中身はわりといたずら好き。 親しくなった人相手には、ちょこちょこ指で突ついたり、袖をつまんだりといった控えめなスキンシップを取ることも。 なんだかんだ言いながらも部活には参加し、表情からは分かりにくいが毎日を楽しんでいる。 歌唱に関しては日本トップレベル。学園では声楽を専攻している。 喉を大切にしており、辛いものなど刺激物は食べない。 |
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鈴木佳奈(遥そら) 明るく人見知りしない性格で、初対面の人にも積極的に話しかける強い心臓の持ち主。 友人相手には、遠くから手を振りながら駆け寄って来るような親しみを見せる一方で、年上には丁寧語を使うため、馴れ馴れしさはない。 どれだけいじられてもめげることなく、いつも部室の雰囲気を明るくしている。 まさに図書部のムードメーカー的存在。 |
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小太刀凪(桐谷華) 主人公の隣人で、ときどき部室を訪れてはお菓子を食べたりテレビを見たりと、思わず誤解したくなる行動を取って主人公を困惑させる。 人の部屋には来るくせに、自分の部屋についてはガードが堅く、「女の子の部屋はイチゴ味の秘密がいっぱい☆」 などと言って決して中を見せようとしない。 性格はつかみ所のない気分屋。それでいて、ときどき冷静な発言をすることもある。 物怖じしないタイプかと思いきや、動物全般が苦手でチワワに怯える一面も。 |
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望月真帆(波奈束風景) 汐美学園の生徒会長。理想主義的だが、学内での支持率は非常に高い。 彼女は 「この学園は、生徒の能力を高めるために作られた。それを承知で入学したのだから、生徒も切磋琢磨すべき」 という単純な正論を実現するために活動している。 そのため当然本人も努力家であり、他者にもそれを求める傾向がある。 ただし、正論だけで突き進むほど世間知らずでもない。 |
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芹沢水結(朝倉鈴音) 美声を以て知られている放送部一年のホープ。 入部早々に校内アナウンスを担当するなど、早くも頭角を現している。 また、彼女は声優としても活動を始めている。 実際に声優として既にいくつか仕事をしていることもあり、ファンも存在する。 なお御園千莉とは過去に何か一悶着あった模様で、互いになんとなく意識している関係。 |
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嬉野紗弓実(真宮ゆず) 第一食堂アプリオの看板ウェイトレス。 鈴木の先輩にして同僚。 接客態度に優れており、「お人形さんのようでかわいい」 と高い人気を誇っている。 一方で趣味はネトゲ。特に、オンラインFPSではスナイパーを担当しており、超人的な腕前。 ネットワークやプログラミングには抜群の才能を持ち、情報工学を専攻している。 |
購入動機 『本編が好きだったので』 | |||||||
オススメ度 | お気に度 | シナリオ | テキスト | 立ち絵 | 一枚絵 | 音楽 | 雰囲気 |
9/10 | 9/10 | 8/10 | 9/10 | 10/10 | 9/10 | 8/10 | 8/10 |
お気に入りキャラ 桜庭玉藻、御園千莉、小太刀凪、嬉野紗弓実 |
序 | |
主さま主さま。 | |
うん? 何さ。 | |
天使がいました。 | |
は? | |
ですから、天使がいました。 | |
……眠くて変になったのか、それとも宗旨替えしたのか、どっちですか言葉さん? | |
どっちでもないですっ! | |
……じゃあ聞くけど、何処に天使がいたって? | |
この箱の中です。 | |
…………ついに娘がゲームのキャラクターを何の躊躇いも無く天使と形容するように……。 | |
だれが娘ですか、だれが。 そもそも、原因は主さまです。 |
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そうだねぇ。最初はあんなに毛嫌いしていたのに、いつの間にかこんなになってしまって。 | |
だれがこんなですか、だれがっ! | |
まあそれはともかく。要するにそのゲームが面白かったと? | |
です。なので主さまと喜びを分かち合いにきました。 | |
ははあ、そりゃどうも。 | |
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作品全般について | |
それで、どこら辺が面白かったって? | |
全部です! | |
……うん、そっか。僕も全部好きだよ。はい終わり。 | |
ちょっと待ってください。 | |
え、なに? | |
それだとそこで試合終了です。もっとこう、主さま的に語るべき部分はないのですか? | |
このちゃんが分かち合いに来たんじゃなかったっけ!? | |
細かいことはいーんです! さあ主さま、どう思いましたか! | |
どう思ったって……そうだなあ。ファンディスクはかくあるべき、という作品だと思うよ。だからこそ話すことは少ないんだけど。 | |
? どういうことですか? | |
じゃあ聞くけど、ファンディスクって誰に向けた作品だと思う? | |
そりゃあ、ファンです。 | |
そうでしょう? ファンの為の作品なんだから、本編以上に伝えたいことなんて無いんだよ。大抵は後日談で日常を描いたり、そういった当たり障りの無いものが多いんだから。 | |
……そうなのですか? 続編みたいなのも多い気がしますけど。 | |
最近はそうだね。でも僕は間違っていると思う。本編は既に一つの作品として完成している訳だから、その印象を変えるようなものが出てしまったらそれはファンを裏切ることになりかねない。あくまでファンに楽しんでもらう為の作品であるという領分を超えちゃいけないんだ。超えたければ、本編でやればいい。 | |
……むぅ。なんとなくわかりました。で、「ファンディスクはかくあるべき」ということは、あたりさわりのない作品だったということですか? | |
そういうとなんか印象が悪くなる気がするけど……まあそうかな。 この作品が好きな人はどこが好きなのか、というのをきちんと把握して作られていると思う。だから本編の延長線として安心して楽しめるし、世界観やキャラクターとの交流をより楽しめる「おまけ」だなって。 |
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はぁ。 でもでも、羊飼いのことやヒロインとの関係が本編よりずっと進んでいる気がしますけど、それは続編にはならないのですか? |
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んー、まあ明確な区分けが存在するわけじゃないからはっきりとは言えないんだけど、この作品は僕的には後日談なんだよね。本編の印象を変えない、というのがポイントだと思う。本編だけでも楽しめるか否か、だね。衝撃の事実が隠されていて、これもやらないと『大図書館の羊飼い』をプレーしたとは言えない、ってなっちゃうとどれだけ優れていてもファンディスクとして失格だと言える。 | |
……ファンディスクっていうのも難しいのですね。 | |
ファンとしてはおまけとして純粋に楽しめれば良いんだけどね。 この作品は本編同様、緩い坂道を二人で登っていくような感覚が非常に楽しめたかな。純粋に楽しい、それは簡単なようでとても難しいことなんだよね。だから、「ああ、ファンディスクはこうだよな」って思った。 |
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なるほど……って、じゃあ最初にわたしがいった「面白かった」って、合ってたんじゃないのですか? | |
そうだね。大正解ですよこのちゃん。 | |
じゃあなんで文句をいわれたのですか! | |
文句を言ったわけじゃないけど、優れたファンディスクであればあるほど、語るべきところなんて無いんだよねー。言いたいことは全て本編にあるし、いかに本編が好きな人に薦められるか、以外に語る術なんて無い。お互いにプレーしていたならそれこそ「楽しかったね」「そうだね」で済んじゃうんだよ。 | |
むー。でも面白かったら共有したいです。 | |
気持ちはわからないでもないけど、ファンディスクはそういうものだからねえ。 例えば僕が感じた「キャラクターの表情の豊かさが魅力をより一層引き立てている」という点や、「それに加えて立ち絵の使い方を工夫することで文章を的確に表現できている」という点は再確認出来たことであって新発見したことではないんだよ。本編に既にあるんだから。 このちゃんの天使だってそうでしょう? |
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まーそうですね。再確認です。 | |
だからまあ、『大図書館の羊飼い』という作品全体として語ることは出来るけど、このファンディスクについて語ることは非常に難しいわけですよ。優れていれば優れているほど。 | |
むぅ。くやしいですが納得です。 | |
それは何より。ところで天使って誰? | |
ほぇ? それはこの…………そういえば主さまにとっての天使って誰ですか? | |
え。 | |
私、気になりますっ! | |
……それはこの作品内でってことだよね? | |
そこら辺は主さまの良心にお任せします。 | |
無茶振り過ぎない!? | |
無茶じゃないです。一言、思った通りにいえばいーんです。さあ主さま、さあっ! | |
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ひとこと。 | |
続編なのかファンディスクなのか、きちんとして欲しいとは思うよね。 近頃はファンが楽しめない「続編」が多いように感じる。 |
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