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タイトル ミントちゃん物語・完全版
ブランド 王宮魔法劇団 
発売日 2001年08月12日(C60)
ジャンル ADV
対応OS Windows95/98/Me
価格
中古相場
原画 べっかんこう
シナリオ 榊原 拓
音楽 耶律鴬牙
ボイス
FD
全年齢版
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メイドロボットが広く普及した世界を舞台とする、主人公とそのメイドロボット”ミント”との生活を描いた、ビジュアルノベル形式のアドベンチャーゲームです。
選択肢を選んでいくことによりシナリオが分岐します。場合によっては、ミント以外のキャラクターとのEDを迎えるかもしれません。あるいは、誰とも結ばれずにただ日々を過ごすことになるのかも・・・?
各キャラクター(女の子キャラのみ)フルボイス仕様、サウンドモード・回想モードももちろん搭載。

※この作品は、前作『OneWayLove?ミントちゃん物語?』(2000年冬発売)の完全リメイク作品です。グラフィック・サウンド・シナリオすべてリニューアルされています。
※ボイスは一部省略されました。(Hシーンはフルボイスです(^^;)
ヒロイン紹介
RMF−12S ”ミント”(ダイナマイト☆亜美)

 マイナーメーカーである「ストロベリーフィールズ」製のメイドロボットです。 耳が長いことを除くと、ほとんど人間と区別はつきません。売り場でディスプレイ用に残っていたのを、主人公が購入することに…。
 ちょっとドジだけど、前向きで何事にも一生懸命です。
 それに何より、初めて目にする「世界」に毎日が新鮮。一緒に暮らしてるだけで楽しい気分になれそうです。
浦部あかね(大波こなみ)

 主人公の妹で、高校3年生です。
 大学に入って一人暮しをしている主人公とは違い、まだ田舎で両親と一緒に住んでいます。今度受験の下見に来るみたいですが…。
 部活は水泳部で、飛び込みをやっています。
 さっぱりした性格で、主人公とは子供の頃から兄弟みたいに遊んでいました。でも久しぶりに会うと、いつの間にか女の子っぽくなってたりします。
RMF−17M ”アクア”(紫苑みやび)

 ミントと同じ、「ストロベリーフィールズ」製のメイドロボット。ミントが検査で主人公と離れなくてはならない間、代機として部屋にやって来ます。
 今までも代機として様々な経験をしているため、ミントと比べると落ち着いています。特に最初の内は事務的な対応をしていますが…。
 何事にも冷静で、炊事・洗濯・掃除といったことからなんでもソツなくこなします。

購入動機 『オーガストの原点と聞いて』
オススメ度 お気に度 シナリオ テキスト 立ち絵 一枚絵 音楽 雰囲気
/10 /10 /10 /10 /10 /10 /10 /10
お気に入りキャラ ミント、アクア

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 1.序
 2.文章全般について
 3.イラストなどについて
 4.音楽、歌などについて
 5.キャラクターについて


 
主さま、ちょっと思ったのですが。
うん?
主さまってメイドロボとか好きじゃないですか。
なんか引っかかる物言いだけど、まあ不問にしよう。続けて?
主さま的に、メイドロボって結局人なのですか? それとも物なのですか?
僕的に……というかそれがメイドロボを含めたロボットのテーマなんだと思うけど。
事メイドロボについてはほぼ全部そういうテーマなんじゃないかなあ。
ということはこれもですか?
なんでこのちゃんがそれを持っているんですかねえ!?
今ここで拾いました。
それは置いてあったというんですよこのちゃん。
そんなことはいーんです!
ともかく、メイドロボの話です、メイドロボ!
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 文章全般について
メイドロボの話というか、じゃあこのゲームの話をしようか。
あい。
巷でメイドロボットが普及している以外は特に違いは無い現代を舞台とした本作、主人公は一人暮らしの学生さんです。
はあ。
一人暮らしっていうと、何かと大変な訳だよ。料理とか洗濯とか。
そうなのですか?
昼間はいない訳だからね。それに自分だけしかいないってなると手を抜きたがるだろうし。
あー、まあなんとなくわかります。
そこで主人公はお金を溜めてメイドロボを買おうとする。一家に一台、これさえあれば家事万事解決、そんな感じで。
やっぱり「モノ」なのですね。
そうだね。
で、買いに来たんだけどやっぱり高いのさ。そんな中、目に留まったのは少し型落ちしている上にメーカーがメイドロボ業界から撤退したということで特価になっていたRMF-12Sというメイドロボ。
そういうものってあんまり金に糸目をつけない方がいいと思いますけど……。それがこのパッケージの子ですか?
そう、取り敢えずってことで目についた歯磨き粉から名付けられた「ミント」。それと上京してきた妹の「あかね」と、ミントが定期メンテに行っている間代用機として来た「アクア」。ヒロインはこの3人だね。
妹は余計な気がします。
ま、まあ同人だし、好きなものを詰め込んだんじゃないかな。
ほぇ、同人なのですか、これ。
そうだよ。後にAugustという名前になるゲームブランド、その最初の作品。
あー、そういえば絵がそんな感じです。それで、内容はどうなのですか?
んー……、やっぱりメインテーマはありきたりなんだよね。他の作品とどうしても被る。
ありきたりって、どんなのですか?
例えば、このちゃんがさっき言っていた「人なのか物なのか」とか、「命はあるのか」とか「心はあるのか」とか、そういうの。
むぅ。結局最初の「人なのかどうか」に集約される気がします。
まー、そうだね。その辺をこの作品は、短いながらも書けていると思うよ。特筆すべきは明暗両方についてキャラを分けて描いていることかな。
明暗、ですか?
そう。このちゃんの疑問に対する答えなんだけどね、そんなのはメイドロボを見る人の主観でしかないんだよ。人として見る人もいれば、物扱いする人もいる。けれど形だけはきちんと人の形をしている。だから
とっても都合がいいのですね?
そう、悪用しようと思えばいくらでも出来る。精巧な人形のようなもの、心ではなくプログラム。事実、主人公だって買うまでは便利なロボットだって思っていたわけだし。
うー……なんだかヤな感じです。
でも、どれだけ人に見えても事実「モノ」でしょう?
それはそうなのですけど……そうなのですけどー!
あだだだだだ!! 叩かないでよ!
うー!
はぁ。この作品は、主人公や妹のあかねが、家電としてではなく人としてミントやアクアを大切にする話なんだ。ミントシナリオはメイドロボそのものが抱える問題を、アクアシナリオはメイドロボと人との関わり合いの問題をそれぞれ描いて、ね。
……なのですか?
なのですよ。ある意味、起伏が無さ過ぎるかもしれないけれど、みんなで幸せになろうとする物語としてきちんと完成していると思うよ。
それを聞いて安心しました。でも主さまの話を聞いていると、とってもいい作品のように感じます。名作なのですか?
欠点が少ないと言った方が良いかな。全体的にとっても都合が良い話だから読んでいて不快になることが少ないんだよ。
都合がいい、ですか?
メイドロボって要素を除けば、最初から好感度が振りきれている皆とただ過ごすだけだからね。メイドロボ以外何も無いとも言える。
……なるほど。
だから、あくまでメイドロボというテーマを見ればそれなりに楽しめるんじゃないかなって程度。個性が出せない、事実ありふれた内容になっているメイドロボっていうテーマに全てが依存しているから、作品そのものがどうこう言うよりも、メイドロボが好きか否かって話になると思う。
今、なんだか存在意義を否定した気がします。
そんなことはないよ? 事実、それなりに面白かったし。ただ、「後にオーガストになる同人サークルがメイドロボをテーマに作った」以外の印象が無いんだよなあ。それくらい作風が固まっているということなんだろうけど。
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 イラストなどについて
イラストはべっかんこう。荒削りだけど特徴は変わってないね。
じゃあ絵に期待をしてもいいってことですね?
んー、そういうわけじゃないかな。べっかんこう絵が好きな人は良いかもしれないけど、今と比較するとやっぱり劣るし、何より枚数が少ない。
……じゃあ期待しない方が?
そもそも今となっては滅多に手に入れられるものじゃないからなあ。あくまで昔のべっかんこうを知るって意味合いで、期待するべきだと思う。
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 音楽、歌などについて
OP『恋、教えてあげるね』 ED『Alive』
何気に良い曲が多いんだよね、このゲーム。同人なのにOPもEDも歌があるし。
それって珍しいのですか?
  いわゆるプロ同人以外は少ないんじゃないかなあ。曲だって16曲全部オリジナルというのも凄いことだろうし。
曲調自体はAugust作品全般に言えることだけど明るめな曲調。全作品の原点になっていそうな感じがするかな。
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 キャラクターについて
やっぱり主さまとしてはミントちゃんが一番だと思うのですが
このやりとりも伝統芸の域に達しつつあるよねえ……。
違うのですか?
んー、ミントもアクアも好きだよ。あかねについてはこのちゃんの言うとおり蛇足って感じがしたけど。
人よりロボですか。
変な言い方しないでいただけます!?
どのあたりがよかったのですか?
どのあたりがって……そうだなあ。ミントは健気で素直だし、アクアは清楚でお淑やかだし。ただ、記号的というかそういう属性が好みっていうだけかもしれない。
? どういうことですか?
あんまり個性が見られないんだよね。ミントだから、アクアだからってものがない。やっぱりシナリオ同様メイドロボっていうテーマに依存しているというか。絵を除いて、属性で分類していったら何も残らないような、それこそ心が無いというか。
むぅ。つまりこういう見た目でこういう性格の子が好きってことですか。
あってるけどなんか否定したい気分になる物言いですね言葉さん。
そうですか?
まあとにかく、この作品は「メイドロボとは」に特化し過ぎていてそれぞれについてはあまり語られないから、キャラクター性は薄いんだよ。この作品を下地にした続編なんかがあれば、きっと面白くなると思うんだけどね。『ToHeart』シリーズみたいに。
ふむぅ。大体わかりました。
結局のところ、わたしはメイドロボを人として見た方がよさそうな感じがします。
まあ、そうかもね。仮に相手が物でも愛しみを持つことは大事だけど。
そうですね。ところで主さま。
うん?
やっぱり欠点が無くて便利な方が良いのですか?
物だったらね。このちゃんは違うでしょう?
だれもわたしのことなんていってないです。
それは失礼。
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 ひとこと。
ちょびっツのメイドロボば
  
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