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タイトル D.C.V R 〜ダ・カーポV アール〜X-rated
ブランド CIRCUS
発売日 2012年4月27日
R 2013年5月24日
R X-rated 2013年5月31日
ジャンル 恋するアプリ
対応OS WindowsXP/Vista/7
価格
中古相場
原画 鷹乃ゆき、たにはらなつき、立羽、こなた、結月かりん、ren、東山マキ、Hiro、秋蕎麦
シナリオ 雨野智晴、たけうちこうた、望月JET、愛羽、ごとうしん、釧路洋
音楽 tororo
ボイス
FD
全年齢版
作品あらすじを表示/非表示
初音島編 ストーリー
一年中、桜の花が咲き乱れていたのも今は昔の話。
初音島は、四季折々の表情を見せる自然豊かな島として広く知られていた。

初音島にある風見学園。
そこに通う付属二年生の芳乃清隆は、先輩で学園のアイドルと呼ばれている森園立夏や 妹みたいな幼なじみの葛木姫乃、ハーフでいとこな芳乃シャルルなど 5人の女の子たちと一緒に新聞部として活動している。
とはいえ、昔のように不思議なことがあふれているわけでもない今の初音島では、特に記事にするような事件が起こるわけでもなく、部室でだらだら過ごす毎日を送っていた。

――そんな冬のある日。
冬だというのに、初音島の桜が一斉にその花を咲かせ始めたのだ。
さらに、驚く新聞部のメンバーたちの携帯に一斉にメールが届いた。 差出人は不明。その中身は、
『桜が咲いたら、約束のあの場所で――』
後半は文字化けしてしまって読めない。 けど、どこか意味深なその文章。 そして、送信日時はなんと 1951年 になっていた。
「これは過去から届いたメールなのよ! まさに今の状況を示していると思わない? 約束のあの場所がどこなのか? そこでなにが行われるのか? そもそも、どうして桜が急に咲きだしたのか? 我々新聞部でこの謎を解き明かすわよ!」 新聞部部長の森園立夏は力強くそう宣言するのだった。

謎の調査を進める清隆たち。 招かれるようにして訪れた、枯れない桜の樹。
その側に、ひとりの女性が佇んでいた。 初めて会うはずなのに、でもとてもとても懐かしい。
「それでは聴いていただきましょうか」
謎の女性から語られる昔話。 それは100年以上も昔のロンドンで起こった、彼女と清隆たちとの出会いと別れのお話。

「まるでダ・カーポのように繰り返す、夢のような夢の、はじまりの物語を」


風見鶏編 ストーリー
そして謎の女性から語られる、もう一つの物語――

日本でも有数の魔法使いの家系である葛木家の長男・清隆は、妹の姫乃と共にイギリスはロンドンにある王立ロンドン魔法学園、通称 『風見鶏』 に留学するため海を渡る。
そんな清隆と姫乃を異国の地で待っていたのは、深い霧に包まれたロンドンの街並みと、その地下に広がる巨大な学園都市だった。
地底湖に、まるで三日月のような形で並び浮かぶ、3つの島からなる学園都市。
そこには最高の環境で魔法を学ぼうと、世界中から魔法使いの卵たちが集まっていた。

そこでたくさんの仲間たちとの出会いがあって、清隆は新しい環境に戸惑いつつも、楽しい学園生活を送っていく。
それはまるでダ・カーポのように繰り返す、ありふれた、そして夢のような日々……。

清隆はある日、リッカと共にロンドンの街を歩いていた。
巨大な時計塔の下で、ふたりはひとりの少女と出会う。 小さな桜の枝を手に持ったその少女は、記憶の大半を失っていた。
そして検査の結果魔力持ちであることが分かり、少女をしばらく風見鶏で預かることになる。

――清隆には、父親から託された願いがあった。
それを叶えるには、風見鶏の生徒会役員になる必要がある。 そのために清隆は、生徒会選挙に立候補する。
そんな中、女王からの依頼が舞い込んでくる。
魔法の力を使い、人々を傷つける者たちがいる――
事件を未然に防ぐため、清隆たちは霧深いロンドンの街を駆けめぐるのだった。

記憶喪失の謎の少女と、一年中晴れない霧。 そして彼女の持っていた魔法の桜の一枝。
清隆たちの運命の歯車は回り始める。

それはまるでダ・カーポのように繰り返す、出会いと別れのお話。

ヒロイン紹介
森園立夏/リッカ・グリーンウッド(芹なづな)

森園立夏
抜群のルックスと人懐っこい性格から、学園のアイドルと呼ばれている。
風見学園付属 3年2組。 主人公・清隆の所属する “公式” 新聞部の部長。
思い込んだら一直線で、清隆に一目惚れをしたのか 「キミとは前世で恋人同士だった、言ってしまえば運命の人なのよ」 なんてちょっと不思議なアプローチをしてきたり。
非公式新聞部の杉並とは犬猿の仲らしい。

リッカ・グリーンウッド
風見鶏本科 1年A組で、世界でも 5人しかいないカテゴリー5の魔法使い。
生徒会副会長で、清隆たち予科 1年A組のマスター (担任) でもある。
その才能と美貌、凛とした佇まいで学園の、というか魔法使い社会のアイドルのような存在。
話してみると気さくでいたずらっぽい一面があるのも好印象。
なぜそんな人物が学生などをしているのか? その理由はきっと本人にしか分からないだろう。
葛木姫乃/葛木姫乃(森谷こころ)

葛木姫乃(初音島編)
風見学園付属 2年1組、新聞部所属。
清隆と同じ団地の、隣の部屋に住んでいる幼なじみの女の子。
幼い頃から葛木家でお世話になっていたので、兄妹のような関係とも言える。
お互いを異性として意識するようになってからはなかなか素直になれなくて、思っていることと反対のことを言ってしまったり。
家事全般は得意で、料理の腕前はかなりのもの。

葛木姫乃(風見鶏編)
日本の名門である葛木家の長女。 予科 1年A組に通っている。
箱入りで大事に育てられたため、世間知らずで人見知りな一面があり、家族以外の前では少々猫をかぶる癖がある。
家庭的で掃除に洗濯、裁縫、料理と家事全般をそつなくこなし、特に料理の腕前はプロレベル。
兄である清隆に淡い恋心を抱いているみたいだけど、いじっぱりな性格からついつい思っていることと反対のことを言ってしまうことも。
芳乃シャルル/シャルル・マロース(藤邑鈴香)

芳乃シャルル
風見学園付属 3年2組、新聞部所属。
一つ年上のいとこで、今は清隆と一緒に団地に住んでいる。
清隆のことを溺愛し、スキンシップの激しさもあって、清隆はちょっと反応に困ることも。
色々と清隆の面倒を見たがるけど、料理の腕が……。
シャルルという男の子っぽい名前はお父さんがこだわって付けてくれたもので、本人も気に入ってるご様子。

シャルル・マロース
本科 1年B組の、知識豊富で成績が飛び抜けて優秀な風見鶏の生徒会長。
いつも穏やかで面倒見が良い性格なので、学生たちからの人気も絶大。
そのナイスバディと相まって、特に男子学生からは熱い視線が向けられている。
お気に入りの相手にはプレゼントをする趣味があり、シャルルさんからのプレゼントは風見鶏生たちの憧れのアイテムとなっているらしい。
瑠川さら/サラ・クリサリス(高梨琉衣)

瑠川さら
風見学園付属 2年1組、新聞部所属。
飛び級で清隆と同じクラスに進級してきた一つ年下の女の子。
まじめな性格でちょっと頭の固い一面も。 そんな性格が災いしてついつい頑張り過ぎて煙たがられてしまうこともあったり。
飛び級で進級できるほど勉強は得意だけど、人付き合いはあまり上手じゃない様子。
からかわれるとムキになっちゃうとか、まだまだ子供っぽい一面も。

サラ・クリサリス
姫乃と同じ予科 1年A組に通う女子学生。
英国の伝統ある名門貴族であり、魔法使いの家系としても有名なクリサリス家の息女。
しかし今ではその地位も斜陽にあり、なにかと苦労している様子。
まじめで努力家、言い換えれば愚直で不器用な性格なので、クラスの中で孤立してしまうことも。
常に大人びた態度をとっているが、たまに年相応の子供っぽい素の部分が出てしまうことも。
陽ノ下葵/陽ノ本葵(綾木さゆ)

陽ノ下葵(初音島編)
風見学園付属 1年3組、新聞部所属。
いつでも明るく笑顔の絶えない女の子。でも、はしゃぎ過ぎるとすぐに病気になってしまうほど生まれつき身体が弱かったりする。
そんな体質にも負けずに、いくつものバイトを掛け持ちするなど、勤労少女でもある。
貧血を起こして動けなくなっていたところを清隆に助けられて以来、清隆のことを兄のように慕っている。
後ろをちょこちょこと付いて回る姿は、ぶるんぶるん尻尾を振ってご主人様の後ろを付いて歩くワンコのようだともっぱらの評判。

陽ノ下葵(風見鶏編)
風見鶏の学食や寮の食堂、カフェ 『フラワーズ』 など学園都市の至る所でアルバイトをしている勤労少女。
いつも笑顔で明るく元気いっぱい。 その気さくな性格から島中みんなの人気者である。
本人曰く 「こう見えてわたし、謎の秘密組織に所属しているんですよ」 とのことらしい。
実は謎多き美少女 !?

購入動機 『R18版が出たので』
オススメ度 お気に度 シナリオ テキスト 立ち絵 一枚絵 音楽 雰囲気
/10 /10 /10 /10 /10 /10 /10 10/10
お気に入りキャラ 

 ページジャンプ
 1.序
 2.文章全般について
 3.イラストなどについて
 4.音楽、歌などについて
 5.キャラクターについて


 
主さま……。ゲームが……したいです…………。
…………すれば良いじゃない?
それができたら苦労しないです。ゲームをするには、まず主さまから色々聞きませんと。
そんな制約無いよ!?
なんにも知らないでやるよりもそっちの方が安心できるんですー。
さあ主さま、お話してくださいっ!
そう言われてもなあ……。
……あ、そうだ。これとかどう?
これ? って……和菓子?
そう、和菓子。
手のひらから和菓子を生みだす、ちょっと不思議で、ちょっと幸せになる、そんな作品の決定版。
それって……。
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 文章全般について
そんなわけで『D.C.V』の話をしよう。
……いつのまにか3まで出てたのですか。知りませんでした。
あれ、テンション低い。
だってだって、続編で主さまがほめたことって、あんまりないです。
あー、まあ事実として過去作の威を借りた駄作は枚挙にいとまが無いからねえ。
例えば初代とはシナリオも原画も別の人だったり、やたらと関連作品を出したり。
これは違うのですか?
無印とはシナリオも原画も違うし、関連作品が多いゲームの筆頭ですけど。
ダメじゃないですか!
ま、まあ何事にも例外はあるというか。製作陣はUと殆ど変わっていないし、無印からUの頃と違って会社も安定しているし。
実際問題、この作品はシリーズを総括するまとめとしてよく機能しているし、良い出来だったと思うよ。
……ですか。じゃー、いいのですけど。
それで、どういう話なのですか? これは。
その前に、知識として『D.C.』シリーズは大丈夫? 今までと違ってシリーズの伏線回収や総括的な意味合いを持った作品だから、何となくでも過去作の知識は必要だよ。
そうじゃないと半分も楽しめない。
むぅ。…………たぶんだいじょーぶです。
枯れない桜とか、手のひらから和菓子とか、そういうのですよね?
なんか凄く断片的だけど、まあ良いか。
舞台はUから更に未来の初音島。ここでは桜は普通の桜で、魔法なんてものは存在しない。
主人公は従姉と一緒に暮らしつつ、隣家に妹のような幼馴染がいる環境にいて、学園のアイドル的存在・森園立夏が部長を務める新聞部に所属。そこには従姉と幼馴染の他に、飛び級した同級生と後輩が所属していて、この5人は全員、主人公に恋心を抱いている。
……ちょっと待ってください。
なんでしょう。
なんですかその、最初からクライマックス、みたいな状況は。
ま、まあ他作品と比較しても恵まれた環境にいる気はするけど。
えっと、ちょっと状況を整理させてください。
よーするに、色んな女の子が全部で5人、同じクラブにいて、みんな主人公が好きってことでいいですか?
まあ大体良いです。
ですか。それじゃー、なんとなく先が読めるのでこれで終わりましょう。
ちょっと待ってください言葉さん。
なんですか?
いくらなんでもこのまま何の変哲も無く学園生活をして終わる作品をシリーズ総括にしないでしょうよ。ていうかそんなもの薦めません。
……まあそれもそうですけど。じゃあ、なにか面白い展開があるのですか?
面白いというか……まあ続きを聞いてください。
今言った6人のうち、立夏部長は「魔法」というものが存在していて、自分にはその魔法が存在した世界の、前世の記憶があると主張している。
今月はきっとお薬が多めですね?
そうじゃないよ!
部員はそれを「設定」と言って一笑に付していたんだけど、ある日、過去に「枯れない、願いをかなえる桜」として咲いていた桜の噂を新聞部として確かめるべく、桜の前で全員が願い事をした。
すると、桜は再び咲き誇り、そしてその場にいた全員にメールが届く。
「桜が咲いたら、約束のあの場所で――」ってね。
約束のあの場所……?
疑問に思った部員はメールについて調査するんだけど、携帯電話が世に出回るずっと前、1951年に送られたということしかわからなかった。
そして部員は再び枯れない桜のもとへ訪れると、そこには一人の女性が立っていた。初めて見るけれどとても懐かしい気がするその女性は、ゆっくりと語り出した。
メールの謎、そしてそれが送られるきっかけとなった、100年前のロンドンでの出来事を。
……という感じの導入なんだけど。
話が急に100年前のロンドンに飛ぶのですか?
そう、それがこの作品の本編と言って良い。100年前のロンドン、主人公たちと瓜二つの学生たちが活躍する魔法学校での話。シリーズとしては過去編と呼ぶべきなのかな。
……? 過去編が本編なのですか?
そ。導入部を初音島編、過去編を風見鶏編って分けているね。
初音島編は一本道で、風見鶏編で個別シナリオとトゥルーシナリオ。だから登場人物も最初は初音島編だけどメインとなるのは風見鶏編になる。
ということは、初音島編のヒロインのシナリオはないってことですか?
無い。後日続編として出る予定。
……またそういうのですか。
……ま、まあそれを引いても面白いのは確かだし。
そうなのですか?
ん。それを順を追って説明するね。
あい。
まず第一に、ヒロインを重視した作品としては最も重要な「交流」の多さが挙げられる。
……そんなに他の作品と比べて多いのですか?
多く感じる、と言った方が正確かな。基本的に主人公は常に誰かと一緒にいて一人きりになることが無いし、設定や世界観に関係が無い、読み飛ばしたくなるような日常シーンが殆ど無い。過去作で出てきたようなお決まり的な場面も含めて、ヒロインとの絡みは一流な作品だと思うよ。
むぅ。その辺りはやってみないといまいちわかんないです。
そうだね。僕も実際にやってもらった方がよくわかると思う。
但し、時折「やりすぎ」というか、微笑ましさを通り越すことがあるのが、ちょっと。
……たとえば?
恋人でも親戚でもないのに着替えさせてもらうとか、裸エプロンとか。
どういう状況ですかっ!? やりすぎです!
ね。全員が全員最初から主人公の好感度は高めなんだけど、あまり体を張ると世界観が歪むからやめて欲しいね。
ですです。そういうのは適切な距離があってはじめて楽しめる気がします。
距離感という意味では、全体的には心地よい距離感だったとは思うけれどね。最初から近めではあるんだけど、不快に感じる程近距離でもない。近いながらも壁を作っていて、それを個別で取っ払うというか、惰性で仲が深まることが無いからメリハリを感じることが出来るね。
ふむぅ。意外としっかりしているのですね。なんとなくご都合主義なゲームって、そういうメリハリがないのが多いイメージがあります。
このシリーズに関して言えば、そういうところはしっかりしているのが売りだって面があるからねえ。その辺りのメリハリが、キャラの魅力を倍増させているのだと思う。
はぁ。他はどうなのですか? 内容はやればわかるので、それ以外で。
ん。この作品はトゥルーシナリオの存在するループものなんだけど
またですか。最近多いですね。
……まあそれは否定しないけど。
で、僕はそれに対して最初は否定的な見方をしてた。
なんでですか?
前も言ったことがある気がするけど、トゥルーシナリオが存在するということは個別シナリオの否定になるわけだよ。増して、この作品はシリーズの過去を描いているという点で、既に正史が存在する。その正史に沿わないものは否定されるわけ。そんな作品に個別シナリオを入れる意味って何? って思ってね。
……確かにそうです。キャラクターが魅力的な作品なのに、個別の未来を否定したらつまらなくなりそうです。
でしょう? でも実際のところ、この作品はそれを踏まえた上で上手く噛み砕いていた。そこにトゥルーエンドの存在するループもの、というジャンルに新しい可能性を感じたね。
? どういうことですか?
正史はあくまで「今までのシリーズで描かれてきた」という意味合いでしか無いんだよ。主人公が正史とは違うヒロインを選んだとしても、それは間違っている訳ではない「別の未来」として扱われる。
そしてそのヒロイン選択の公平性を上げる為のループ。風見鶏編の終わり方は、すごくD.C.シリーズらしい終わり方だなって思ったよ。
……よくわかんないですけど、結果的には納得の終わり方だったのですね?
そうだね。トゥルーとかループものっていうのは何かを犠牲にしないと成り立たないって僕は思っていたんだけど、切り口によっては未来に繋げることが出来るんだなって、そう思ったよ。
ですかー。まー未来に繋がる終わり方をする作品って、いいですよねえ。
そうだねえ。メーカーとしてもファンディスクに繋げられるし、WinWinの関係だよね。
……あれ、なんだか未来に闇が見えたような気がします。
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 イラストなどについて
イラストについては、僕はシリーズで一番好きなんだよ。
それもめずらしいですね? 最初のがいちばん好きっていうのはよく聞きますけど。
まあ初代はメイン原画が七尾奈留だったとはいえ、古いからねえ。別に古いのが悪いわけじゃないけれど、彼女のイラストはそれ以降魅力を増したように思うし。
何よりVとそれまでとで決定的に違うのは統一感だよ統一感。
とういつかん?
そ。初代とUはメインヒロインとサブヒロインでキャラの顔の種類が全然違った。加えてシナリオ上でもメインストーリとそれ以外って感じで、バラバラに感じたんだよね。それがVになって、キャラグラもシナリオもまとまりが出たことによって作品そのものについてイメージしやすくなった。
はぁ。そんなに違いましたっけ?
違ったねえ。多少違うだけなら良いんだけど、Uに至っては上手い下手じゃなくてイラストの方向性が違ったから違和感がぬぐえなかった。
……でもそれってマイナスを消しただけでプラスじゃないですよね?
別に統一されただけでよく感じたわけでもないよ。Uとメイン原画が同じだから純粋にイラスト技術の向上を感じることは出来たし。
まあ、元々D.C.シリーズで感じられた、体の色々な向きの描き方が微妙、というのは未だに存在するんだけど。
でもまー、そこら辺はこういうタイプの絵ではつきものだと思います。
まーね。いわゆる萌え絵ってどうしても顔や服が中心になるから、複雑な体の動きを表現できる人が少ないんだよねえ。それはこの作品だけじゃなくって業界全体の改善点ってところかな。
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 音楽、歌などについて
OP『』 ED『』
音楽は、歌に関しては手放しで褒めても良いと思う。毎回他作品と比較して倍以上の歌を使用するのに、一切の劣化や被りを感じない。それって凄いことだと思うんだよね。
ほえー。そこまで手放しでほめるのもすごいです。
でも、歌に関しては、なのですか?
BGMも良い曲揃いだと思うんだけど……これに関しては毎回曲調が似ているから飽きが来ているというのが本音かな。逆に言うと、このBGMこそD.C.って感じで懐かしく感じることもあるんだけど。
あー、そういうことですか。たしかにそこら辺はいい面と悪い面がありますよね。
だねえ。まあ、曲そのものは良いものばかりだからそこら辺は気にしなくても良いよ。
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 キャラクターについて
で、この作品の魅力と言えばやっぱりキャラクターなわけですよ言葉さん。
なにか好きなキャラクターでもいるのですか?
あれ、テンション低い。
いえ、主さまにオススメできそうなキャラクターがいなかったので。
……そうですか。じゃあ大人しく聞いていて欲しいんだけど、
さっきも言ったようにこの作品のキャラの魅力は、纏まりがあるって点に起因するところが大きいんだよ。
えっ。
え、なにか問題が?
……いえ、それってそんなに大事なことなのですか?
そりゃそうでしょう、キャラクター同士が交流することによってそのキャラクターの色んな一面が見られる訳だし、純粋に登場する機会も増えるし。
あー、なるほど。そう考えるとそうですね。
だから、この作品のキャラの魅力というのはキャラクター単体で語れるものじゃなくなっているんだよね。大体のゲームでは主人公と二人きりの時に見せる顔というのがヒロインの魅力に繋がっているように思うけど、ことこの作品に関してはヒロイン全員でいた時の魅力も見て欲しい。
まあ、二人きりの時は言わずもがなだね。
あい。それにしても、昨今の個別に入るとフェードアウトしちゃうようなゲームとは大違いなのですね。えらいです。
いや、この作品だって個別に入ったらそのヒロインしか基本的に出てこないよ?
へ? そうなのですか?
うん。まあ出てこないこともないけど少しだけかな。それでもさっきのように言えるのは、ひとえに共通の長さとトゥルーエンドの効果と言えるかもしれない。
むぅ、なんだか複雑です。
ところで、前作のキャラクターとかと比べたらどうなのですか?
キャラデザに関してはまぜこぜにした、というような印象があるけれど、キャラそのものに関しては強い癖のあるキャラが抜けて、大人しくなったようなイメージがあるかな。
強いくせ?
ロボットとか。
あー。そういえばそんなのいましたね。
今まではそういう本筋に関係ない設定が無造作にポンポン投げ込まれていたからキャラクターに関しても雑多な感じがしたと思うのだけれど、今作はヒロイン全員が仲間っていう感じだし、良い意味で小さく纏まった感はあるね。集大成だけあって話が理解しやすい。
そーいえばシリーズのまとめなのですよね、これ。
纏めっていうか、フラグ回収編っていうか。初代では特に考えられていなかった設定を上手く昇華させて一つのシリーズとして大枠を組み立てたような感じだよね。
主さまとしては、それで満足なのですか?
んー、設定そのものについては、Vで明かされたようなことで満足かな。後付けにしては上手く組み込んだと思うし、無理矢理感が無くて自然に受け入れられた。ただ――
ただ?
D.C.のコンセプトだった「こそばゆい学園恋愛アドベンチャー」からは逸脱した感じはした。このシリーズって、ちょっと不思議だったり、あくまで学園生活を彩る為にほんのりファンタジー要素が加えられた作品だったと思うんだよね。だけどVでは不思議が魔法になって、漠然としたものが全て取っ払われたように思う。良し悪しはあるけど、イメージが変わったね。
……むぅ。主さまとしてはどっちがいいのですか?
こればっかりは正解は存在しないと思うな。実際Vはシリーズでは一番好みだし。
ただ、今までの漠然としていたものが全て理路整然として、メリハリがついた、ということは言っておきたいね。決してこそばゆくない訳じゃないけど。
あい。
さって主さま、そろそろ実際にプレーしませんか?
あ、はい。どうぞ。
ぷー。主さまも一緒に、です。
……毎度思うんだけど、こういうゲームって一人でやるもんじゃないかな。
そんなの人それぞれです。わたしは主さまと一緒にやる方がいーです。
……そう。飽きないの?
飽きないですよ? だかーぽです、だかーぽ。ふぃーね抜きで。
サビ抜きみたいにさらっと気軽に言わないでいただけます!?
しかもそれだとずっと同じ曲じゃない!
う。さ、瑣末な問題です! 意味が伝わればそれでいーんです!
さー主さま、はやくこっちに座ってください!
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 ひとこと。
絵と文の不一致が目立った感はある。
  
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