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タイトル | 初恋予報。 |
ブランド | I.D. |
発売日 | 2011年05月27日 |
ジャンル | ADV |
対応OS | WindowsXP/Vista/7 |
価格 | 8800円 |
中古相場 | ゲーム博物館(仮)へ |
原画 | 龍牙翔 |
シナリオ | 夏椿、三門右京、来夢みんと、ばくまつ |
音楽 | |
ボイス | 有 |
FD | 無 |
全年齢版 | 無 |
作品あらすじを表示/非表示
街に雪が降り積もる――。 それはまるで純粋で汚れを知らない心のように真っ白な雪。 さわると溶けて消えてしまう真っ白な雪。 でもその雪はいつしか降り積もり一面を銀世界へと変えてしまう。 恋人達は寒いこの時期を一体どう過ごすのだろうか。 寄り添い、二人で聖なる夜を迎えるのだろうか。 一人で生活をしている幸太郎にとっては毎日を生きることに精一杯で 寂しくないといえば嘘になるがそんな事はどうだって良かった。 それがこんなに苦しくて嬉しくて戸惑うような日々が来るなんて…。 甘く切なく…初めての恋。 幸太郎はこの冬、忘れられない恋をする事になる。 |
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ヒロイン紹介 | |
椎名雪(咲ゆたか) 孤高な感じのする一匹狼なクラスメイト。他人と距離を置き、いつも孤立しているように見える。 人との接し方がよく分からず、どうやって笑ったら良いかも分からない不器用な少女。 恥ずかしがり屋な面も持ち、打ち解けられれば笑いもする。本当は心の優しい女の子。 |
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香月日和(佐々留美子) 幸太郎がバイトする 『ミセスドーナッツ』 での年上の先輩。 無理難題を言われても嫌な顔一つしない、ほわほわとしたおおらかな性格。 極度の寒がりで本人も体温が低め。 見た目とは違って仕事面ではかなりシッカリとしている。 |
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桃屋千世子(天野かなで) 天真爛漫な性格でクラスのマスコットキャラクター的存在。 純粋にエッチは人と仲良くするためのコミュニケーションだと思い込んでいる。 勉強は出来ないがヤマ勘でわりとどうにか出来る。 お菓子やお子様が好き系のご飯が大好き。 |
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聖小梅(まきいづみ) 笑顔がまぶしい天使のような女の子。 身体が丈夫なほうではないが大病を患っているとかではない。 極端なドジなので何もないところでよく転んだりする。 図書委員なのでいつも図書室にいる。 |
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二ノ宮詩乃(ヒマリ) 大企業の会長の娘でお嬢様だが普通でいたいという思いから若月学園に入った。 1年下の後輩で幸太朗にお姫様だっこで助けられ、以降幸太朗を王子様と思い込む。 極度の上がり症で見知らぬ人と話したりが苦手。 そんな自分をなんとかしたいと常に思っている。 |
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九条珠恵(彩世ゆう) 若月学園の教師で幸太郎のクラスの担任。 学園内で人気コンテストをしたら間違いなく1位になると思われるほどの人気の先生。 柔らかい優しい性格でとても学生思い。 男運が無く周りはどんどん結婚をしているので、そこだけが悩み。 |
購入動機 『絵師買い。』 | |||||||
オススメ度 | お気に度 | シナリオ | テキスト | 立ち絵 | 一枚絵 | 音楽 | 雰囲気 |
5/10 | 8/10 | 7/10 | 7/10 | 8/10 | 8/10 | 7/10 | 7/10 |
お気に入りキャラ 二ノ宮詩乃 |
序 | |
ふぇ、初恋? | |
はい。言葉様の初恋はどのような感じだったのかと思いまして。 | |
(こくこく) | |
……なんでわたしの? | |
沢山ゲームをされているので。 | |
わたしの初恋は二次元じゃないですよ!? | |
え、違うんですか!? | |
疑問に思われることが心外です!? | |
……まあ冗談はさておき。 | |
…………ホントに冗談でしたか? | |
当たり前です。諠主様と出逢う方がずっと前じゃないですか。 | |
……わかっているのでしたら、いいのですけど。 でも、じゃあなんでわたしにそんなことを聞くのですか? |
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もし諠主様じゃなかったら凄く面白そうだと思ったからです。 | |
なんですかその嫌な発想! なんだか今日の葵さんは意地悪ですっ! | |
……そうでしょうか? | |
ですっ! | |
もしかしたら、ちょっと焦っているからかも知れません。 | |
焦ってる、ですか? | |
はい。今言葉様にお聞きした事に関係するのですが―― | |
まさか、「ホントは、恋ってどんな気持ちかよくわからないの」っていわないですよね? | |
……………………。 | |
『……。』 | |
……あれ、葵さん? 螢さんまで。 | |
……時に。仮にそうだったとして、それはおかしいことでしょうか。 あくまで仮に、ですが。 |
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おかしいです。 | |
即答!? | |
だって、二人して散々「ご主人さまご主人さま」っていってるのにそれは変ですっ! | |
『……でも、御主人様は御主人様です。』 | |
ね。 | |
むぅ。……あ。 | |
どうかされましたか? | |
そういえばそんなタイトルのゲームが主さまのところにありました。 もしかしたら、それをやればわかるかもしれません。 |
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…………。 | |
『…………。』 | |
な、なんですか? | |
……いえ、実に言葉様らしい発想だと思いまして。 | |
い、いいじゃないですかっ! とにかく主さまに借りてきます! | |
あ、私達も行きます。ほら行くよ、螢。 | |
『わ、お姉ちゃん待ってよぉ!』 | |
暗転 | |
主さまっ! | |
うん? どうしたの、三匹揃って。 | |
そのいい方はすっごく気になりますけど、今はいいです。 これ、借りていきますねっ! |
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え。……あ、ちょっと待ってこのちゃん! それは―― | |
暗転 | |
じゃあ、さっそくやりましょーっ! | |
……良いのですか? 言葉様。 | |
ほぇ、なにがですか? | |
諠主様、何か叫んでましたけど。 | |
『……ちょっと待ってって仰っていた気がします。』 | |
……ちゃんと返せば大丈夫ですっ! | |
…………あの感じだと、そういう事では無かったような気もしますが。 | |
もう、葵さんは真面目すぎです。ね、螢さんっ! | |
『えぇ!? あ、あの、えと。……はい。』 | |
螢!? | |
さあ、意見もまとまったところではじめましょーっ! | |
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文章全般について | |
…………経緯は分かったけれど、そろそろ泣くの止めてくれませんかね、言葉さん。 | |
……だから言ったのですが。 | |
……らってぇ。ひっく。……あんなの、さいてーです。 | |
って絶対に言うと思ったから止めようと思ったのに。 で、二人は分かったの? その初恋がどんなものかっていうのが。 |
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いえ、あまり。 | |
『分からなかったです。』 | |
ふむ。じゃあ質問だけど、恋ってなんだろう。はい、このちゃん。 | |
……ひっく。…………あまいもの? | |
ふむ。まあこのちゃんらしいけどね。正解は―― | |
「しかし……しかし君、恋は罪悪ですよ。わかっていますか。」 | |
ふぇ? | |
や、さーや。流石だね。 | |
ふふ、楽しそうな話をしてるね。 | |
罪悪、ですか? 紗綾さん。 | |
そう言っている本があるの。恋っていうのは、他の人を傷つけちゃうから。 それに、自分だけの問題じゃないでしょ? 思いを伝えるなら、相手が必要だから。 |
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『そうですけど、何故罪悪なんでしょうか?』 | |
色んな人を巻き込んじゃうし、誰かを傷つけちゃう事だってあるから、かな。 | |
そうだね。だから、初恋というものをテーマにしたこの作品は、とても純粋なものだとも言える。 時に苦しくて、時に辛い『恋』という罪悪を知って、どう思うか。 それを淡く美しく表現している作品だと僕は思うな。結構好きだよ、これ。 |
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でも、それで言うとこれは罪悪を犯すという事にならないでしょうか? | |
まあ今なら法的には何の問題も無いことだけどね。 でも、最終的にはそれくらいの覚悟を持つものなんじゃないかな。 |
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え? | |
恋というものを自覚して行くに従って、どうしようもなくなってくるでしょう? ……って分かんないか。まあ一般的にそういうものなの。 罪悪だと分かっていて尚、止められない。それが恋ってものなんじゃないかな。 まあ、罪悪っていうのはあくまで一表現でしか無いのだけど。 |
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……罪悪、ですか。あまり納得できないですけど、心に留めておきます。 | |
うん。まあ色々考えてみてよ。 | |
はい。時に、諠主様はこの作品が好きだと仰いましたよね? | |
うん。 | |
何故でしょうか? 言葉様は途中でああなってしまいましたし、 私もちょっと、あれは嫌だったのですが。 |
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ふむ。まあそれについては後で触れるとして、好きな理由を言おうか。 まず、話が混ざり気が無くてとても純粋だなって思ったから。 |
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『混ざり気、ですか?』 | |
そう、混ざり気。最近って色々な作品をオマージュした展開や、 それをネタにしたメタ的なものが多いんだけど、これは違う。 他の作品の知識を要しないから、純粋に作品に入り込める。 だから集中できるって言うか、夢中になれる。ちょっと懐かしくも感じられたかな。 |
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懐かしい、という事は昔は多かったという事でしょうか? | |
まあ、そうだね。展開が古臭いというか「ありきたりだなあ」という面も多々あるけれど、 嫌な感じが全然しないんだよね。気持ち良く、特に何も気にしないですんなり読める話だと思う。 |
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確かに、読みやすくはありました。あれを除いたら、ですけど。 | |
さっきから皆何か伏せているけど、何なの? 諠。 | |
んー、一人、ちょっと受け入れ難いヒロインがいるんだよね。 | |
受け入れ難い? | |
簡単に言うと、「Hな事はコミュニケーションの一形態です」みたいな。 考え方も幼稚で、知識も小学生以下みたいな子。確かにあれは、ちょっと引いた。 まあそのシナリオだけやらなきゃ良いんだけど、 共通にもちょっと被る部分があるから全く無かったことには出来ないし。 |
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……言葉がこんな風になっているのは、それが原因なんだね。納得。 | |
何故あのヒロインがいるのか、とても不思議です。 あれが無ければ諠主様の仰ったように、純粋なお話だと思えたのですが。 |
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んー、まあ原作者が18禁のマンガ家だっていう事も影響してそうだけれど、 色んな初恋の種類を書きたかったのかもしれないね。失敗だと思うけど。 |
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ふぅん。それ以外は、本当に良かったんだ? | |
まあバグが目立つしシナリオも粗い部分は沢山あったよ。先生の話とか特に。 でも、何と言うかこう、理想的な初々しさがあるんだよね。物語的な美しさというか。 |
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物語的な? | |
現実じゃこんな考え方をしている人なんていない、ってことはよくある事だよね? この作品はそれが顕著なの。だから何もかもが理想的。眩しいくらいに。 |
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……そんなに? | |
うん。全部セオリー通り進んでいくって言うのかな。失敗しないんだよね。 常に最善を選ぶような主人公だし、周囲もそんな主人公が男女問わず大好きだから、 なんかこう、「良いなあ」って気分になる。そんな理想的な作品だと思う。 まあさっきのヒロインみたいに行き過ぎた部分はあるけどね。 でも、雰囲気を楽しむゲームってこういうものを指すんだなあって思えたよ。 |
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葵と螢も、そう思ったの? | |
そう、ですね。さっきも言いましたが、凄く読みやすくはありました。 それに、設定や内容がとても分かりやすかったので、何も考えないですんなり読めました。 |
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螢は? | |
『えと、……良いなって思いました。 何だか皆幸せそうで、この世界が、読んでて好きになれました。』 |
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じゃあ、言葉は? さっきから黙っているけど。 | |
……した。 | |
え? | |
とちゅうれ、みうの、やめちゃいました。らって、それくあい、いぁ、らったんです。 | |
まあその気持ちもとても分かるけどね。でも、あの話を抜きにして、もう一度読んで欲しいかな。 多分、気に入ると思うから。それくらい良い世界だよ、あの話は。 |
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何だか、べた褒めだね。 | |
んー、あまり良い評判を聞かないからちょっと擁護したくなるっていうのもあるけど、 たまにはこういうベタな話も良いんじゃないかなってね。 |
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イラストなどについて | |
さて、と。二人は用事もあるっていうから帰しちゃったし、 さーやもいつの間にかいなくなってたけど、そろそろ落ち着いた? このちゃん。 |
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……あぃ。 | |
それなら良かった。じゃあまあ、いつも通り話そうか。 ええと、シナリオは途中で読むの止めちゃったんだよね。 |
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はい。……あとで、一緒にやってください。 | |
ん、まあ良いよ。それじゃあ、イラストはどう思った? | |
イラスト、ですか? ……色が、とっても綺麗でした。 | |
ん、確かに良い塗りだよね。絵そのものに抵抗はなかった? | |
んぅ? 特になかったですけど……なんでですか? | |
なんか苦手って言う人が多いんだよね。僕はとっても好きなんだけど。 まあ目が独特だから、分からなくも無いんだけどね。 |
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……むぅ。わたしは、好きですけど。 | |
そっか、なら良かった。 | |
あ、でも、一枚絵がちょっと変だなって思う時はありました。 | |
ああ、それは確かにあったかもね。なんかバランスに違和感があるっていうか。 逆に立ち絵より良いっていうもの多々あったけど。差があるっていうのかな。 枚数も普通よりちょっと少なかったし。 |
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ですです。そこだけ、ちょっと気になりました。 | |
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音楽、歌などについて | |
OP『Snow Bright』 ED『恋雪』 IN『ハツコイ』 | |
普段のBGMはそこまで良い曲だな、とも思わなかったけれど、 最後の方に流れる『ハツコイ』は雰囲気出ててとても良かったと思ったかな、僕は。 |
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あー、あのエンディング曲ですね? | |
え、いや、挿入歌だけど。 | |
……あれ? | |
確かに終盤に流れるけれど違うよ。もしかして、勘違いしてた? | |
…………です。 | |
……ちゃんとプレーしないから。 | |
あぅ。 | |
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キャラクターについて | |
さて、このちゃんに一つ質問があるんだけど。 | |
ほぇ、なんですか? | |
詩乃シナリオは見たの? | |
……見て、ないですけど。 | |
わかった。じゃあ後で10回くらいやろう。 | |
そんなにやるのですか!? | |
だって、物凄く可愛いんだもの。一挙一動が、素晴らしかった。 | |
……そんなに、ですか。 | |
うん。基本的にこの作品ってキャラもシナリオも極端なんだけど、それの成功例って感じ。 まあ悪役がはっきりしているからそれ以外のキャラはみんな良いキャラだけどね。 |
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千世子もですか? | |
ホントに千世子嫌いなのね、このちゃん。まあロリキャラ云々言われなくて助かるけど。 | |
だって、あんなのサイテーです。おかしいです。 | |
まあ僕もあの設定は好きじゃないけど、じゃあ見なければ良いんだよ。 嫌な思いまでしてやるもんじゃないからね。 |
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あぃ、そうします。……ところで、主さまの初恋ってどなたですか? | |
僕、恋ってどんな気持ちかよくわからないの。 | |
………………………………。 | |
ごめんなさい。 | |
わかればいいです。それで、誰なのですか? | |
お答えできかねます。 | |
……わたしじゃ、ないからですか? | |
…………犯人が自分の罪状を本人に自供しないでしょう、普通。 | |
……あ。……ふふー。わたし、主さまでよかったですっ! | |
……恋は、罪悪ですよ。わかっていますか? | |
ふふー。じゃあ、捕まえて離さないでくださいねっ! | |
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ひとこと。 | |
修正パッチは必須です。 | |