コラム
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水月 牧野那波シナリオ考(対談式リメイク)



ぶっくまーく集


コメントは上の拍手から
2/28

 26日に書いたコンテンツのスピード化についてなんですけどね。ちょこちょこっとこの記事に関する意見を見て回ったんです。
 そうしたらみんなが一様に仰っているのは、エロゲは『長い』ということ。以前は「冗長は悪」という雰囲気はありましたが今回は単に長いことが悪であるという方が多いようにも思う。
 一方で27日に書いたような意見の人もいる。「短編でシナリオ重視」って結構難しい注文なのではなかろうか。そんなのが可能なシナリオライター、トノイケダイスケくらいしか挙げられない

 私は数年前に「フルプライスは消えてミドルプライスの時代になる」と言いましたが、これはコスト面で旨味が無いので主流になるのは難しいらしい(同人筋)。しかし昨今の拙速化や時間の無い社会人プレイヤーの増加(というより旧来のプレイヤーの社会人化)が進んだ今、需要と言う意味では簡潔に分かりやすく纏まったミドルプライス作品が求められているとは思います。

 ですけど今一度考えたいのは、

 エロゲが長くて何が悪い

 ということです。所詮は嗜好品であって趣味です。エロゲ―界を取り巻く、拙速にプレーしなければならないような環境がおかしいのでは。

 そもそも早くプレー出来て得をするのはどんな人種か。

 それは発信者です。プレー時間が短ければたくさんの作品について発信出来て注目される。ただそれだけです。発信欲を満たす為のエロゲは必要なんでしょうか。寧ろ消費者視点ではダレないでプレー出来るテンポの良い長編を作ってくれた方がコスト的に良いのでは。

 どうにも最近は意味深長であったりわかりづらい作品、はたまた大長編であったり壮大な話は嫌われて、単純明快で分かりやすく、誰でも話題にしやすい作品、プレー時間が短くサクサクと感想を発信できる作品が好まれているように思います。見る価値のない感想が多すぎるのもそのせいなのでは。エロゲーが単純だから同じような感想が乱造されすぎなんですよ。

 私は一消費者ですし、エロゲー業界の未来なんてエロゲー業界の人が勝手に決めてください、としか言えません。そろそろ「売る人買う人みんなでつくる」みたいな同人業界のノリを持ちこむのはやめてほしいところ。業界人に同人上がりが多くて、消費者に同人作家(ピンキリ)が多いから仕方ないのでしょうか。

 たらたらと既にロットアップしたエロゲーのレビューを書いている人間に今のエロゲ業界についてとやかく言われたくは無いでしょうが、「最近の新作つまんねえ」ってぶつぶつ言っているのに一向に旧作に手を出す気配が無いのが心底疑問で仕方が無い。明日全エロゲブランドが無くなったとしても、取り敢えずあなたが枯れるくらいまではもつ量のエロゲが既に発売されてますよ

 なんか話が逸れましたが、まあコミュニケーションの円滑化が進むような、発信者の都合に合わせたエロゲが発売されるようになるのは御免蒙ります
 
 エロゲーくらい、他人を気にせずゆっくりやろうよ

 私はそう言いたいです。



2/27

 面白い記事があったので。

  何故シナリオ重視エロゲは廃れたのか

 そもそもシナリオ重視のエロゲって嫌われてなかったっけ? というのが第一印象。廃れてるってことは覇権が入れ替わったって事なのでここ数年苦汁を飲まされてきた方々にとっては寧ろ朗報なのではないのでしょうか。

 って思っていましたが、よくよく考えたら嫌われていたのは泣きゲーでしたっけ? 正直そういったレッテル貼り的ジャンル分けは好きじゃないのでどうでもいいのですが、結局のところ十数年前に泣きゲーやら萌えゲーが台頭してきた頃に逆ジャンルの方々が嘆いていたのと同じだと思うのでまたそのうち流行るんじゃないですかね。政権が一時的に民主党に変わるようなもんです

 ところでこういったスレッドで必ず目につく枕詞は「最近の」「今の」。
 彼らは昔のエロゲオタを何だと思っているのでしょうか
 自身が体験していたなら美化されている可能性がありますが、当時の方が「気に入る/気に入らない」について非常に敏感で、仮に気に入らないものがあれば理屈云々ではなく批判対象だったのではないかと思います。多分今よりも論理的ではなく感情的です(逆に、今は何でも論理で考えていて詰まらないとも言えます)。メーカーに裁断したディスクを返送したりみんなで首吊ったり(ディスク割写真はこちら)。まあ当時でも気違い扱いをされていたようですけど、

  >>43
  最近のオタクは気に食わない展開や主人公に挫折、主人公以外の男キャラをヒロインに近づかせるとすぐ
  にキレるらしい
  彼らが求めるのは恰好良い自分の分身(主人公)が美少女にひたすら囲まれる毒の無いストーリー
  だから当たり障りの無いシナリオしか書けなくなったって丸戸が嘆いてた

というのは昔っから絶対に一定数いた。間違いなくいた。シナリオものだろうがキャラものだろうがいた。まるで今のエロゲオタがダメで昔のエロゲオタは格好よかったかのような書き方は絶対におかしい。昔のエロゲは良かったはまだしも昔のエロゲオタは良かったとなるのはおかしい。確かにエロゲオタ、というかオタクとしては何倍も濃い人が多かった気もするが、優劣をつけるものではないし(昔の方が社会的にはアレな方も多かった気もする)、何かどさくさにまぎれて自分の過去を正当化しているように見えて仕方が無い

 今も昔もエロゲオタはエロゲオタです。



2/26 その2

 事故に遭いました
 信号待機中のMy自転車に超スピードの自転車が側面衝突。フレームとタイヤが面白い程に歪みました。
 ひっ捕らえて弁償させればよかったのでしょうが、「はい」か「YES」しか存在しない日常を生きているので咄嗟に「大丈夫デス」とか言ってしまい、結果修理屋さんまで押していくことに。結果買い直した方が安いと言われたので、購入して半年で買い換える羽目に。

 今日のご飯は豆腐です。




2/26

 このような記事を見つけました。
  平均年収は300万円以下?! 衰退化が止まらない美少女ゲーム業界の現状
気になった文言をピックアップします。
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 美少女ゲーム業界自体は、パソコンが一般家庭に普及し始めた90年代後期から2000年代初頭にかけて市場を拡大し、その売り上げは一時期年間300億円に迫るほどであった。しかし、その後は徐々に縮小し、いまでも年間に600タイトル近く発売されているのであるが、昨年の売り上げは220億円にとどまると予測されている。(2012年矢野経済研究所調べ)
 売り上げ自体は年々右肩下がりです。市場も縮小してますよ。制作会社は大小含めていまも200社近くあるようですが、どんどん減ってきていますね。PCが一般家庭に普及したとはいえ、盛り上がりを見せていた2000年頃でも美少女ゲームは10万本売れればスーパーヒット、3万本で大ヒット、2万本でヒットという狭い世界でした。それがいまじゃ1万本でヒットという世界にまで落ちました。
 コンテンツが多様化してきたからじゃないでしょうか。いまはYoutubeやニコニコ動画があって、ソーシャルゲームもあって、ゲーム機はPS3、PSP、3DSなどと多種多様にあります。それに伴って、時代の流れとして、スタンドアローンコンテンツが厳しくなってきたんでしょう。いまはオンラインで他人とつながってプレイしたりするものが増えているじゃないですか。でも美少女ゲームは、基本1人でやるものです。
 それに加え、いまは全てのコンテンツにスピード感が求められるようになってきたからだと思います。(中略)美少女ゲームは長い。1タイトルで読むテキスト量はだいたい1M(メガ)から2Mです。(中略)圧倒的にプレイ時間が長くて、時代の求めるスピード感とは相反するんです。他人と話題を共有し、輪を広げていくといった点において、プレイ時間が長すぎることはデメリットでしかありません。アニメや映画の評論に対してゲームの評論が少ないのも、この辺が原因のような気がします。
 安く、短めのものを作ればいいかといえば、そういったものは美少女ゲームの市場では軽く見られてしまいがちです。企画にかかる労力を考えると、短いものを安く短期間で作ることは制作上のストレスにもなります。それを避けるために、ライトノベルや漫画などはひとつの作品を完結していなくともある程度たまったところで単行本として発刊し、コストを回収するのですが、美少女ゲームが同じことをすると“分割”と称され、避けられる傾向にある作品に対するプロフェッショナルという概念がなくなるんです。ニコニコ動画のようなものが、コンテンツの最終形態なんじゃないですかね。つまり、プロが作ったものはお金がかかって高いから、アマチュアが作ったかつてのプロっぽいものを、なんとなく無料で楽しむ世界になるんです。実際クオリティといった面でとらえても、デジタル化が進み、商業作品とアマチュア作品の大きな差異はなくなりつつあります
 かつて音楽が一部の限られた貴族層の娯楽としてのみ存在したように、美少女ゲームは時代を逆行して、その流れに戻るかもしれません。一部の層のためだけに存在していくんです。だから全ての声に耳を傾けるのでなく、自分たちにお金を払ってくれている層の声を聞き分けていくことが、今後さらに大事になっていくと思います。
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このくらいでしょうか。

 私が納得したのは「コンテンツの多様化」ではなく「スピード感が求められるようになった」です。だって、コンテンツは多様化したとは思いませんから。確かにインターネットの進化で動画を見られるようになったりリアルタイムで交流できるようになりました。でもそれって旧コンテンツに取って代わっているだけで、増えてはいないと思うんですよね。
 ともあれスピード化です。SNS(主にTwitter)という、分単位秒単位で他人から反応をもらえるコンテンツが登場したことがそれに関係しているのかもしれません。サイトの更新確認は一日一回程度だと思いますが、Twitterは常に更新される。そうすると情報の発信者は「焦る」わけです。一億総発信者時代では、みんな焦る。
 個人サイト時代は時間の経過が単位でしたが、今は単位です。最初に言ったものが注目されて、一日遅れて言ったものは全く注目されない。それが進むと、発信者は一分一秒でも早く発信しようとする。削りに削った発信情報はただの情報でしかなく、「その人が発信した」意味が無い。その競争です。
 その発信者さんは「情報を発信すること」が目的になっており、要は自分が注目されるものに流れる。みんなはその情報で着飾って、流行に乗っているように感じて満足する。その繰り返し。
 結局のところコンテンツのスピードアップ競争は「誰もが平等に注目される可能性を持っている」SNSの登場を発端としており、注目されたい人は速度を競う為に削れる限りのものは削る。そうして削り取られた残り滓をみんなで共有して話題に遅れないようにまた競い合い、今度はその残り滓を題材として面白いことを言って注目されようとする。そして次のコンテンツへ。その繰り返しなのですよね。注目されたい人がたくさんいて、流行に乗り遅れたくない、孤独になりたくない人もまたたくさんいる。そうして今のオタクコンテンツはまわっているのだと思います。
 情報を出来るだけ早く伝えられるコンテンツに流れるのなら、早送りがしづらい(平等性のある)アニメに話題が集中するのは、当然かもしれません。そしてある意味で、全Ctrlしても一言一句読んでも同じエンディングを迎えるエロゲーというコンテンツは、最大の被害者と言えるかもしれません。だって、速報性の求められる現状に於いて、早ければ早いほど信用されないのですから。結局注目されるためには真面目に読まなければいけない。しかしそれでは時間がかかる。ならアニメに行こう。そうなりますよね。
 しかし、そうならばエロゲーはアニメなどとは違った速度で歩めばいいだけの話なのでしょうが、面倒なことにエロゲーでも感想・レビューの速度を競う人が昔よりたくさんいる。それ自体は間違っていませんが、あまりにも「競うのが目的になっている人が多すぎる」のが問題と言えるのかもしれません。当たり前のことですけれど、ゲームってそういうものじゃないですよね? そういった競争の道具にするには、エロゲーは高すぎるのでしょう。それが衰退の一因とも言えるのかもしれませんね。

 どの道、手段として購入している人が増えていて、エロゲーの中身を見ている人が激減してきているのは感じます。「ファッションとしてのオタク」とは良く言ったものです。

 安価な短編は、私は今後の主流になっていくと思いますけどね。何故ならコンテンツのスピード化に適しているから。
 どうにも昨今のエロゲ―は豪華にしなくてもいいところを更に豪華にしているけれど根幹は昔のまま、という印象を受けます。ストーリがある以上、やはり最後に良し悪しを決めるのはストーリなんですよ。そんなのはコンシューマ作品を見ていればよくわかります。そしてストーリは、アナログでも書けますしデジタルでもワードか一太郎かメモ帳があれば書けます
 何故か静止画よりも動画の方が凄い、というアニメ崇拝主義がエロゲー界には跋扈していますが(OPの評価はアニメーションか否かで決まる)、エロゲーの勝負ポイントってそこでしたっけ? 金をかけたけど売れない! と嘆くのならば、金をかけなくても売れる方法を模索するべきだと思いますけど。私の考え、ずれてますかね?

 プロフェッショナルという概念はクリエイターが自ら壊しているように思えてなりません。アマチュアが作ったプロっぽいものがプロを凌駕しているのも事実ですし、SNSによってクリエイターとユーザーの垣根が低くなりすぎているようにも感じます。プロとワナビーと同人作家が同じ空間に所属していて、差異が殆ど無い、本当にプロフェッショナルだった方々は、既にエロゲー界から去ってしまったのでは?
 そもそも同人上がりが圧倒的に多い現在のエロゲーブランドにプロって言われましても。ちょっとって感じです。

 今後エロゲー界がどうなっていくのか。私にはわかりませんし知る由もありません。
 ただ言えることは、明日エロゲーブランドが全て倒産しても、私は困らないということです。だって、既に人生3回程を費やしても消化しきれないほどのエロゲーが発売していて、私は皆さんに過去の名作を紹介する発信を目的としているのだから。
 2010年に書いたものではありますが、2012年に発行された静流さんの同人誌に似たようなテーマ(エロゲーの可能性)で寄稿しているので気になった人はお求めください(宣伝)



2/25

 数年前のことで少しお話がしたい方が複数名居られるのですが、一番お話をしたい方の連絡先がTwitterしか存在せずどうしたものかと考えております。
 言い訳がましいのでここには詳細を明記しませんが、取り返しが付かないってこういうことを言うのでしょうかね。せめて定期的に思い出したかのように話題に上げるのだけでも止めていただけないのかな、と思うのですが。
 仮に「ならぬ」と言われても、それくらいのことを積み重ねているので何も言えませんが。しかし連絡先が分かったとしてもどの面下げてメールしたものかわかんないのですけどね。如何に謝り慣れていないかがわかります。この文面すら5回くらい書き直していますので。


 それはそれとして現在『FlyableHeart』をプレーしております。この年にして漸くのいぢ絵のエロ可愛さについて分かってきましたのでもうダメだと思います。

 いやまあそれは置いておくとしても、のいぢ絵はどこか童心に帰れるというか、大きな仕掛け絵本を開くようなわくわくがありますね。それでいて内容が少女漫画チックというか、思春期ちょっと前の少女が思い描くような、お菓子のように甘い恋愛模様。そんな中に織り込められた苦さとエロチズムのバランスが素敵です。

 大体の物に於いて『子供用』と『大人用』が存在するように、その間には延長線ではなく境界線が存在します。しかしこの作品(というよりのいぢ絵作品全般)は『かつて子供だったあなたへ』とでも言うのでしょうか、あくまで大人向けであるのだけれども、それは大人用に特別に拵えた物ではなくて、延長線上にある物なのかなと思います。

 そんな素敵作品を端的に表すならば『大きなお友達向け』。

 例えば休日の朝からプリキュアの為に早起きするおっさん子供向けのグッズを大人買いするおっさん夏休みアニメ映画を子供に混じって最前列で視聴するおっさんネトゲやTwitterなどで「ふえぇ」「ほぇ」「はにゃーん」などと宣うおっさん。エトセトラエトセトラ。

 そんな、将来魔法使いになるにあたって魔法少女アニメで予習されている志の高い方々向けのテキスト。それらを出すのがユニゾンシフト ブロッサムの、いとうのいぢの使命なのではないでしょうか。

 これ以上言うと怒られそうなのでこの話題は終わりましょう。


 Web拍手で「大図書館の羊飼い」のオススメ攻略順を教えて欲しいとの旨が送られてきましたのでお答えします。

 基本的に誠也の部屋の順番で問題ないと思います(丸投げ)。

 というのは、私自身がこの順番でプレーして差支えなかったからです。おまけの3キャラについては好きなタイミングで良いと思いますが。

 レビューでも申しましたとおり、この作品はヒロインの平等さが際立っています。ですのでゲームで制約のある「二週目」以上の制約は必要ないかなと。誠也さんの攻略順は単にこの攻略順が早い、というものなので、プレー時間を気にしないのであれば好きな順で良いと思います。

 対談式でお答えしても良かったのですが、恐らく急を要すると思いましたので取り急ぎお答え致しました。



2/24

 『あした出逢った少女』を全クリしました。いやはや、こういう『痕』っぽい作品をプレーするのは久しぶりでしたので、中々に楽しめました。『痕』っぽい、というのは4姉妹であったり主人公が夢の中で殺人現場を見たり犯人が人外めいていたり、ということを指しています。当時散々言われたのでしょうが痕に似ていますね、うん。
 まあそういう風にして過去作から学んで良い作品は生まれるのですから間違ってはいないのですが、『あした出逢った少女』の段階では亜流っていうか、『ろじっくぱらだいす』と『えこのみっくぱらだいす』の関係っていうか。そういう風に思えました。

 Trueエンドの概略というか解説はEdelblumeさんが素晴らしい文章をお書きになっているのでそちらをご覧になればよろしいかと。というかここさえあったら私が感想書く必要ないですよねっていう程素晴らしい。

 尚、「過去と現在との描写が交互に出てくる」というこの作品独自のシステム(過去と現在はメイン登場人物が同じで話の筋もほぼ同じ。ネタ明かし前の印象はパラレルワールドに近い。初見で違いがわかるのは現在では何故か青空が赤く(ピンク?)見える点。)(この作品では過去と現在の描写がまるで1本道のように交互に出てくる。右クリックをすると過去なのか現在なのかわかる)について、「わかりづらく減点」としている人が多かったことに驚きました。
 いや、わざと分かりづらくしているのかなって思ったもので。まあ分かりづらくするならば右クリックで過去か現在かわかる、なんていうような優しさを排除するべきですし、単純にテンポを意識してこういうシステムを取ったのならば(単純にわずかな違いしかない話を2回読むわけですからね)、Trueエンドを見るまで「こ、これはどういう風に考えながら読んだらいいんだ……?」とか考えながら読み進め、Trueを見た後に「ああ、そういうことか! でも混乱しながら読んでいたから細部がいまいちわからん! もう一回読まねば!」となるので結局2回読むことになりそうです。
 なので演出として考えるならば、読者を混乱させるという意味では良かったのかな、と。
 結構な点で類似しているにも関わらずミスリードの仕方が『痕』と異なっているので、『痕』を読んだことのある人が余裕しゃくしゃくで読み進めていると「ふぁ!?」とかなると思います。いじわる。

 しかしこの作品、「『痕』っぽいな」と考えさせられますが、その実『痕のアンチテーゼ』となっているようにも思えるのですよね。
・「実は犯人が主人公
・「来世ではなくクローン
・「凌辱されそうになるのが四女で話のメインが次女(痕は回避不可の凌辱未遂があるのは次女で、順番的に物語の全ての真相がわかるのは四女)
という点で(ネタバレしたい人は反転するがいいさ)。
 まあ、『痕』自体がメッセージ性のある作品ではないので、ひっくり返したから何、という話ではあります。

 作品単体で考えますと、『物語の中の物語』という月並な印象ですかね。別に特別な物語、と言っているのではなくてそのままの意味です。作品の真相は、普通の物語以上の物語っぽさを感じる、と言いますか。どうあがいても机上の空論なのになんで成立してんの、という感じでしょうか。そこら辺が丸々カットされているので、残念。
 というのと、直接的な描写が少ないのでキャラクターに感情移入できないというのもありましたかね。ヒロインがいなくなったのに警察任せで、最初以外自分で一切捜索しない主人公他ご家族の皆様のせいでプレイヤーまで何処か他人事のような感じに思えてきて、結局フェードアウトしていくので中途半端で温い印象を受けます。登場人物を物語の駒として扱うならば、最後まで駒として扱って欲しいですね。



2/23

 そろそろ永遠がここにあることを確かめねばならんのだろうかと思い始めたそんな今日この頃。みなさまいかがお過ごしでしょうか?

 何のことかと言えば『ONE~輝く季節へ~』でも買ってきてやってみようかとかそんなことを考えていたんです。
 マイリストのこの動画を見る→うぐぅの大百科を見る→だよもんがうぐぅ元祖だと知る→なう
 てな感じで。あらすじ見たら何となく「感動するけど2回プレーしようとは思わない名作」群に入りそうな感じかなあと思いました。だよもんシナリオとか。尚この群には『車輪の国、向日葵の少女』などが含まれます。
 プレーする際はこの人にだけは見つからないようにしなければいかんなと思いました。多分このサイトは巡回リストに入っていないだろうから大丈夫だとは思いますけど。


 そういえば皆さんは藤子・F・不二雄さんを御存知でしょうか。青だぬきで有名なあの人です。
 なんでこんなことを書いているかと言えば、ONEからクイズKEYアニメクイズ動画を経由して劇場版ドラえもん主題歌集にたどり着き、劇ドラについて一通り懐かしんでいた際に思い出したからです。尚劇ドラで一番好きなのは『夢幻三剣士』、次点で『創世日記』です。
 私は小学生だかの時分に彼のSF短編集を読んだことがあるのですが、それが彼のどの作品よりも怖面白いのですよ。「未来への警告」という感じの内容が多く、「ありえそう」なところが怖さの原因かもしれません。
 お暇な方は読んでみてください……と言ってもまだ売っているか分かりませんので一部ニコニコ動画にあったものを貼っておきます。幸いにも私が一番好きなものがありました。


 しかしなんだ。『ONE~輝く季節へ~』といい何といい、別に当時この作品を知っていたわけではなく、寧ろエロゲ歴だって別段長くない(周囲のお歴々と比較して)上にプレーしたわけでもないにも関わらず、設定やイラストを見ると込み上げてくるこの感情はなんでしょうか。「懐かしさ」が一番近いのでしょうけれど、先述のとおり懐かしいはずが無いです。
 ともすれば、『オトナ帝国の逆襲』よろしく、その時代への郷愁なのかもしれない。一概に良かったとも言えない時代だったでしょうが(ネットが社会的に一般物ではないし)、その分全二次オタジャンルに於いてアングラがアングラ足り得たようにも思えます。
 今は、眩しすぎます

 記事を書きながらネットをしていた結果、オトナ帝国からクレしん検索祭りになってしまい現在塩沢兼人にたどり着いてしまったのでこの辺で筆を置きます。



2/21

 ここ数日これを見ていました。
 何故か起きたら403になっていたのでアーカイブを貼っておきますが『WebsiteMAP βVersion テキストサイトの歴史』というページです。まあネットの幕開けから今日までのインターネットの歴史をテキストサイト視点で語ったものです。
 一番おもしろかったVNI勢力図の画像がアーカイブでは見られないのが残念です。

 まあテキストサイト全盛期を私自身は経験していませんので(若さアッピル)、懐かしさというより歴史のお勉強に近いです。この頃に稀神大社があったらまた違ったのだろうなあと思いますけど。尚この頃は某漫画家ファンサイトの掲示板に居ました。
 尚侍魂とかちゆは好きです。ちゆちゃんは今グッジョブにご執心のようです

 この中で話題になっていた「テキストサイトの定義」ですけど、大方のレビューサイトは起源を辿れば(影響を受けた系の)エロゲカウントダウンとか兄貴の館げいむ乱舞界国際軽率機構なんかにたどり着くのかなあなんて思っています。
 稀神大社は島津家の人々という信長の野望攻略サイトの影響を受けていますので辿って行ってもエロゲレビューサイトには着きません。

 ところでこのテキストサイトの歴史、VNIには触れていますが対談式には一切触れていない不思議。どこのサイトが起源なのこれ。VNIでもやっているのは見たことありますがそれより前からあるし。
 尚エロゲレビューサイトで一番古いのは98年の魔王の子供達NXかと思ったらその数カ月前にECD(エロゲカウントダウンの略称)がやってた。それ以前には確認できないのでエロゲレビューサイトとしてはECDが最古なんでしょうかね。対談は多用していましたがエロゲレビューには用いて無かった気もしますが。

 で、なんでこんな歴史の勉強をしてたのかといいますと、元々の原因はここです。コラム書いたのもここが原因です。

 私が珍しくアドバイスをしたにもかかわらず放置して別のブログを始められたそうですので1カ月と持たなかったようですし、結果的に対談式のイメージを悪くしているようにも思えるのですが、まあネットサーフィンをしていたらこんなブログを見つけたわけです。
 最初から寝言(3か月で月間PV30k=稀神大社の2倍)を言っていましたし、大口叩いた割に2回の批判で更新をやめてしまいましたが、それでも私が何となく歴史の勉強をするきっかけにはなりました。

 ……にしてもやめるの早すぎませんかね。なんか逆に対談式が馬鹿にされた気分です。


 サイトの更新は、取り敢えずレビューの仕様変更で手いっぱいなので今週はそれに終始すると思います。ごめんなさい。
 ついでと言っては何ですが、上の方にあるブクマ集に(私の把握している)全対談式エロゲレビューサイトへのリンクがありますので何かの参考にどうぞ。