購入動機:一部での評判が気になって | |||||||
オススメ度 | お気に度 | シナリオ | テキスト | 立ち絵 | 一枚絵 | 音楽 | 雰囲気 |
5(補正-1) | 8 | 4 | 7 | 10 | 9 | 7 | 8 |
お気に入りキャラ:谷田部乃愛 |
Prelude | |
主さま―、ちょっと分からないところがあるのですがー。 | |
このちゃんが勉強!? | |
ひゃう!? な、なんですか! | |
いや……そっか。やっとまともな道に目覚めたんだね。 | |
……なんでしょう。褒められているはずなのに、なんだかヤな感じです。 | |
まあまあ。それで、何が分からないって? | |
これです。 | |
……………………。 | |
どうかしましたか? | |
いや、うん。やっぱりこのちゃんはこのちゃんだったね。 | |
どういう意味ですか! | |
んー、それにしてもプレーしたのがこれかあ。そっかあ。 | |
な、なんですか? | |
や、ね。これは分からなくってもこのちゃんが悪いわけじゃ、無いと思うよ? | |
……ほぇ? | |
幕間 | |
Scenario Text | |
それじゃあ、まず復習をしておこうか。どんな話だった? | |
どんな話……? えっと、主人公が主人公なんですけど、主人公じゃないんです。 | |
うん、意味がわからない。 | |
うー……。たしか、誰かの回想っていう感じでお話が進んでいくんです。 その中の一番最初に、アリョーシャって人がジーン……お母さん? を殺しちゃうんです。そのお母さんは綺麗なんですけど普通じゃなくって、そしてアリョーシャも、その兄弟も普通じゃなくって。そして、アリョーシャも殺されちゃいます。 で、その数年後に、谷田部っていうアリョーシャが護衛していた家族の家に、主人公が訪れます。その主人公っていうのは、外見は全然違うんですけど、中身は記憶を移植したアリョーシャでー……。……ぅ……ひっく。 |
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なんで泣いてるの!? | |
らってぇ……わけわかんないんですよぉ。せつめーすゅなんて、むりですよぅ。 | |
うん、まあ頑張った方だとは思うよ。よしよし。 | |
…………ふふー。 | |
さて、まあシナリオの概略なんだけど、理解しようとしたところで損しかしないと思うから別に理解しなくて良いよ。 | |
わたしの今までの努力が否定されました!? | |
んー、まあ取り敢えず、世界観は近未来であるっていうのと、人間じゃないけれど人間っぽい見た目をしたパラソルっていうのがいるということ。 そしてそれらは、人間離れした能力を持っているということと、最初の頃のパラソルはジーンっていう人を介して生まれてるってこと。 |
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…………。 | |
主人公はアリョーシャの記憶が移植された元アリョーシャで、昔護衛対象だった谷田部夫妻の娘たちと『家族』になろうと同居する。まあそこだけおさえていれば楽しむ分には良いと思うよ。 | |
……? でも主さま。わたしがわからなかったのはそこじゃないです。 | |
うん? | |
もっと、設定のことです。 | |
……んー。正直、わからないままで良いんじゃないかと思うよ。 | |
……はい? | |
用語集でわかる設定は確かにある。けど、わかったところでシナリオの面白さにそれが反映されていないし、何よりそれでも全部はわからないから、中途半端で余計にもやもやすると思うよ。だったら、最初から雰囲気だけ味わうようにして、出てくる事実をそのまま受け止めた方が楽しめるんじゃないかな。 | |
え、主さまも全部はわかってないのですか? | |
いや、だってこれ描写されていない事実が多すぎて推測すらできないんだもの。シナリオもあからさまにカットされているし、ボリュームが半分以下になってるんじゃないかな。それでシナリオを理解しろっていう方が無理だよ。 | |
……そんなに少なくなっているのですか? | |
まあ予測だけどね。クロニクルっていうフローチャートが曲がりくねっている上に解決されていない設定がたくさんあるのに一本道だし、たくさん選択肢があるのにエンディングも1つだけだし。 2面のボスでいきなりラスボスに当たってしまったってくらい縮小されてると思うよ。 |
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ほぇー……。そういえば、人とか専門用語とか、たくさん出てきましたけど、そのままってことが多かったです。 | |
でしょう? だから、一応の終わりを迎えている『家族』ってテーマの日常パートを見ていった方が楽しめると思うんだ。まあこれも設定面では不明なことも多いんだけど。このちゃんは、どう思ったの? | |
むぅ。すっごく楽しかったですよ? けど、これは家族じゃないと思います。 | |
ふむ? | |
家族は「ある」ものじゃなくて「なる」ものっていっていますけど、結局は型に順応していく形になっている気がしました。自分なりの家族像を目指すんじゃなくって、教えられたものに上手くはまるように頑張る感じです。それって、「なる」っていうのかなって思いました。 | |
まあ、そうだねえ。家族になる! って感じで、「家族」というコトバが先行してた感じはしたかな。じゃあ「家族って何さ?」という疑問に対して感銘を与えられるような答えが得られなかった気がする。 | |
です。主人公も努力はしているんですけどすっごく的外れですし、思い描く理想の家族像がきちんとあるわけじゃないんですよね。パートパートは面白いのですけど、その面白さってシナリオで難しい設定が語られている対比として面白いのかなって思いました。それだけで見たら、お話としてはあんまり面白くないです。キャラクターは、良いのですけど。 | |
…………。 | |
どうかしましたか? 主さま。 | |
いや、あまりにもまともなことを言っているから感動して。 | |
むー。 | |
いや、ごめん。でも確かに、この作品は面白いんだよね。それも凄く。 | |
ですです。とっても面白いんです。最初はわからない単語がたくさんで、いっぱい?が浮かぶんですけど、状況がなんとなく読み込めてきたら、次はどうなるのかな、とか、この人はどうなるんだろう、とか、わくわくがいっぱいでした。けど―― | |
そこで終わっちゃったんだよね。楽しいまま、そこで終わっちゃった。だから何となく、ゲームをやりきった感じがしないし、一つのあるエンディングを見ただけのように感じる。はやく続きをやって、全部の設定を理解したい、という感じかな。 | |
そうですねー。色んな人のお話をもっと読みたいですし、きちんと設定を理解したいです。 | |
そうだね。だから、嫌いになれないっていうか。「楽しいよ! 続きは?」って言いたくなる感じかな、ホント。 | |
……ホントに出ないのでしょうか、続き。 | |
まあ、出ないだろうね。 それにしても気に入ったんだね、これ。嫌いなところとか無いの? |
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ほえ? そりゃあ、ありますよ? | |
え、どの辺? | |
お話が一つしかないのに、たくさんの人とえっちなことをしたことです。その言い訳も、意味がわかりませんでした。だったら、きちんと別々のお話にして欲しかったです。 | |
ああ、家訓がどうのってやつだっけ。確かにあれだけ浮いてたなあ。元々はたくさんのルートがあったのを、一つにまとめたからああなったのかも知れないね。 | |
です。主さまは、他に気になることはなかったのですか? | |
ん? んー……、過去、というものをとても重要視していたシナリオなのに、その描写が殆どなかったのが気になったかな。まあ内容をめちゃくちゃ削った弊害のようにも思えるけど、この過去描写が無かったのが一番シナリオが理解不能だった原因かもしれない。 | |
あー。そういえば、そうです。……そういえば主さま。 | |
うん? | |
主さま的には、家族はあるものですか? なるものですか? | |
気が付いたらなっているもの、かな。だからあるものとも言えるし、なるものとも言える。 | |
……うー。なんとなく、ズルいです。 | |
幕間 | |
Graphic | |
手放しに褒められるのはこれかな。何を取っても素晴らしかった。 | |
そうですねー。表情とか、ころころ変わって可愛かったです。 | |
角度や向きで不自然になることも殆ど無いしね。可愛さと、凛々しさと、艶やかさをきちんと描けるっていうのは凄い事だと思うよ。 | |
男性もかっこよかったですよね! | |
そうだね。女性的な顔しか描けないって人も多い中でこういう風に全部描けるっていうのも、凄いと思う。 | |
……嫉妬しませんか? | |
え、何に。 | |
わたしが、男性キャラクターをかっこいいっていうことに、です。 | |
そんなことに嫉妬してたら今頃僕なんて刺殺されているような気がしますけど。 | |
むー。しないんですか。 | |
え、嫉妬して欲しいの? | |
そりゃあ、してほしいです。してくれないと、嫌です。 | |
そういうものかね。 | |
です。そーいうものです。 | |
幕間 | |
Sound of Music | |
OP『OctaveRain』 ED『エンジェリックレイン』 | |
音楽は……そうだなあ。PARA-SOLってタイトルな割に明るい曲が多かった印象があるよ。それとシンセサイザーみたいな機械音的曲が多めかな。 | |
やっぱり、近未来だからでしょうか? | |
かもね。ま、悪くはないかな。それと熱い展開の時に流れる曲に割と力を入れている印象があったかな。ただ熱いだけじゃなくて、格好良かった。 | |
ほぇ、シナリオにはあんまり戦うシーンとか、なかった気がしますけど。 | |
まあ、元々は多かったのかもね。そう思うと、音楽が活躍する場が少なくなってしまったのは残念かな。 | |
幕間 | |
Character | |
さてキャラクターの話なんだけどさ。主人公、どう思った? | |
主人公、ですか? 常識外れだなって思いました。後半は、家族が大事っていってる人とは思えないほどひどい人になりますし。 | |
ん? そうだったっけ? | |
家族! っていっているうちは、まだよかったのですけど……、相手がなんでそういう行動を取ったのかってことを、表面的にしか見ないので、すっごくいらいらしました。 | |
ああ、なるほどね。んー、そうかあ。そういう意味では、僕は結構主人公には同情的なのかもしれない。 | |
ほぇ、そうなのですか? | |
まあ、元々精神的に弱い主人公っていうのはあると思うんだけどね。でも、自分のことに手一杯になると周りのことなんて気にかけていられなくなるって事は、あると思わない? 受け入れたいけれど、受け入れられなくなった。そういう時に、相手にどういう行動を取ったら良いのかわからない、なんて事はあると思うんだ。 そういった葛藤をきちんと表現していて、良いなって思ったけど。 まあ、テキストが一人称じゃなくて第三者視点の場合が多いから、誰が何を考えているのかがとてもわかりにくい、というのは欠点かもしれない。 |
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あー、それはあるかもしれません。ただでさえわかりにくいいいまわしなのに、余計にわからなくなります。 | |
ね。それじゃあキャラクターの話なんだけどー。 | |
あい。 | |
僕はね、常々思っているんだよ。二面性のあるキャラクターは良いなって。 | |
二面性……? って、そんなことを常々思っていたのですか、主さま。 | |
いや、まあそれはコトバの綾なんだけどね。まあともかく、二面性のあるキャラは魅力的だと僕は思う。 | |
たとえば、どういうのですか? | |
例えば……そうだなあ。好きな女の子が幸せでいられるように陰で凄く努力しているんだけど、秘密にしているとか。凄くほやほやしてるんだけど、実は冷徹、とか。そういうの。 | |
主さま、わたしの為にそんな努力を……っ! | |
してないからね、別に。 | |
……うー。でも、分かる気がします。そういう裏側をみせてくれた時って、信頼してくれたんだなって思いますよね。 | |
後者は、そうだね。本当の自分を見せてくれた感じがする。でも、前者のパターンでヒロインがそれに気付いて号泣した時の顔とかね……ふふふ。 | |
ひぅ。 | |
しかも、主人公に酷い事を言った後だったりすると……それはもう良いよね。良いよ。 | |
紗綾さあぁああああああああん!! 主さまgもがっ!? | |
ややこしくなるから呼ばないで!? | |
……じゃあ、主さまはあのメイドさんが好きなのですね。 | |
ん? ああ、あのキャラは良いよね。二面性を持っている上で一途だし。 | |
…………じゃあ、表しかなくて薄っぺらいわたしなんて、らめなんれすね? | |
え、いやいやそういうことじゃ | |
見た目も薄っぺらいわたしなんて! | |
誰が上手い事を言えと!? そんな体を張った自虐ネタ言わなくていいよ! | |
らってぇ……。 | |
……あのですね、言葉さん。僕が作品でいちばん好きなのは、乃愛なんですよ。 | |
……ほぇ、のあ? | |
そうそう。 | |
……なんれれすか? | |
だってさ、誰かに好かれようと必死に努力して、いつも明るくて、疑うことを知らない、そんなキャラだよ? 良い事を良い、悪い事を悪いって言ってくれる人って、心から信頼出来ると思わない? |
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…………それとわたしと、どういう関係があるのですか? | |
えっ。 | |
……主さま? | |
え、いや、今の雰囲気でその返し? それはいくらなんでもちょっと空気読めないんじゃない? | |
…………わかりにくいってゲームのことはいっておいて、自分もそうなんですから。 | |
何か言った? このちゃん。 | |
知らないです。ぷいっ。 | |
幕間 | |
ひとこと。 | |
メインっぽいのになんか変なキャラで終わっちゃった不遇な子がいたよね……。 | |