タイトル | Lost Passage |
ブランド | DEEPBLUE |
発売日 | 初回版:2002年06月28日 |
通常版:2002年07月19日 | |
ジャンル | コスプレエッチADV(教育実習ADV) |
対応OS | Windows95/98/Me/2000/XP |
価格 | 8800円 |
中古相場 | 初回版:680円 |
通常版:780円 | |
原画 | きみづか葵、蓮見江蘭 |
シナリオ | 御子石大郁 |
音楽 | 石川智久 |
ボイス | 有 |
FD | 無 |
全年齢版 | 有 |
古都・京都。 現代社会から失われつつある日本情緒を色濃く残すその街へ、 主人公・三崎彰は教育実習のため久方振りの帰郷を果たす。 幼なじみで月読神宮の当主・宇佐観月。 おとなしく内向的な従妹の山吹沙雪。 元担任でつかの間の恋人でもあった綾小路育美。 独特の空気を持つ留学生、エリナ・レミンカイネン。 頑張り屋の同期・実習生の夏越理乃。 不遇の巫女藤森めぐみ。 いくつかの再会といくつかの出会いを経て、 物語は静かに、そして大きく動き始める…… |
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ヒロイン紹介 | |
no image | 宇佐観月(青葉楓) 主人公の担当クラスの教え子で、幼なじみの少女。 おしとやかで、茶道、華道その他もこなす大和撫子。 事故で亡くなった姉の跡を継ぎ、月読神宮の当主「月読の巫女」となる。 |
no image | 山吹沙雪(椎名奏子) 主人公の従妹で、教育実習期間中に宿泊する旅館「山吹」の一人娘。 おとなしくて内向的な文学少女。 主人公を「お兄ちゃん」と呼んで実の兄のように慕い、 観月とは幼ない頃からよく一緒に遊んだ仲である |
no image | 綾小路育美(三重野亜未) 主人公の元担任にして、教育実習では担当教師となる女性。 優しく時には厳しい、芯のしっかりしたお姉さん。 だが、ふたりには誰にも知られていない秘密の関係があった…… |
no image | エリナ・レミンカイネン(日向裕羅) 観月のクラスメイトで、 北欧はフィンランドからの留学生。 白く長い髪と紅い瞳を持ち、 見た目は非常にミステリアスだが性格は明るく人懐っこい。 |
no image | 夏越理乃(柳井流海) 主人公と同じ大学からやって来た教育実習生。 根が真面目で、何事にも一生懸命、 ちょっぴり頑固なところが玉にキズ。 主人公の良きライバルでケンカ友達。 |
no image | 藤森めぐみ(須本綾奈) 月読神宮で働いている巫女さん。 3年前、優しかった母親を失い天涯孤独となった時、観月の神社に引き取られる。 やがて観月付きの巫女に大抜擢されるが、 そのことで他の使用人や神職達から妬みを買い、苛められるようになる。 |
購入動機:当時話題になった為 | |||||||
オススメ度 | お気に度 | シナリオ | テキスト | 立ち絵 | 一枚絵 | 音楽 | 雰囲気 |
7 | 9 | 6 | 10 | 9 | 10 | 7 | 8 |
お気に入りキャラ:宇佐観月、山吹沙雪、綾小路育美、藤森めぐみ |
Prelude | |
……いや、まあそういう捉え方も出来なくは無いけど、うーん。 | |
…………主さま、さっきからパソコンとお話してて楽しいですか? | |
……いつから居たの、このちゃん。 | |
さっき、です。 それで、パソコンさんはお返事してくれましたか? |
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別にパソコンに話しかけてた訳じゃないよ! ちょっと考え事しながらゲームやってただけ! |
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……考えごとをしながら、ゲームをやっていたのですか? だったらゲームをやりながらじゃない方が効率がいいのではないでしょうか。 |
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や、ゲームの中で言っていることについて考えてたの。 このゲーム、歴史とか神社とかを扱っているやつだからさ。 |
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ほぇー、最近にしては珍しいですね? | |
いや、2002年のやつだから古いよ。 | |
……なんでそんな古いのをやっているのですか? | |
良い作品はどれだけ古くても良い作品なんだよ。 新しい作品の方が良いって訳じゃない。 |
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……それもそうですね。 ということは、その作品はいい作品なんですね? |
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そうだね。このちゃんに薦められるかどうかは微妙なところだけど、まあ僕は好きだよ。久しぶりに良い作品をやったなあ、って感じ。 | |
じゃあ、どんな作品か教えてくれませんか? | |
それは構わないけれど、このちゃんには向かない気がするよ? | |
主さまが好きな作品は、きっとわたしも好きな作品ですっ。 ……それとも、すごくエッチな作品なのですか? |
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いや、全然そんな事はないけれど……、まあ良いか。 じゃ、もうちょっと近くにお座り。 |
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幕間 | |
Scenario Text | |
さてこのちゃん。お勉強は好きですか? | |
もちろん嫌いです♪ | |
……うん、やっぱりこのゲーム向いて無いと思う。 | |
……お勉強ソフトなのですか? | |
いや。いつものADVなんだけど……、主人公が日本史の教育実習生なの。 その主人公が、昔住んでいた京都の母校に戻って教育実習をする話。 |
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…………楽しいですか? それ。 すっごく堅苦しそうな感じがします。 |
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いいや? 全然そんなことないけど。 | |
ほぇ、そうなのですか? | |
話のメインはそこじゃないし、主人公結構いい加減だしね。 日本史の話は真面目にするし凄く深くまで突っ込んでいるけれど、話自体は比較的くだけた感じだよ。 |
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教育実習がメインじゃないなら、なにがメインなのですか? | |
んー。ある怨霊の祟りかな。この作品のヒロインは六人居てね。 その内、シナリオの根幹に関わって来るのは二人。 神社の娘で妹みたいな幼なじみの観月。それとその神社の巫女、めぐみ。神社の名前は月読神宮。そこの祭神、三輪御前という怨霊が絡んだ伝奇ものだね。 |
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……月読神宮? | |
ああ、うん。祭神に月読は全然関係していないんだけどね。 観月の家系が月読に連なるからそういう名前らしいよ。 |
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……ふーん。それで、そっちは面白かったのですか? | |
んにゃ、そっちのが詰らなかったかな。 | |
……はい? | |
じゃあ、そこから説明しようか。 この作品はバッドも含む全部のシナリオを見てからじゃないとTrueシナリオに行けないんだけど、その分、個別シナリオが薄いんだ。 特に観月・めぐみ。つまり神社に関係する二人は「え、終わり?」って言う感じ。でも二人のシナリオは色々Trueシナリオへの伏線を残して終わったりするから、Trueシナリオに自ずと期待が高まる訳。けれど、そのTrueシナリオがあっさりし過ぎというか、あっけなさ過ぎというか。放り投げたって言っても良いような内容だったんだよ。 |
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放り投げた……。伏線を回収しきれていなかったってことですか? | |
いや、きちんと回収していたよ。でもその回収の仕方が、ね。 歴史と神話が融合したような内容なんだけれど、ひたすら説明的っていうか、ずーっと解説って言うか。まるで授業を受けているようだったよ。それでいてシナリオ自体は微妙なんだから、そこの考察に力を使い果たしたっていう感じかなあ。 |
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むぅ。……ちなみに、その内容は合っていたのですか? | |
あくまでフィクションだからね。出雲神話を根幹として、神話の元ネタは歴史的事実っていうスタンス。 例えば、天照はヒミコとか。出雲神話は出雲に巨大勢力があった事を表しているとか。歴史学的には有り得ない考察だし、神道学的にも有り得ない。あくまで歴史が好きな人の考えた物語っていう感じかな。それっぽく言ってはいるし一部言われている部分もあるんだけどね。 |
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…………。 | |
それに、「もしも」だったら何とでも言えるからね。特にこれはフィクションだし。 歴史や神話に合致したり適合するような創造物を登場させれば良い。実際、後付けの部分がかなり多かったかな。月読神宮の設定とか。 |
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……むつかしい話、わかんないです。 | |
……別に難しくは無いと思うんだけど、これ以上言っても仕方が無いし止めようか。 取り敢えず、その作品としての設定を煮詰めすぎて巨大になって、説明だけで終わっちゃった感じ。だから肝心のバトルとか恋愛が酷く薄っぺらく感じる。 そこが欠点な作品かな。それだけ覚えておいて。 |
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あい。……でも主さま、この作品好きなんですよね? | |
ん、好きだよ。キャラが魅力的なのと、メインシナリオ以外のシナリオもきちんと書いている、むしろメインシナリオが二つあるって言っても過言じゃないような作りになっている所が。 | |
……? どういうことですか? | |
神社に関わる二人についてはもう言ったよね? だから割愛するけれど、 もう二人、主人公には重要な人物がいる。それが沙雪と育美。 沙雪は従妹で、観月と共に三人で昔遊んだ仲。育美は主人公の元彼女で元担任。 この二人はね、独立した良さがあるって言って良い。 |
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独立したよさ、ですか。 どんなシナリオなのですか? |
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沙雪シナリオは、入院している沙雪の夢が舞台で、メインシナリオにも少し掠ってる。 育美シナリオは元彼女という事で、やっぱりそういう方向の話だね。 どちらも、シンプルながら単独で成立出来る程読む人を惹き付けるシナリオで、少し驚いた。 |
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……じゃあ、メインシナリオよりそっちの方がよかったっていうことですよね? ということは、こっちをメインだって思った方がいいような気がします。 |
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んー。そう考えるよりも、二種類って考えた方が良いかもしれない。 Trueシナリオも作品全体のTrueって考えるより、観月・めぐみシナリオだけのTrueって考えればそこまで気にならないし。 神社シナリオと非神社シナリオって感じで考えるのが一番しっくり来るかな。 |
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むぅ。じゃあ気になった方をやればいいのですね? | |
神社側は、Trueが全シナリオを見ないと出来ないからそう考えるのはダメだね。 観月・めぐみシナリオをやって、他のキャラを挟んでTrueっていうのが良いのかな。 |
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わかりました。 | |
それと、今の作品と比較して珍しいのは、BADエンドも絶対に見なきゃいけないって所だね。 このBADエンドがね……、シンプルなんだけど凄く心を抉る内容なんだよ。 |
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…………どんな内容なのですか? | |
それはやってみなきゃ。 他にも二周目になると選択肢が出たり、今と違ってADVでもゲーム性がある作りになっているから、そういう意味では攻略を見ないでやった方が楽しめるかもね。 |
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幕間 | |
Graphic | |
絵は、2002年とは思えないほど素晴らしい。 この作品が名作だと言われているのは、絵の評価に依る所も大きいだろうね。 この作品に関して言えば、巫女装束をきちんと描いている事だけでも十分評価できる。 |
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……たしかに、上手だと思いますけど…………。 | |
何か不満そうだね。このちゃん。 | |
頭身が高すぎるような気がします。 | |
言わんとしている事は分かったけれど、突っ込まないよ。 まあ確かに、最近はあまり見ない画風ではあるよね。 |
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むぅ。 ……もう描いていないのですか? |
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きみづか葵の方だったら、描いてるよ。でも、あんまり描いていないね。 最近はゲーム以外でも目立った活動はしていないかなあ。 |
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なんだか、多いですね。そういう人。 | |
どういう人? | |
ゲームの原画家じゃなくなっちゃう人です。 | |
あー、まあね。有名になるとライトノベルとか一般の方に行っちゃう人って沢山いるよね。 きみづか葵の場合はまた違うと思うけれど。 でもまあ、マイナーからメジャーに移る事は仕方が無いんじゃないかな。 ずっとゲームの方だけで活動している人もいるし、あんまり気にしない方が良いよ。 |
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幕間 | |
Sound of Music | |
OP『ポートレート』 ED『I feel your heart』 | |
音楽も良い。でも、良いんだけど、ちょっとムラがある。 | |
ムラ? よかったりよくなかったりするのですか? |
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そう。「おお、良い曲」っていうのもあれば、「なんだこれは」っていうのもある。 後は……まあ気になった所が他にもあるんだけど言わないでおくよ。 |
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? そういわれると、気になります。 | |
んー……。僕の知っている作曲者のメロディと凄く似ている曲が複数曲あったんだよねえ。 偶然だとは思うんだけど、だからあまりオリジナリティが感じられなくて。 |
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……むぅ。 | |
まあ気にしないでおこうよ。 さて、OP・EDに関しては割と好きだよ。音程はともかく。 |
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……音痴ってことですか? | |
うん。相変わらずオブラートに包まないね、このちゃん。 別に音痴じゃないんだけれど……、なんなんだろうね。何処か違和感のある歌なんだよ。 |
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ふうん。主さまが好きなのは、どの曲なのですか? | |
んー、EDかな。「I feel your heart」っていう曲なんだけど。 鑑賞モードにも歌詞があったりして、親切だったよ。 |
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幕間 | |
Character | |
この作品のヒロインはね。良いよ。 | |
……いいよ、とだけいわれても。 具体的にどこがどういいのですか? |
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まず、変に穿ったキャラがいなくて、どのキャラも分かりやすい事。 言動が一致しているというか、その通りに動いてくれるから理解しやすい。 |
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…………。 | |
後、どのヒロインも主人公に優しいんだよね。だから世界観も優しく感じる。 プレイしていて嫌な気持ちにならない。良い気分でプレイできるんだよ。 |
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……不自然じゃないですか? | |
うん? | |
そんな、都合のいいのが好きなのですか? 主さま。 | |
そういう訳じゃないけれど……。 理解出来ない行動をするキャラが居ないっていうのは良い事だと思うよ。 それに、最近の作品とかと違って変にキャラ立ちしていない、純粋に「可愛い」って思えるキャラだから印象が良いっていうのもあるね。 |
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……でも、そんな妄信的に主人公が好きだったりするキャラって、変です。 安心はできますけど、恋愛面でシナリオに起伏が生まれにくい気がします。 |
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まあ、確かにそうだね。 でもそこは他のファクターを用意したり別の問題を作ったりで解決するんじゃないかな。 実際、この作品は確かに恋愛面での発展の仕方は薄いなあと感じたけれど、山場が無かった訳じゃないし。一つの事を解決するシナリオだからイベントも数はあまり必要無いしね。 ……ていうかそのキャラが気に食わないのって同族嫌悪なんじゃ、と思ったら自惚れになるのかな。 |
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みゅ? | |
や、何でも無いよ。まあとにかく、この作品はシナリオがキャラを惹き立てているのではなく、キャラがシナリオ、更には作品全体を惹き立てている感が強いね。絵の時にも言ったけれど。 寧ろ沙雪とか育美はキャラが物凄く良かった分、シナリオがそれを潰している感じもあったなあ。特に沙雪は、観月と同格なヒロインなのかと思っていたから、シナリオが薄過ぎる感じがしたな。 |
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……じゃあ、キャラゲーなのですか? | |
その言い方は好かないけど、違う気がするなあ。丁度良いバランスなのかも。 色々物足りない部分はあるけれど、シナリオとキャラではオールラウンドなのかもね。 |
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ふーん。 ちなみに好きなキャラは沙雪と誰なのですか? |
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勝手にセレクトしないでいただけます!? | |
だって、あってますよね? | |
……まあ合ってるけど。 | |
ふふー。主さまのことでわからないことなんてほとんどないのです! | |
中途半端な割に凄い自信だなあ。 ……じゃあ、他の好きなキャラも言ってみてよ。 全部当てたら、御褒美上げる。 |
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御褒美ってなんですか? | |
何が良い? | |
……なんでもいいんですよね? じゃあ、えっと……………………とか、どうでしょう。 |
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無理です。 | |
即答!? 御褒美なんですから、いいじゃないですか! | |
嫌だよ、恥ずかしいよ! | |
当たったらの話なんですから、それくらいの御褒美があってもいいじゃないですか! | |
う……。…………わかった。じゃあ言ってみてよ。 | |
ふふー。えっと、 沙雪と、観月と、育美と、めぐみです! |
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絶対何かあるでしょう!? こう、チート的な物が! なんで即答で当たっている訳!? | |
ひぅ。 ……ですから、主さまのことはわかるっていったじゃないですか。 ずっと、毎日見ているんですから。 |
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……そこだけ抽出すると嬉しいんだけどな。 | |
さあ主さま、御褒美ください! | |
…………はい。 | |
幕間 | |
ひとこと。 | |
このお話の内容は、あくまでフィクションです。 | |