タイトル | マージ〜marginal〜 |
ブランド | ACTRESS |
発売日 | 2003年01月24日 |
ジャンル | 恋愛ADV |
対応OS | Windows98/Me/2000/XP |
価格 | 8800円 |
中古相場 | 1080円 |
原画 | Phonon |
シナリオ | 小林且典 |
音楽 | 高野ふじお |
ボイス | 有 |
FD | 無 |
全年齢版 | 有 |
早い時期に両親を亡くして、ずっと一人で生きてきた主人公は、 死の床にある祖父から遺産としてあるものを受け取ります。 『おじいさんが僕に残したたった一つのモノ』 それは山奥に建てられた白い、瀟洒な洋館。 そこで主人公は、その館にメイドとして使える5人の女性と巡り会います。 「私たち…長い…長い間、お待ちしてましたのよ…」 しかし主人公は、この館は無人で、ここ何年も訪れた人間はいないと聞いていました。 訝しく思いながらも、主人公は彼女たちと交流を重ねて行きます。 そして序所に明らかになる、彼女たちの意外な正体。 物語として面白く、かつエッチも満載♪ 可愛いメイドさん達による心からのご奉仕をユーザーさんに堪能してもらいます。 |
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ヒロイン紹介 | |
マージ・フォイエルバッハ(内村みるく) 極度の人見知りで、とほほんとしているが、 本来は戦闘的な性格で、卓越した運動能力を持つ。 過去に主人公となんらかの関わりがあったらしく、 主人公のことを恋い慕っている。 が、極度の人見知りのため、それが表に出ることはなさそうだ。 他のメイド達からは基本的には信頼され、一目置かれている。 屋敷の庭にある大きな木がお気に入り。 屋敷の清掃と、主人公の警護が主な仕事。 |
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エリカ・ブラウン(一姜香) 活発で陽気で能天気。 館の中では「トリックスター」的な位置付け。 明るく、冗談ばかり言っていて、 基本的にドタバタが好きの快楽主義者だが、 実はきれい好きな清掃担当のメイド お色気方面の知識をもてあましていて、 主人公にそれを試そうと 積極的にお誘いをかけてくる。 |
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フォニーム・テンニエス(海乃ほたる) メイド長であるフィンの娘。母とは違って、 せっかちで思い込みの激しい皮肉屋。 ボキャブラリーは少ないが、 その勢いと無茶な理屈で、 相手を負けた気にさせるのが得意。 でも、フィンには甘えまくっている。 おもにフィンの補佐で料理や後片付けを担当。 これも「マムのお手伝い」程度 |
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フィン・テンニエス(蝶野ポプラ) 屋敷のメイド長を務める。 気のやさしいのんびり屋で、 ちょっとぼけたところもある。 いつものほほんとしているため、 メイド長向きには見えないが、 何故か皆「フィンには勝てない」らしい。 メイドのとりまとめと、屋敷の料理担当。 普段の性格や動作からは想像もできないが、 料理の腕と仕事の速さは人知を超える。 |
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アメリア・フォスリーゼ(桜川美亜) いつも冷静で、感情のこもらないしゃべり方をする。 マージ並の運動能力を誇り、瞬発力では劣るが、 持久力で優る。マージが剣ならば、アメリアが盾の役割を持つ。 いつも主人公の影にひそむように、つかず離れず従っている。 他のメイド達からは信頼されているが、エリカには恐れられている (但しこれはエリカの自業自得)。 主人公、および屋敷の警護担当。 |
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水代このは(飯田空) 代々退魔を生業としている水代家の末娘。 一族の者は皆、超一流の霊能者であるため、 まだ未熟な彼女は劣等感をもっている。 はわわな性格の、ドジな巫女さん。 主人公の住む屋敷からただならぬ気配を感じて、 屋敷へと迷い込んでしまう。 |
購入動機:前から気になっており | |||||||
オススメ度 | お気に度 | シナリオ | テキスト | 立ち絵 | 一枚絵 | 音楽 | 雰囲気 |
8 | 8 | 8 | 9 | 8 | 8 | 1 | 10 |
お気に入りキャラ:マージ |
Prelude | |
このちゃんいるー? | |
はい、ご主人様ー♪ | |
……いないかー。何処行ったんだろうなー。さーやー、このちゃん見かけなかったー? | |
ちょっと、無視しないでください!! | |
…………いえ、僕の知っている言葉さんはメイドさんじゃないんで。ああ、どなたかは存じませんがゆっくりしていってください。 | |
そこまで徹底して毛嫌いすることないじゃないですか! なにを着ていてもわたしはわたしです! | |
……じゃあお聞きしますけど、なんでそんな格好しているのでしょうか? | |
ゲットするためです! | |
何を!? | |
……あなたのこころです? | |
そんな不確かな感じで盗んでいかないでください。そしてなんでメイド。 | |
だって、『水月』のときもメイドさん好きでしたし、……さっき、主さまの部屋でそんな感じのゲームを見つけましたし。 | |
……ああ、だからか。別にメイドさんが好きだからあのゲームやってたわけじゃないからね。評判が良かったからやってただけで。 | |
ほえ、そうなのですか。 | |
そうそう、だからそのメイド服は元あったところに返してきなさい。……というかどうしたのそれ。なんかサイズあってないし。 | |
紗綾さんのところにありました。 | |
……は? | |
諠、さっきあたしのこと呼ん………… | |
あ、紗綾さん。これちょっとお借りしてまきゃわ!? ななななにをするのですか紗綾さん引っ張っちゃヤ、ひゃあ!? 変な風に持ち上げないでくだ、見えちゃ……! | |
諠、ちょっとこれ借りていくね。 | |
ああ、はい。どうぞ。 | |
ありがと。――あと、諠は何も見なかった。よね? | |
ハイ。ナニモミテマセン。 | |
よろしい。じゃあ、後でね。 | |
やあ! 主さま、助けてください! こあいです! | |
……このちゃん、僕にだってどうすることもできないことくらい、あ―― | |
にゃー! こっち見ないでくださーい! | |
ハイ! スミマセン! …………行ったか。まあそのうち戻ってくるだろうし準備だけしておくかな。 |
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幕間 | |
Scenario Text | |
……うわぁあああああん! 主さま、主さまああああああ!! | |
おーよしよし。……どれだけ怒ったのさ、さーや。 | |
……そんなに怒ってないと思うんだけど。言葉? | |
!?(ビクゥ) | |
……超ビビってるけど。 | |
…………変なの。あたしちょっと用があるから、また後で来るね。言葉の機嫌もその頃には直ってると思うし。 | |
はいはい。……さて、このちゃん。いつまでも抱きつかれてると熱いんですけど。 | |
………………ひっく。 | |
ゲームの話するんでしょう? 用意して待ってたんだけど。 | |
……すゆ。 | |
じゃあ、取り敢えずはちゃんとした姿勢にならなきゃ。 | |
あぃ。……じゃー主しゃま、お話してくらさい。 | |
はいはい。 えっとですね。簡単に言うと、お祖父さんから相続した別荘のお屋敷に行ってみたら、無人のはずなのにメイドさんが五人もいましたどうしましょうって話。 |
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…………。 | |
あれ、どうしたの? | |
……いえ、なんだかあんまり真面目そうな作品じゃないのですね。 | |
いいや、凄く真面目な作品だと思うよ。 | |
ほぇ? | |
んー、多分このちゃんは僕が最初に思ったのと同じことを考えているんだと思うなあ。「どうせこのまま正体を引っ張ってエンディングに行くんでしょう」とか。 | |
ですです。そういうちょっと薄っぺらい作品かと思いましたけど……違うのですか? | |
結論から言えば、違う。因みにこのちゃんはこのメイドさんたち、どう思う? | |
狐か狸が化けてるんだと思います。 | |
微妙に良い線いってるね。 | |
ほぇ、そうなのですか。だったら尚更、薄っぺらそうです。 | |
いやいや、そんなこと無いんだよ。メイドさんたちの正体っていうのは、確かに見え見えなのに最後まで引っ張る作品もあるだろうけれど、この作品だと前提に過ぎないの。本当に大事なのは、「選択」だよ。 | |
選択、ですか? | |
ああ、言ってなかったか。主人公のお祖父さんから、選択しろって言われるのよ。その選択が物語の鍵になってくるんだ。 | |
……はぁ。それで、その選択ってなんなのですか? | |
それは言わないけど……各シナリオで共通の「敵」が存在するんだよ。それに関することではあるね。 | |
なるほどー。それで、お話はどうだったのですか? | |
そうだねぇ。まず前提として知っておいてほしいのは、作品構成としてはタイトルにもなっているマージのシナリオがTrue扱いになっていること、後は簡単なマップ選択式で話が進んでいくことかな。 | |
わかりました。 | |
さて話なんだけど、まず僕は「心」を深く描いているなあと思ったかな。 | |
心、ですか? | |
そう。有体に言ってしまえば、このヒロインたちはそれぞれ最初から主人公の事が大好きなんだよ。そんな状態から恋愛模様を描いたら、どうなると思う? | |
……すごくドロドロした展開になりそうです。 | |
だよね。だけど、ご都合主義で塗り固めて単純なハーレムものにしたら、もっと薄っぺらくなる。そこをこの作品は、恋愛よりももっと深い心の絆を描くことでより深く、心温まる話に仕上げているんだ。 | |
……よくわからないのですが、例えば? | |
例えばというか……そうだなあ。普通、個別に入るとヒロイン以外はフェードアウトしたり、或いは友情ものとかで協力しても不仲になったりバラバラになったり、といった描写があるでしょう? | |
…………そうですね。そんな気がします。 | |
だけどこの作品はそういうことが一切ないの。誰と恋愛していようが、このメイドさんたち五人と主人公とは、家族みたいなものなんだよ。だからどうなっても扱いが変わるわけじゃないし誰かが困っていたら全員で協力するし、打算で行動しない。全員でいることが当たり前、全員がお互いを知り尽くしている、そんな感じかな。 | |
それって、すごく居心地がよさそうです。 | |
そうだね。館ものっていう閉鎖的な場所での話だから、余計にそう感じるかもしれない。ちょっとしたいざこざや暗い心なんて癒してしまう優しさがある雰囲気かな。 それに関する演出の最たるものが、「選択」なんだと思う。 |
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どういうことですか? | |
各個別シナリオとマージシナリオ、全てに選択の時があるんだよ。でもその後が描かれるのはマージシナリオだけ。これってどういう意味だと思う? | |
……Trueだから、マージシナリオにだけあるんじゃないのですか? | |
でも、それだったら選ばせなくっても良いじゃない。描写しないんだから。 | |
……それもそうです。 | |
僕はこう思う。どのシナリオでも同じだから一つあれば充分なんじゃないかって。 | |
ほぇ? | |
全員で協力するし、主人公が誰と結ばれても決して差別しないでいつも通り扱い、心から祝福する。そんな彼らだから、誰のシナリオ後でもやることは全く同じなんだよ。だから一度しか描かない。 | |
……あー、なるほど! だから最たるものっていったのですね! | |
そういうこと。ホントに絆を大事にした作品だと思うな。友情ものとかと比べて時間の積み重ねが半端ないからできた話かもしれない。 | |
ところで、全体はわかりましたけど個別はどうだったのですか? | |
それがまた予想以上に良かったよ。あんまり関係ない話のような感じがしても、全員ラスボスに関係する話だから纏まりも取れているし、丁度いいところに山場が複数あって読んでいて全然飽きない。ヒロインが主人公を最初から滅茶苦茶好きだからいざこざも起きないし。 | |
……でも、それだと恋愛ゲームって感じがしないですよね? | |
あー、まあこのちゃんみたいに「恋愛描写が好き!」ってタイプは、向かないのかもしれないねえ。だけど、そこら辺のフォローもきちんとしているのがこの作品の良いところかな。 | |
どういうことですか? | |
例えばさっきから言っている、ヒロインが主人公を滅茶苦茶好き、とか、そういった「なんで?」って疑問に感じるところ、あるでしょう? | |
です。裏があるのかと思います。 | |
その辺の「なんで?」をきちんと言及して説明してくれているのがこの作品なの。だからとっても丁寧だし安っぽく無い感じがする。そこら辺の過去回想なんかで補完できるんじゃないかな。 | |
幕間 | |
Graphic | |
絵も、ちょっと古いかもしれないけれど僕の好みで結構気に入ってるよ。 | |
……主さまの絵の好みって、広いですよね。 | |
え、そうかな。 | |
だって、頭身が高いのも低いのも好きです。 | |
あー、まあそうだけど。こういうスラっとした描き方も好きだし、一方でふわっとした描き方も好きだし。 | |
なにか共通点とかあるのですか? | |
可愛い。 | |
…………てい。 | |
いったあ!? なにするのさ! | |
知らないですー。それで、崩れるとかそういうことはないのですね? | |
……ああ、そうだね。立ち絵と一枚絵、どっちも安定して綺麗だと思うよ。絵が好みであれば、なんの問題もないと思う。 | |
幕間 | |
Sound of Music | |
OP『You can fly』 ED『』 | |
諸事情により割愛 | |
幕間 | |
Character | |
諠、ただいま。 | |
およ、さーや。おかえり。 | |
…………。 | |
言葉、機嫌直った? | |
……こっちのセリフです。 | |
ま、まあさーやも怒ってないしこのちゃんも普通だし、もう良いんじゃないかな。あはは。 | |
そうそう。仲直りしよう? | |
……いいですけど。 | |
はい、じゃあそれはそれとしてキャラクターの話ですよ。 | |
主さまはこのフォニームが好きなんですよねー。 | |
違うよ、マージでしょ? | |
はーいさーやの勝ちー。 | |
なんでですか!? | |
こっちが聞きたいんですけど!? | |
だ、だってだって見た目だったらどう考えても主さまはこっちが好きなはずです! | |
物事はその場その場に合わせて考えなさいな言葉さん。Trueシナリオが存在している上に仕草がとってもかわいらしいマージに敵うはずないでしょう? ねぇ、さーや。きっとさーやはその辺を見抜いて言ったんだと思―― | |
え、だってこの子だけ銀髪だから。 | |
同じレベルじゃないですか! | |
…………同レベだったかー。お兄さんちょっと悲しいなー。 | |
あはは。でもあってたんでしょう? | |
結果的にはね。ただまあ、みんな好きではあるよ。関係の変化の過程が面白くて。 | |
どういうことですか? | |
じゃあ質問だけど、主人公とメイドさんたちの関係って何? | |
ほぇ、ご主人様とメイドじゃないのですか? | |
そうだね。でもそれが家族になっていく過程がこの作品だと思うんだ。元々家族みたいな関係だったメイドさんたちに主人公が迎えられて、主従関係から家族のような横の繋がりになる話。だからとっても温かくて居心地が良いのだと思うな。 | |
ふーん、今来たから話はわからないけど、良い話なんだね。……あれ、諠、その子はなに? | |
ん? ああ、この巫女さん? このはって名前の子なんだけど、途中で道に迷って屋敷に来るんだよね。 | |
呼びましたか? | |
ことのはじゃなくてこのは。まあ巫女だしそれっぽい容姿だけど。 | |
性格はどうなの? | |
ドジで方向音痴。ある意味で空気が読めない子。お役目を大切にして素直になれないとかそういう面もある。この子だけ若干浮いていた感じはあるね。シナリオも無理にメイドさんたちと関係づけようとしていた感じだし。 | |
あー……。 | |
あーってなんですか! あーって! わたしと全然違います! | |
そうだねぇ。このちゃんより自立心があったかなあ。 | |
う。 | |
そういえば、何で「このちゃん」なの? | |
ん? | |
はい? | |
「ことのは」、だったら「ことちゃん」じゃない? このはだったら「このちゃん」だけど。 | |
あー、それはね。 | |
主さま、いっちゃダメです! | |
え、何か理由があるの? | |
聞きたい? | |
うん。 | |
ダメ―! | |
昔の、このちゃんの一人称が「この」だったの。何でかはわかんないけど、まあ代名詞にもあるし、とより発音しやすいし。だから昔は「この」って言ってた。 | |
…………うぅ。主さま以外に知られたくなかったのにぃ。 | |
なんで? 可愛いと思うけど、このちゃん。 | |
紗綾さんまでこのちゃんっていうなーっ!! | |
幕間 | |
ひとこと。 | |
攻略順序はエリカ→アメリア→このは→フィン・ファム→マージが良いよ。 | |